Medical Diet38 L‐カルニチンの摂取タイミング

サプリメントや健康食品の成分は、吸収されやすいタイミングがあり、それを逃すと吸収率が大きく低下するだけでなくて、まったく吸収されないという無駄づかいということにもなりかねません。それぞれの成分の摂取タイミングについては講習などで詳細に紹介していますが、前回に続いてL‐カルニチンの話ということで、タイミングと一緒に摂るべき食品について紹介していきます。
摂取タイミングで、まったく吸収されない成分の例としては脂溶性の成分があげられます。代謝促進成分ではコエンザイムQ10が該当していて、脂肪に溶けてから吸収されるので、胃の中に食べたものがない空腹時の摂取では吸収されなくなります。それに対してL‐カルニチンは水溶性の成分なので、いつ摂っても吸収されます。ただ、一緒に食べたものとの相性によって吸収率が異なっていて、15%ほどとなっています。
他の成分と比較すると吸収率は低くなっていますが、L‐カルニチンは体内ではアミノ酸から合成される成分で、サプリメントの材料は肉に含まれるアミノ酸です。たんぱく質との相性がよいので、たんぱく質が多く含まれる食品と一緒に摂ると吸収率が高まることが知られています。
これを確認しようと、L‐カルニチン研究の第一人者である日本メディカルダイエット支援機構の副理事長が、卵かけご飯の試験を行いました。試験といっても、白米だけ、卵かけご飯、卵だけの3つに分けて、そのときに摂ったL‐カルニチンの血液中の量を調べたのですが、最も多いのが卵だけ、最も少ないのが白米だけ、そして卵かけご飯では2つの中間の値となっていました。
たんぱく質は肉、魚、乳製品、卵、大豆・大豆加工食品(納豆、豆腐、きな粉、豆乳など)に豊富に含まれているので、これらの食品と一緒にL‐カルニチンを摂ると吸収率が高まり、細胞のミトコンドリアへの脂肪酸の取り込みが盛んになり、脂肪代を高めることにつながっていくということです。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)