医薬品とサプリメントの飲み合わせ辞典ともいえる「ナチュラルメディシン・データベース」があります。これはアメリカのNIHの資金補助で民間企業が完成させたもので、サプリメント成分と医薬品の“相互作用”が掲載されています。アメリカでは1600種類、日本対応版では1200種類ものサプリメント素材について、それぞれの医薬品とのバッティング(健康被害など)例が出ています。
NIHは国立衛生研究所と日本では訳されていますが、英語表記は「National Institutes of Healh」なので、国立健康研究所や国立保健研究所と訳すのが正しいように思われます。
サプリメントというと食事で不足するビタミンやミネラルを補うものと感じている人も少なくないのですが、日本の健康食品全般がアメリカではサプリメントと認識されています。
“相互作用”とカッコ付きで表現したのは、一般に言われている副作用とは違っているからです。副作用は複数のものを使うことによるバッティングですが、相互作用は両方の成分が有効に作用することを指しています。アメリカでは血圧を下げるサプリメントを摂っている人は、医薬品の降圧剤を使うときには、サプリメントの作用を考慮して降圧剤を弱いものにするか量を減らすようにします。
日本では降圧剤を使うときに、健康食品の摂取について聞かれますが、これは両方の作用によって血圧が下がりすぎないようにするためです。医薬品を使わなければならない人は、健康食品に効果は期待しないで、医薬品だけを使うということですが、この両国の違いは医療制度の違いが関係しています。
アメリカは定額払いで、同じ病気なら治療法、医薬品の種類や量が違っても医療機関が受け取れる金額は決まっています。できるだけ高額な医薬品は使わないことが重視されているので、自分の金でサプリメントを使っている人には、使い続けてもらって、医薬品の量を減らそうとするのです。
その背景もあって、サプリメントと医薬品の相互作用のデータベースが重要視されているのですが、日本ではバッティングを重視して、健康食品を使わないように患者に話す医師が多くなっているということです。

