健康ウォーキング58 ウォーキング×休養によるエネルギー代謝

運動をした後に睡眠すると、運動後に多く分泌される男性ホルモンの量がさらに増えるために、筋肉を増やしてエネルギー代謝を高めることができます。しかし、これは激しい筋肉運動の場合のことで、ウォーキングでは歩いたあとに睡眠をしても、それほど大きな効果が現れなくなっています。
それよりも休養として考えたいのは入浴で、ウォーキング直後に入浴するのか、しばらく経過してから入浴するのかでエネルギー代謝が違ってきます。ウォーキングを始めてから10〜15分が経過すると脂肪酸の代謝が高まります。これは筋肉の温度と関係があって、筋肉の中にある脂肪分解酵素のリパーゼは温度が高まると活性化します。つまり、歩き始めて筋肉が温まって分解が盛んになるまでに10分以上の時間がかかるということです。
リパーゼはウォーキングを終えてからの筋肉が温まっている間は活性化しています。運動後の30分ほどは徐々に活性が低下しながらも脂肪の分解は続いています。分解されれば、休んでいても脂肪の代謝は進んでいきます。
ところが、ウォーキングに限らず運動後に入浴すると筋肉が温まり過ぎて、リパーゼの活性が急速に低下します。そのために脂肪が充分に分解されず、脂肪の代謝も低下します。体脂肪(脂肪細胞に蓄積された脂肪)を減らしたいなら、運動直後は入浴をしないでシャワーだけにしておきます。シャワーなら熱めの温度(42℃以上)でも温まるのは表面だけで、筋肉が温まりすぎることはありません。逆に脂肪を減らしすぎないようにするには、運動の直後に入浴するようにします。
入浴した後でのウォーキングは、筋肉が温まっているのでリパーゼが早く活性化して脂肪の分解が早くなります。そのため脂肪の代謝時間が長くなるので、より脂肪の代謝を進めて、体脂肪を減らす効果が高まることになります。