Age free岡山37 糖尿病予防の活動で健康長寿

糖尿病は古くは“贅沢病”と呼ばれたものです。食べすぎ、飲みすぎによって糖質を摂りすぎた人は血糖値が高まるという認識があり、贅沢な食事をしている人も少なく、終戦直後は糖尿病の人を探すのは大変なくらいでした。

終戦から10年後の1955年(昭和30年)には糖尿病患者は20万人と推計されていますが、それが今では糖尿病患者は1000万人と50倍にもなっています。糖尿病の予備群とされる高血糖状態の人も1000万人もいて、合わせると成人人口(1億人)の5人が糖尿病か予備群という状態になっているのです。

糖尿病の患者数を都道府県別にみると、岡山県は13位ですが、65歳以上に限ってのランキングでは23位と少なくなっています。人口が集中している地域で多く、高齢化が進んでいる地域では多くなるのは当たり前のことです。

そのランキングは、埼玉県、佐賀県、三重県、鹿児島県、静岡県、岐阜県、福岡県、長崎県、宮城県、香川県、岩手県、愛知県、大分県、山形県、兵庫県、北海道、徳島県、愛媛県、熊本県、和歌山県、広島県、山梨県、群馬県、それに次いで岡山県です。

糖尿病による死亡率の都道府県ランキング(人口10万人あたり)では、岡山県は13位(11.2)です。全国平均は11.4で、14位の広島県は11.5なので、平均よりもわずかに多いという状態です。

これは2019年の調査データで、3年ごとに発表されています。前の2016年の調査データでは岡山県は16位で10.5でしたが、全国平均は10.8だったので、こちらでも平均よりもわずかに多いということに変わりはありません。

そういった状態にも関わらず、岡山県の女性の平均寿命は全国1位で、男性は10位となっています。しかし、平均寿命と健康寿命の差は全国平均とほとんど変わらず、岡山県民は長生きになってはいるものの、健康長寿と言えるのかというと疑問があります。

糖尿病を減らすことによって、健康寿命を延伸させることができる可能性が高いのが岡山県ということになります。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕