サプリ概論87 ビタミンの摂取量16

葉酸は水溶性ビタミンで、多くの量を摂っても体内では長くは保持されません。ビタミンB₁₂とともに赤血球を作る作用があることから造血のビタミンとも呼ばれています。また、DNAやRNAなどの核酸やタンパク質の合成を促進し、細胞の生産や再生を高める作用があります。食品の通常の摂取では過剰症は起こらないものの、サプリメントでは過剰摂取の危険性もあります。そのため、耐容上限量が定められていて、これを超える量の摂取は控えるべきです。
1日に摂取すべき量については「日本人の食事摂取基準」(2020年版)に掲載されています。
葉酸の男性の推奨量は年齢によって異なります。
〔男性:葉酸推奨量〕
1〜2歳:90μg、3〜5歳:110μg、6〜7歳:140μg、8〜9歳:160μg、10〜11歳:190μg、12〜14歳:240μg、15〜17歳:240μg、18〜29歳:240μg、30〜49歳:240μg、50〜64歳:240μg、65〜74歳:240μg、75歳以上:240μg。
これに対して、男性の耐容上限量は以下のとおりです。
〔男性:葉酸耐容上限量〕
1〜2歳:200μg、3〜5歳:300μg、6〜7歳:400μg、8〜9歳:500μg、10〜11歳:700μg、12〜14歳:900μg、15〜17歳:900μg、18〜29歳:900μg、30〜49歳:1000μg、50〜64歳:1000μg、65〜74歳:900μg、75歳以上:900μg。
葉酸の吸収率(利用効率)は食品では50%ほどとされていますが、サプリメントでは85%ほどにもなっています。スポーツによる貧血の解消、筋肉細胞の生産や再生を期待する場合には多めの摂取がすすめられます。