抗酸化作用のある素材の紹介の第4回です。
コエンザイムQ10はエネルギーを生産するために欠かせない脂溶性のビタミン様物質で、細胞にエネルギーを供給するのを助ける補酵素です。CoQ10、コーキューテン、ユビキノンなどとも呼ばれます。コエンザイムQ10は、ほとんどすべての細胞に存在しているオレンジ色の成分で、細胞内でエネルギーを発生させる小器官のミトコンドリアで、生命のエネルギー物質であるATP(アデノシン三リン酸)を合成する酵素の作用を助けます。抗酸化作用のほか、免疫機能の強化、心臓機能の維持、筋肉や皮膚の修復などの効果があります。以前は医薬品成分でしたが、2001年に食品成分としても使用することが許可されました。抗酸化成分は空腹時に摂ることが原則とされますが、コエンザイムQ10は油脂に溶けてから吸収されるので、食事の後に摂ります。
セサミンは、ごまに含まれるポリフェノールの一種であるゴマリグナンの構成成分の一つです。セサミンのほかに、セサミノール、セサモリン、セサノールなどがあります。抗酸化作用があり、肝臓でのアルコール代謝を促進するほか、LDLコレステロール値低下、血圧低下、老化防止、疲労回復、シミやシワの防止などの作用があります。
セレンは微量元素の必須ミネラルの一種で、体内の過酸化物質を分解する酵素の成分であり、細胞の酸化を防ぐ抗酸化作用があります。血圧を調整するホルモンのプロスタグランジンを作るために欠かせず、セレンの補給で細胞の老化を遅らせ、生活習慣病を予防することができます。ビタミンEとともに摂取すると抗酸化効果が高まります。