発達栄養学198 家庭、技術・家庭教科での食に関する指導・中学校5

文部科学省の「食に関する指導の手引」では教科ごとの食に関する指導を各論として掲載しています。ここでは家庭、技術・家庭の中学校の食に関連する内容を前回に続いて紹介します。
*中学生に必要な栄養の特徴については、身体の成長が盛んで活動が活発な時期であるため、エネルギーおよびタンパク質やカルシウムなどの栄養素を十分に摂取する必要があることがわかり、日常生活で栄養的に過不足のない食事をとる必要があることを理解できるようにします。例えば、身長や体重などの身体的発達の変化と食事摂取基準などから、調べる活動などが考えられます。
*健康によい食習慣については、健康などを視点として、自分の食習慣について課題を設定し、その解決方法を話し合い、自分の考えを明確にしたり、他者と意見を共有して互いの考えを深めたりできるようにします。
*栄養素の種類と働きについては、小学校における五大栄養素の基礎的学習を踏まえて、いろいろな栄養素が相互に関連し合い健康の保持増進や成長のために役立っていることが理解できるようにします。また、食品の栄養的な特徴については、食品に含まれる栄養素の種類と量など栄養的な特質によって食品は食品群に分類されることを理解できるようにします。例えば、学校給食や弁当の献立、家庭での食事などに使われている食品の栄養成分を日本食品標準成分表を用いて調べたり、それらの食品を食品群に分類したりして、食品の栄養的な特質を確認する活動などが考えられます。
*中学生の1日に必要な食品の種類と概量については、実際の食品を食品群に分類したり、計算したりすることなどの活動を通して、1日に必要な食品の概量を実感できるようにします。その際、食品群別摂取量の目安などの細かな数値にとらわれるのではなく、食事を食品の概量で捉えられるようにします。