Age free岡山13 疾病の最大のリスクは加齢

岡山県の平均寿命(2022年)は男性が81.90歳と全国10位と過去最高ランクとなりましたが、女性のほうは88.29歳と全国トップとなりました。岡山市の平均寿命(2019年)は男性が82.03歳、女性が88.24歳で、男性は県の平均よりも上回っているのに女性は少しだけ下回っている理由については検討が必要です。的確な検討ができれば、岡山県民、岡山市民の寿命はもっと延びる可能性が高いと考えるからです。

平均寿命が延びていることが、そのまま健康で過ごせる期間の延伸につながっていればよいのですが、岡山県の健康寿命は男性が72.16歳、女性が74.98歳となっています。

2019年の平均寿命と健康寿命の差は男性が9.87歳、女性が13.23歳なので、全国の差の男性が8.73歳、女性が13.30歳と比べると、日常生活に制限がない期間(介護を受けていない期間とほぼ同じ)は男女ともに少しは健康度が高いことになるものの、大きな差ではないことがわかります。

ということは、健康で長生きしている期間が先延ばしにされているわけで、さらに健康で長生きができるようになるためには、病気にならない工夫と努力が求められるということです。

医療の世界では以前から「疾病の最大のリスクは加齢」と言われてきました。岡山県の女性の平均寿命がトップになったときに、その理由として栄養状態、運動、肥満の少なさ、喫煙者の少なさなどが報道されていました。それは事実であったとしても、特に健康面で優れた行動をしているなら、もっと健康寿命との差が短くてもよいはずと感じた人は多いはずです。

どんなに健康的な生活をしていたとしても、免疫力、抵抗力は加齢につれて低下してきます。一般的には20歳の免疫力を100%すると50歳代で50%、70歳代では10%にもなると言われています。実は、以前には50%になるのは60歳、10%になるのは80歳と言われてきたので、免疫力が低下していることがわかります。

年齢が高まるほど疾病が多くなり、医療費が高まるのは、コロナ禍の影響はあったとしても免疫力の低下が大きく関係していることは容易に想像がつくことです。疾病対策は、もちろん重要なことですが、それと同時に免疫を強化することにも取り組まなければいけない、それは個人レベルだけではなく、自治体レベルでも必要だとの考えがあります。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕