スポーツというと競技スポーツが第一に思い浮かべられます。競技スポーツは勝敗が優先される側面があるものの、健康づくりや参加することによる社会性の向上など、さまざまな地点が掲げられています。
国のスポーツ基本法の前文には、スポーツは世界共通の人類の文化であると記されていて、心身の健全な発達、健康および体力の維持増進、精神的な充足感の獲得、自律神経その他の精神の涵養等のために個人または集団で行われる運動競技その他の身体活動であり、障害にわたり心身ともに健康で文化的な生活を営む家で不可欠なもの、とされています。
そういったことから、スポーツには競技スポーツに加えて、健康体操やダンス、ウォーキング、ハイキング、サイクリング、野外活動やスポーツ・レクリエーションも含まれています。
スポーツ基本法でも、地域スポーツ推進計画でも、青少年の体力向上と人格形成への影響が大きく取り扱われているところがありますが、地域の一体感や活力醸成、健康で活力に満ちた長寿社会の実現、さらには人々の誇りと喜び、夢と感動を与える力、地域経済の活性化など、さまざまな機能が掲げられています。
地域スポーツ推進計画で何があげられているのかを、第2次岡山県スポーツ振興計画(2023〜2027年)を例に基本計画施策を見ていくと、以下の4項目があげられています。
1 多様な主体におけるライフステージに応じた運動・スポーツ活動の機会創出
2 アスリートの育成と持続可能な指導・支援システムの構築
3 スポーツを通じたともに生き豊かさが実感できる地域の創造
4 スポーツ環境の整備
子どもから成人を中心に据えた推進となっているのは、どの地域においても同じ傾向がありますが、「ライフステージに応じた運動・スポーツ活動」「スポーツを通じたともに生き豊かさが実感できる地域」ということでは、年齢にも身体の状態にも関係なく生涯を通じて実施できる生涯スポーツ、健康スポーツも重要であることは明らかです。
そこを中心に考える活動が今後の健康社会づくりに強く求められていると認識しています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕