四字熟語でコロナ後を考える9「三冠四恩」

「さんかんしおん」と打ち込んで変換キーを叩けば、「三寒四温」と変換されます。これを分割して「さんかん」と打ち込んで“三冠”と変換されたときに競馬について最近文章を作っていたことを思い出すということがあります。「しおん」のほうは、さまざまな変換候補が表示されますが、“三冠”につながる用語として“四恩”を選択しました。
「三冠四恩」は、いかようにも説明ができるところですが、前回の医療システムを崩壊させかねない「紆余曲説」に続けて、医師が診断せず、自分で判断して、自宅療養するという今までなかったことが新型コロナウイルス感染症の拡大で起ころうとしていることについて「三冠四恩」で考えることにしました。
あまりに患者が多くて医師の診断が受けられない、自分で判断しようにも検査キットが足りないという状況を経験してみて、万が一にも医療システムが崩壊したときには、自分の命は自分で守るしかない、自分の健康は自分で守るしかないという思いにさせられた人も少なくないと思います。
ここで言う“三冠”は競馬のレースでの優勝ということではなくて、自分を勝利に導くために必要な健康づくりの基本である栄養、運動、そして感染対策の免疫を掲げています。免疫を高めるための方法は、適切な栄養と運動は基本中の基本であるとして、睡眠、入浴、ストレス解消、リラクゼーションと、複数の方法が必要になってきます。
これらを実践して得られる四つの恩は、仏教の世界では父母の恩、衆生の恩(多くの人から受ける恩)、国王(安心できる国づくりをする長)の恩、三宝(仏・法・僧)の恩となっていますが、ここでは別の考えを掲げてみます。それは無病息災、健康長寿、脳の健康、そして家族や友人などとの交流の四つのありがたく思える結果です。ただ病気がなくて、長生きであっても脳が衰えたら、喜びを感じることもできなくなります。人間は周囲の方々との交流がなければ、脳が健康であっても、これまで積み上げてきたことを周囲に伝えて、役立ててもらうことができなくなります。
栄養摂取も運動の継続も、免疫を高める行動も、自分のためというよりも、最終的には世の中のためになることを目指して、コロナ後の行動に活かしてほしいという思いをもって、「三冠四恩」という妙な四字熟語を掲げています。