メディカルダイエットの講習の中には、代謝科学の延長として肥満遺伝子タイプ別の特徴に合わせた食事、運動、サプリメントについても説明しています。肥満遺伝子は数多くあり、国民によって特徴的なタイプの種類や数が異なっています。日本人の場合には代表的な3タイプに分けられる人が極めて多く、しかも特徴が実にわかりやすいことから教えやすく、また学んでいる人も理解しやすくなっています。
そのタイプというのはβ3アドレナリン受容体遺伝子、脱共役たんぱく質1遺伝子、β2アドレナリン受容体遺伝子の3タイプで、以前から言われてきた果物の形にたとえる方法と合致しています。
β3アドレナリン受容体遺伝子タイプは、一般にはリンゴ型肥満と呼ばれ、糖質を摂ることで内臓脂肪が蓄積されやすく、腹部から太っていく特徴があります。
脱共役たんぱく質1遺伝子タイプは、脂肪の代謝が低いために皮下脂肪がつきやすく、下半身から太っていくことから洋ナシ型肥満と呼ばれます。
β2アドレナリン受容体遺伝子タイプは、体脂肪が蓄積されにくく太りにくい体質ではあるものの、筋肉がつきにくいためにバナナ型肥満と呼ばれます。このタイプはエネルギー代謝が低いので、太り始めると、なかなかやせにくい特徴があります。
ダイエットは遺伝子だけが成功・失敗を決めているわけではなくて、遺伝子の内容を知って、その弱点を克服することで、成功に導いていくことができます。その成功に導く手段が生理学の特性であり、日本人の特徴に合わせたアレンジを加えることで、より効果が高まります。私たちのメディカルダイエットはエネルギー代謝を盛んにして、そのエネルギーを全身の活動のために活かすことを目的としているので、遺伝子の分析は重要な項目となっています。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)