免疫とヒトケミカルについて、もう少し詳しく、という要望が寄せられました。
全身には約60兆個の細胞があると言われていますが、これは若いときの話で、20代をピークに徐々に減っていきます。そして、38億個を下回ると生命維持ができなくなるといわれています。全身の細胞というと体を構成する細胞を指すと思われがちですが、血液中を流れる赤血球、白血球、リンパ球という血球も含まれての数となっています。
免疫を司る白血球にはミトコンドリアがあって、エネルギーを作り出していると前に触れましたが、リンパ球にも少量であってもミトコンドリアがあります。ミトコンドリアでブドウ糖と脂肪酸を材料に作り出されたエネルギー物質のATP(アデノシン三リン酸)が白血球とリンパ球の活動エネルギーとなっています。
ヒトケミカルの中でも、どれが免疫を高めてくれるかというと、今のところ発表されているのはコエンザイムQ10の有力な研究成果です。白血球の中でも多くの外敵と戦い、その情報をリンパ球に伝えることで免疫を大きく高めるマクロファージは、コエンザイムQ10によって活性化されるとの報告があります。また、リンパ球のT細胞、B細胞の活力も高められています。
コエンザイムQ10とα‐リポ酸を組み合わせて使うことで、エネルギー産生は、さらに高まることから、組み合わせによる免疫効果を研究するのも私たちの役割です。コエンザイムQ10とα‐リポ酸については、このサイトの「サプリメント事典」を、ご覧ください。