ビタミンは少量で機能を発揮する必須栄養素で、体内で合成できないために食事から摂る必要があります。ビタミンと同じような働きをするものでも、体内で合成されるものはビタミン様物質と呼ばれます、この“様”は“よう”と読みます。ビタミンのような働きの物質という意味になります。
ビタミン様物質としては、コエンザイムQ10、L‐カルニチン、α‐リポ酸、コリン、イノシトール、オロト酸などがあげられます。体内で合成される成分であれば、サプリメントとして摂る必要はないようにも思われますが、食事内容によっては合成されにくくなることもあります。また、年齢によって合成が低下していくために、体内で合成されていても充分には機能が発揮できないことにもなります。
その合成が低下しているものの代表的なものがコエンザイムQ10、L‐カルニチン、α‐リポ酸です。コエンザイムQ10はエネルギー産生器官のミトコンドリアのTCA回路を働かせる酵素の対しての補酵素となっています。補酵素なしには酵素は働かないことから、コエンザイムQ10の不足はエネルギー産生の要となる成分です。
L‐カルニチンはミトコンドリアに脂肪酸を通過させるために必要で、α‐リポ酸はブドウ糖を通過させるために必要です。そのために、これらの3種類は代謝促進成分と呼ばれています。
3種類の代謝促進成分は体内で合成されるものの、その合成のピークは20歳代前半で、それ以降は合成量が減り、体内の蓄積量も減るために不足して、エネルギー源のブドウ糖と脂肪酸が充分にエネルギー化されなくなります。このことが年齢を重ねると代謝が低下する大きな原因とされています。
これらの成分は、以前や医薬品成分としてしか使うことができなかったのですが、2001年からコエンザイムQ10が、2002年にL‐カルニチンが、2004年にα‐リポ酸が食品成分としても使用することが許可されました。そのおかげでサプリメントとして使うことができるようになり、ダイエット成分だけでなく、エネルギーを多く作り出して身体の活動を盛んにさせるためにも役立てることができるようになりました。

