発達栄養学200 家庭、技術・家庭教科での食に関する指導・中学校7

文部科学省の「食に関する指導の手引」では教科ごとの食に関する指導を各論として掲載しています。ここでは家庭、技術・家庭の中学校の食に関連する内容を前回に続いて紹介します。
*地域の食材を用いた和食の調理については、日常食べられている和食として、だしと地域または季節の食材を用いた煮物または汁物を取り上げ、地域との連携を図るようにします。例えば、地域または季節の食材について調べ、それらを用いた煮物または汁物などの和食の調理を扱います。また、地域の実態に応じて、地域の伝統的な行事食や郷土料理を扱うことも考えられます。
*日常の1食分の料理については、例えば(3)のアの(ウ)や(エ)で扱う料理を用いた栄養のバランスのよい1食分の献立を実習題材として設定し、そのための食品の選択や調理の仕方を考え、調理計画を立てて実践することが考えられます。1食分の調理については、グループで行う場合や、1人で行う場合などが考えられますが、いずれにおいても、実践を通して考えたことや学んだことをグループや学級内で話し合う活動などを工夫し、効果的に学習を展開できるようにします。
*「食生活についての課題と実践」については、食生活を見直して課題を設定し、計画、実践、評価、改善という一連の学習活動を重視し、問題解決的な学習を進めるようにします。例えばB(3)「日常食の調理と地域の食文化」とC(2)「消費者の管理と責任」との関連を図り、環境に配慮して調理することを課題として設定し、計画を立てて実践する活動などが考えられます。
*実習の指導については、調理実習で扱う食材にアレルギーの原因となる物質を含む食品が含まれていないかを確認します。食品によっては直接口に入れなくても、手に触れたり、調理したときの蒸気を吸ったりすることで発症する場合もあるため、生徒の食物アレルギーに関する正確な情報把握に努めます。