「二度やることは三度やる」というのは、もちろん「二度あることは三度ある」をもじった言葉で、物事は繰り返されることを指しています。同じようなことが二度続けてあったときは、必ずもう一度繰り返されるという教訓は「二度あることは三度ある」で合っているのですが、「二度やることは三度やる」となると、偶然に起こるというよりも必然的な要素が強くなってきます。
それがよいことであれば、「二度もよいことがあったので、もう一度よいことはあるはず」と安心して構えていることもできるのでしょうが、それがよくないことであったら、安心できなくなります。安心できないどころではなくて、不安で仕方がない、悪いことが起こったときのことを想定して、あらかじめ準備をしておかないと、とんでもない結果になりかねないという教訓を残すことにもなります。
自分にとって悪い結果となったとしても、一緒に組んだのが人格者であったり、優れた事業家であれば、一時の気の迷い、噛み合わなかっただけと思うこともできます。過去の成功がある人や社会的な評価が高い人には、実際のところよりも期待を寄せてしまうところがあります。女性なら感覚的に好き嫌いで判断するところがあっても、男性は嫌いな人であっても一緒に仕事をしてしまうことがあります。
そして、あとになって、なんで嫌いな人と仕事をしてしまったのかと反省をしても、もう遅いという経験をした人も少なくないと思います。周囲のことを気にせず、自分勝手に判断をして行動をする人は、失敗をしたとしても重大なダメージでなければ反省をすることなく、再び繰り返すのは当たり前のように起こることです。その失敗が自分にはダメージがなくて、ダメージがあったのは周りの人だけというときには、必ずといっていいほど三度やってしまう、ということをコロナ禍を経験した社会で、嫌というほど経験させられています。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)