甘いものを食べると太るとされているものの、食べるタイミングによっては、むしろ太りにくいようにすることができます。その手法を研究しているのがメディカルダイエットで、例えば食事の寸前に砂糖が含まれたものを食べることで、血糖値を早く上昇させて、食事の量が少なくても満腹感を得やすくするという方法です。これによって食べすぎを防ぐことができるということです。
この方法をメディカルダイエット講習で伝えるときには、甘いもののタイミングによっては逆に太りやすくなることも話しています。やせるほうのダイエット希望の人には避けなければならないタイミングとなるわけですが、体脂肪が増えにくい人、年齢を重ねてきて太にくくなった人には絶好のタイミングとなります。それは夕食の30分前に甘いものを食べることです。
夕食までに時間があり、空腹を感じていることから、それを紛らそうとして甘いお菓子などを食べるというのは普通にあることです。食事を始める30分前に砂糖が使われたものを食べると、血糖値(血液中のブドウ糖の値)が急に上昇します。血糖値の高さに応じて膵臓からインスリンが分泌されます。インスリンには細胞にブドウ糖を取り込む作用と同時に、肝臓で脂肪酸を合成させて、脂肪酸が3個結合した中性脂肪を増やし、中性脂肪を脂肪細胞に取り込むという作用もしています。
インスリンが多く分泌されても、甘い菓子のエネルギー量は少ないので、血液中にはインスリンが多くなっています。30分以内に食事をすると血液中のインスリンを使って脂肪合成と蓄積が始まり、食事によって血糖値が高まって、またインスリンが分泌されます。これによって脂肪の合成と吸収が繰り返されて、太ることができるようになるということです。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)

