四字熟語でコロナ後を考える1「二者卓一」

「二者択一」は2つのうち1つを選ぶことを意味しています。AとBのランチのうち「どちらにしようか」と選択肢が狭い中から軽く悩んで選ぶということではなくて、将来を見据えて選択するという重要な事柄に使うべき四字熟語です。
新型コロナウイルス感染症の拡大期に、外食店に一緒に入れるグループの人数が制限されて、誰と一緒に行くべきか選択を迫られたときでも同じテーブルに4人までなら、それほど悩まずに済みました。ところが、2人までと制限されたときには、かなり悩んだ人も多かったはずです。
もっと感染拡大したら、1人でしか入店できなくなるかもしれないという不安もありました。1人だけになってしまうようなことだと、今しか2人で一緒に飲食を楽しむことができなくなります。となれば、絶対にこの人と一緒に行きたいという人だけを選ぶという“択一”が迫られます。
そんな状況を表す言葉として登場したのが「二者卓一」です。宅は食卓、テーブルを表す文字で、まさに2人までと制限された自粛時代の新語です。パソコンで「にしゃたくいつ」と打ち込んで変換すれば「二者択一」と出てきます。ところが、漢字二文字に分けて変換すると「卓一」と出てくることもあります。これは卓を文章でよく使っていた結果ですが、もともとは間違いであったのに、あまりに面白いので、あえて使うこともあります。
卓はテーブルや机だけでなく、他より優れている、他より高いという意味もあって、「卓一」は優れている人を選んで一緒に席につくということを表すときに使うようにしています。
コロナ禍を経験して、新たなことに踏み出すときには、本当に優れている人なのか、自分を活かしてくれる人なのかを慎重に判断するべきです。それが自分の健康に関わることであれば、なおさらのことです。