学習支援23 学習障害の特性③算数障害4

算数障害の例について、前回に続いて簡単に解説をします。
*物差しや計量器で計測した目盛りを読むのが苦手
数列の規則性を理解させるために物差しの目盛りを使う方法があります。目盛りの数だけ多くの数を理解するための方法ですが、数の認識ができていないと数と目盛りを一致させることができなくなります。長さや重さなどの数字が、何を意味するか理解しにくいという子どももいます。数の認識と計算が充分にできていないと、目盛りを読むことができなくなる傾向があります。
*図形の認知や構成ができないことがあり、正しく書き写すことができない
形を正確にとらえることができないために図を描くことに困難がある、目で見た図形を頭の中で展開することに困難があるということがあります。見本どおりに書き写すだけでも困難さがある場合には、図が示しているものを理解できないことが多く、形で覚えるだけでなく、言葉でも意味合いを伝える説明をすることが求められます。
*文章題を解くのが難しい
計算はできても、文章題では、どのような計算をすればよいのかがわからない、何を問われているかわからないということは算数障害では多くみられます。加減乗除を理解して計算ができるのに、文章題がこなせない場合には、質問の形を変える、答えとして何を導き出せばよいのかを示すことで回答できるようになることも少なくありません。計算と文章題は別のものであると認識して教えることも大切になります。文章題の意味がわかれば、そこから先は問題なくこなせる子どもも少なくありません。