学習のモチベーションを高めるための理解として、自閉症スペクトラム障害と注意欠陥・多動性障害自閉症の特徴について紹介します。
自閉症スペクトラム障害は、集中力があり、対人関係には苦手なところはあるものの、図形や文字、物のほうに関心が強いところがあります。見通しが立たないことには不安が強く、取り組みにくいところがあるのですが、見通しが立つと強い意志をもって取り組むことができるようになります。
あいまいな表現を理解しにくいところがあるために、求められていることがわからずに対応しにくいところがあります。そこで、具体的にシンプルに伝える工夫、視覚的な伝え方の工夫、興味や関心が抱かれる内容や図・イラストなどを使って説明することが大切になります。一つずつ理解を高めていくことが有効であるため、手順を示す、モデルを見せる、体験練習をするといったことから始めて、新たに挑戦する部分は少しずつにするといった工夫が必要になります。
また、自閉症スペクトラム障害に多くみられる感覚過敏がある場合には、それに合わせた対応も求められます。感覚過敏への理解と対応が不足していることが、学習の困難さを高め、それぞれの子どもの能力が引き出せない障壁になっていることを知っておきたいものです。
1)聴覚過敏
音を強く感じすぎるだけでなく、必要な音と不要な音の聞き分けの選択ができず、すべての音が強い聴覚刺激となっていることがあります。聴覚過敏の状態を確認したうえで、音の強弱の工夫、教室内で発生する音の調整、言葉での説明ではなくホワイトボードや用紙によって文で伝えるといった配慮をします。
2)視覚過敏
室内の光(蛍光灯、窓からの日差しなど)や白い紙が眩しい、視覚情報処理の異常があるために見えにくいことを理解して、座席の位置、色彩の工夫、照明や日差しへの対応も必要で、学習環境の変化の感じ方を確認することも講師・教師には求められます。
3)触覚過敏
肌触り、室温などの感覚面の調整、人とぶつからないようにする座席の位置などにも配慮することが大切となります。
注意欠陥・多動性障害は、一つのことに集中することが苦手ではあるものの、次々と周囲のものに関心を持ち、周囲に比べてエネルギッシュに多くのことに取り組むことができるという特徴があります。
多くの情報を得ようとするところがある反面、多くの情報を処理することが苦手であることから、指示をするときには短い言葉で、はっきりとした言い方で伝える必要があります。座席は気が散りにくい位置を工夫すること、教室内ではわかりやすいルールを提示するなどの工夫が必要であり、クリアできたことに対して一つずつ評価して次に進めさせるといった対応も必要となります。

