発達栄養学217 体育、保健体育での食に関する指導・中学校3

文部科学省の「食に関する指導の手引」では教科ごとの食に関する指導を各論として掲載しています。ここでは体育、保健体育の中学校の食に関連する内容を前回に続いて紹介します。
(イ)当該教科で指導することが考えられる例
*食事には、健康な体をつくるとともに、運動などによって消費されたエネルギーを補給する役割があることを理解できるようにします。また、健康を保持増進するためには、毎日適切な時間に食事をすること、年齢や運動量などに応じて栄養素のバランスや食事の量などに配慮することが必要であることを理解できるようにします。
*心身の健康は生活習慣と深く関わっており、健康を保持増進するためには、年齢、生活環境などに応じた適切な運動、食事、休養および睡眠の調和のとれた生活を続けることが必要であることを理解できるようにします。
*生活習慣病は、日常の生活習慣が要因となって起こる疾病であり、適切な対策を講ずることにより予防できることを、例えば、心臓病、脳血管疾患、歯周病などを適宜取り上げ理解できるようにします。その際、運動不足、食事の量や質の偏り、休養や睡眠の不足、喫煙、角の飲酒などの不適切な生活行動を若い世代から続けることによって、やせや肥満などを引き起こしたり、また、心臓や脳などの血管で動脈硬化が引き起こされたりすることや、歯肉に炎症などが起きたり、歯を支える組織が損傷したりすることなど、様々な生活習慣病のリスクが高まることを理解できるようにします。生活習慣病を予防するには、適度な運動を定期的に行うこと、毎日の食事における量や頻度、栄養素のバランスを整えること、喫煙や過度の飲酒をしないこと、口腔の衛生を保つことなどの生活習慣を身に付けることが有効であることを理解できるようにします。