「昔々あるところに」というのは昔話の始まりの言葉で、おじいさんとおばあさんはあまりいなかった時代のことです。今では「あらゆるところに」と言い換えなければならないほど高齢者が多くなり、全国平均でも2021年の高齢化率は29.1%になっています。それが2040年には35.3%になると予測されています。2018年に後期高齢者(75歳以上)が前期高齢者(65〜74歳)を上回ってから高齢化率は一気に高まっています。
日本人の平均寿命は今でこそ男性が81.64歳、女性が87.74歳となっていて、男性は世界第2位、女性は世界第1位となっていますが、かつての日本人は先進国の中では短命でした。終戦後の初の統計の昭和22年(1947年)の平均寿命は男性が50.06歳と初めて50歳を超えました。女性は53.96歳でしたが、その前の統計が途切れているので、この年が公式に日本人の平均寿命が50歳を超えた年とされています。
ちなみに、平均寿命は、その年に生まれた子どもが何歳まで生きられるかの推計値で、今61歳の男性が、あと20年は生きられるという数字ではありません。女性の平均寿命は一時期、世界第2位でしたが、第1位に返り咲いたのは、それまで第1位にいた香港が中国の統計に加えられたからです。
74年の間に男性で比較すると31.58年、女性では33.78年も平均寿命が延びました。今の第1子出生時の母の平均年齢は30.7歳なので、1世代分以上も長生きになっていることがわかります。この1世代分の一部でも社会のために、次世代の子どもたちのために使ってもらえないか、という期待があります。
「そんなことを言われても、活躍する機会がないではないか」という声があるのも事実で、それに応えるために、私たちは地域で学び、地域で活動できるようにメディカルダイエットアドバイザー、健康ウォーキング指導者、学習障害支援士などの資格認定を進めています。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)