速歩と普通歩行を繰り返すインターバルウォーキングは、速歩による筋肉刺激によって多くの血液を筋肉細胞に取り込み、その後に普通歩行をすることで血液によって運ばれてきたブドウ糖と脂肪酸を、酸素を使って代謝させることが大きな目的となっています。歩くことは有酸素運動とされていますが、負荷がかかる歩行は無酸素状態に近くなります。そのために早く酸素を筋肉に取り込もうとして、血流が盛んになります。
そのあとの普通歩行は、あまり負荷がかからない有酸素運動そのもので、酸素を多く取り込むほど、筋肉細胞の中にあるミトコンドリというエネルギー産生の小器官でのブドウ糖と脂肪酸の代謝が高まっていきます。
その効果を、さらに高めるために指導しているのが屈伸運動です。屈伸運動は膝の曲げ伸ばしをして、筋肉の柔軟性を高めるためにも行われますが、筋肉のポンピング作用は屈伸運動によって大きく高まるので、血液が送り込まれやすい状態になります。その後に速歩を行うと、筋肉に取り込まれる血液はさらに増えて、その次に行う有酸素運動の普通歩行の代謝もさらに高まります。
屈伸運動の血流促進は思った以上に効果が高く、立ちっぱなしの状態が長く続くことで起こり、むくみがあった人でも、屈伸運動を2〜3回繰り返すだけで、むくみが解消されます。それだけの効果があるので、屈伸運動はウォーキングの準備運動には欠かせないものであり、インターバルウォーキングにとっては特に血流を促進させるための運動となります。
同じだけの時間、同じだけの距離を歩いても、より高い効果が得られるなら、是非とも実施したい、継続したいものです。速歩の効果を高めるためにも、普通歩行を有酸素運動にするためにも、歩くときには歩幅を広げて、かかとから着地して、指で地面を蹴り出すようにして前進するということを意識した歩き方が大切になります。