Age free岡山1 岡山県の女性は長寿日本1

岡山県は“晴れの国”と呼ばれる温暖な気候が特徴で、そのおかげもあって平均寿命は延び続けています。特筆すべきは女性の平均寿命で、厚生労働省の調査で2022年には女性88.29歳と、日本1の長寿となりました。

都道府県別の平均寿命は5年ごとに発表されていて、前回の調査では岡山県の女性の平均寿命は惜しくも2位でした。そのときの1位は長野県の87.675歳で、岡山県は87.673歳と、わずか0.002歳の差でしかありませんでした。
平均寿命は下2桁までが発表されるのが常でしたが、このときには下2桁が同じ87.67歳であったので、初めて下3桁まで発表されました。この差は1日にも満たない16時間の差で、次の調査では岡山県の女性が日本一の長生きになるのではないかと期待の声があがっていました。

最新の調査では期待通りの結果となったわけですが、その間に岡山県の女性が何か努力をしたのかというと、そうした影響ではなさそうです。

もともと長寿のための条件は整えられていて、温暖な気候に加えて、栄養摂取と運動の両面で優位で、その結果としてメタボ率も低く、喫煙率も低いという当たり前の長寿の条件がかなえられていました。

これに対して、男性はどうなのかというと、男性81.90歳と全国ランキングでは10位となっています。これを見ても、岡山県は相当に優秀であることがわかります。

トップになると、これを維持するのは大変なことです。するべき努力を、すべてやっているとしたら、これ以上の延びは期待しにくくなるからです。

その点、岡山県は平均寿命の延伸のために改善するべき点が残されています。それは歩くことです。都道府県別の歩数ランキング(2016年)をみると、男女ともに1日の平均歩数は少ないわけではないのですが、男性の8136歩に対して女性は6042歩と、その差は2094歩となっています。

男女の差が2000歩を超えているのは岡山県だけで、それでも当時の岡山県の女性は平均寿命ランキングが2位だったので、もう少し歩けば日本1になると期待されていました。

実際に、どうなのかということですが、都道府県の歩数ランキングも5年ごとに発表されていました。

2021年の調査結果を見れば一目瞭然となるところだったのですが、その発表はありません。というのは、歩数調査は厚生労働省の国民健康・栄養調査で実施されていて、コロナ感染症の蔓延によって、2020年と2021年の調査が中止となったからです。

1947年(昭和22年)から続いてきていた調査が2019年を最後に中断しています。次は早くても2022年の調査が2023年、つまり今年の年末に発表されるかどうか、という状態です。そのときに発表されれば、岡山県の女性の長寿日本1は歩数の増加のおかげなのか、それとも別の要因が考えられるか判断することができるはずです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕