「ダイヤモンドはダイヤモンドで磨く」という言葉を目にする機会があり、久しぶりに以前に書いたことを思い出しました。それは松下幸之助の著書に関わったときのことで、いくつかの名言をいただいて、それをベースに新原稿にしました。もちろん、引用するところは、そのまま変えずに使うようにしました。その完成した今では古くなった著書を書庫から探し出しました。
そのときのテーマは「人間は磨けば光るダイヤモンドの原石のようなもの」で、以下のような引用をしました。
「ただの石をいくら磨いてもダイヤモンドにはならない。しかし、ダイヤモンドの原石は磨くことによって光を放つ。しかし、それは磨き方いかん。カットの仕方いかんでは、さまざまな異なる燦然とした輝きを放つのである。私は、人間というものは、それぞれに磨けば光る、さまざまな素晴らしい素質をもったダイヤモンドの原石のごときものだと思う。」
「ダイヤモンドはダイヤモンドで磨く」というのは人生訓や経営論で使われることは少なくて、松下幸之助さんの著書だけでなく、ゴーストライターとして多くの著書を手がけたPHP研究所の仕事でも書いた記憶はありません。
しかし、ダイヤモンドの原石を見つけて、それを的確にカットして輝きをもったように磨くときにはダイヤモンドが必要です。ダイヤモンドは世界一硬い鉱石で、どんなに硬い研磨機でも磨くことはできません。そこで研磨機の円盤の上にダイヤモンドの粉末を付着して研磨していきます。これがダイヤモンドでダイヤモンドを磨くという方法です。
これしか方法がないように言われていますが、実際にはレーザービーム加工とイオンビーム加工という方法があります。これについては、別の方法もあるということだけを知ってもらって、話をダイヤモンドで磨くことに戻します。
子どもの支援のための保護者の支援をしていく中で、原石をダイヤモンドの輝きにしていくためには、磨く側もダイヤモンドであることが必要だと感じています。保護者の方だけでなく、子どもを直接支援する方々をダイヤモンドにするためには、これに関わる私たちもダイヤモンドであり続けるために、常に学び、常に研鑽することが重要になると認識して活動しています。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)