文部科学省の「食に関する指導の手引」では教科ごとの食に関する指導を各論として掲載しています。ここでは理科の中学校の食に関連する内容を紹介します。
◎中学校
〔目標〕
自然の事物・現象に関わり、理科の見方・考え方を働かせ、見通しをもって観察、実験を行うことなどを通して、自然の事物・現象を科学的に探究するために必要な資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
(1)自然の事物・現象についての理解を求め、科学的に探究するために必要な観察、実験などに関する基本的な技能を身に付けるようにする。
(2)観察、実験などを行い、科学的に探究する力を養う。
(3)自然の事物・現象に進んで関わり、科学的に探究しようとする態度を養う。
〔教科の特徴〕
中学校の理科は、自然の事物・現象に関わり、理科の見方・考え方を働かせ、見通しをもって観察、実験を行うことなどを通して、自然の事物・現象を科学的に探究するために必要な資質・能力を育成する教科です。
その際、生徒が自然の事物・現象に進んで関わり、質的・量的な関係や時間的・空間的な関係などの科学的な視点で捉えるとともに、比較したり、関係づけたりするなど、科学的に探究する方法を用いて考えながら、見通しをもって観察、実験などの活動を行っていくことが大切です。
食に関する指導に当たっては、科学的な根拠に基づいて賢明な意思決定ができる力を身に付けることによって、食に対する科学的な判断力に基づいた、健全な食生活を実現していく力を育てていくようにします。あわせて、食の安全や自然環境の保全と科学技術の利用の在り方といった食の抱える今日的な課題についても科学的に考察することができるようにしていきます。さらに、生命や自然環境を扱う学習において、生物の飼育・栽培、生物や生命現象についての観察、実験などを通して、生命を尊重する態度を培っていくことも大切です。