作成者別アーカイブ: JMDS

厚生労働省は「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」を公表しました。その中の「身体活動・運動を安全に行うためのポイント」の「毎回の運動前の体調確認」を紹介します。

〔毎回の運動前の体調確認〕
毎回の運動前にも、体調確認を行う習慣をつけることが重要です、運動をする当日、家を出る前に行う体調確認のチェックリストを示します。

◎運動前の体調確認
・足腰の痛みが強い
・熱がある
・体がだるい
・吐き気がある、気分が悪い
・頭痛やめまいがする
・耳鳴りがする
・疲労気味で体調が悪い
・睡眠不足で体調が悪い
・食欲がない
・二日酔いで体調が悪い
・下痢や便秘をしていて腹痛がある
・少し動いただけで息切れや動悸がする
・咳やたんが出て、風邪気味である
・胸が痛い
・(夏季)熱中症警報が出ている

1つでも「はい」がある場合は、無理に運動をせずに、休養をとり、必要に応じて医療機関を受診するなどの対処をしましょう。血圧が高めの人は、体調を確認するとともに、血圧(脈拍も)を測り、記録することを習慣化しましょう。

血圧は、5分以上安静にしてから測定します。過度の高血圧時に、運動実施によりさらに血圧が高くなり、心血管疾患イベントのリスクになることがあるため、運動前の血圧が160/100mmHg以上のときは、運動を行う場合であっても、散歩程度の軽い運動にとどめます。

180/110mmHg以上のときは、運動は控えて休養をとります。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

厚生労働省は「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」を公表しました。その中の「身体活動・運動を安全に行うためのポイント」の「新たに運動を開始するときの確認事項」の後半の続きを紹介します。

〔新たに運動を開始するときの確認事項〕
4)身体活動の状況(STEP3)
例えば特定健診や後期高齢者健診の質問票の項目が活用できます。

「身体活動の現状評価」
特定健診の標準的な質問票より
・1日30分以上の軽く汗をかく運動を週2日以上、1年以上実施
・日常生活において歩行又は同等の身体活動を1日1時間以上実施
・ほぼ同じ年齢の同性と比較して歩く速度が速い

後期高齢者健診の質問票より
・以前に比べて歩く速度が遅くなってきたと思いますか
・この1年間に転んだことがありますか
・ウォーキング等の運動を週に1回以上していますか

実施状況を縦断的・定量的に把握し、その後の運動指導に役立てるためには、追加質問として、運動の種類(何を)、時間、頻度、期間や日頃の歩数も確認しましょう。
(医療機関には電子カルテ上に特定のフォーマットを導入し、バイタルサインの1つとして活用することが勧められています。)
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

日本メディカルダイエット支援機構のホームページの「最新情報」は本日(2024年11月13日)で7000本になりました。このコラム(日々修行番外)は70001本目です。

最新情報というタイトルではありながらも、実際には私(小林正人)のコラムのようなものと言われることもあるのですが、1本目は2016年4月11日にアップしました。

目標としているのは2026年7月19日で、その日は目的を持ったコラムを書き始めた2023年10月24日から数えて1000日目になります。

「100日実践」「1000日実践」という言葉を聞いたら、どんな目的なのか、すぐにわかる人もいるかと思いますが、実践の重要性を指導していただいた先生のおかげで始めることができて、毎日前進している自分を実感できています。まさに「日々修行」の境地です。

1000日目にはキリがよい(と言っていいのか)8888本となることを目指しています。2026年7月19日に達成するには毎日3〜4本をアップしていくことになるので、それまでは元気でいることが求められます。達成目標の日には71歳になってから3か月は過ぎています。

このコラムを書籍にしたらよいのではないか、とのアドバイスは5000本を超えたあたりから急に増えてきました。1本のコラムは200〜1200字で、内容によって長短はあるのですが、過去のデータの文字数の合算を7000で割ってみたら800字ほどでした。

約560万字で、単行本1冊分は12万字前後とされているので、46冊ほどの分量にはなります。

その内容は中には雑多と言われるものも含まれているものの、自分が経験してきた医学、薬学、栄養学、食品学、生理学、脳科学、運動科学などの分野に力を入れて書いてきたことから、それぞれをまとめて講習テキストの形にしてきました。

コロナ禍の3年は、講習用の原稿の作成に時間を費やして10種類のテキストとなりました。A4サイズで80ページのものから200ページを超えるものまであるのですが、そのまま講習に使うのは学ぶほうも教えるほうも大変なので、知りたいという人の要望に合わせてカスタマイズして提供(テキストを使った講習)を始めています。

これまでは「伝えたいことを教える」というスタンス(独りよがり?)でしたが、これから先は「知りたいことを教える」ことに切り替えました。

あと1888本のコラム原稿を書くなら、多くの人に役立つ内容にしようと、これまで関わってきた方々の意見や希望を聞きながら、修正を始めたところです。

どんな講習テキストがあるのか、どんな内容なのか、どのようにカスタマイズ可能なのかということは、関心がある方に、一人ずつ伝えていければと思っています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

「いいひざの日」ゼリア新薬工業が膝関節痛の治療と予防を呼びかけることを目的に、いい(11)ひざ(13)の語呂合わせで制定。

「チーかまの日」丸善(東京都台東区)が11月11日が「チーズの日」、11月15日が「かまぼこの日」との説があることから中間に日を制定。

「いい焼き芋の日」いい子のやきいも阿佐美や(埼玉県戸田市)が、さつまいもの日(10月13日)の1か月後を制定。

「いい瞳の日」千寿製薬が、い(1)い(1)ひと(1)み(3)の語呂合わせで制定。

毎月13日:「一汁一菜の日」(一汁一菜ぷらす・みらいご飯)、「お父さんの日」(ヤクルト本社)、「登山の日」(ICI石井スポーツ)

メディカルダイエットは、臨床栄養の世界では以前から使われてきた用語で、やせる、痩身とイメージされがちなダイエットを正しい意味で使うことを目的として命名され、普及に努められてきました。

ダイエット(diet)は、食事療法を意味していて、何もやせること、体脂肪を減らすことだけが目的ではありません。健康維持のために体脂肪を減らしたほうが人の場合には、摂取エネルギー量を減らす食生活がすすめられます。

これとは逆に体脂肪を増やしたほうがよい人の場合には、摂取エネルギー量を増やす食生活がすすめられます。体脂肪が標準範囲よりも少ない状態では免疫の低下、血流の低下、血液温度の低下、エネルギー発生量の低下といったデメリットが生じることになります。

ダイエットの元々の意味は方針、戦略、作戦などで、方針通りに正しいことをすることがダイエットとなります。英語では国会は「the Diet」で、方針や戦略を決めるところです。そこから転じて正しい食生活がダイエット、運動療法もダイエットとなりました。

ダイエットの前にメディカルをつけたのは、医学や医療の研究や実践の意味を持たせたかったからで、医学的に裏付けられた方法を使って、効果的に体脂肪の“増減”を無理なく、無駄なく実現することを目指してのことです。

その活動を特定非営利活動法人(NPO法人)として実施するために、日本メディカルダイエット支援機構の名称で内閣府に認証の申請をしました。2008年のことです。今では認証は全国活動では都道府県、地域活動では市区町村の所管となっていますが、私どもが申請をした時期は全国活動は内閣府が所管でした。

申請して活動内容が問題となることはなかったのですが、名称に疑義がありました。今では公序良俗の面で問題がなければ名称で引っかかることはないのですが、当時は制度が始まって間もないこともあり、名称の説明を求められました。

そのときに言われたのは、役員に医師がいないのにメディカルと名乗ってよいのかということで、それについてはメディカルの意味を滔々と述べました。次に言われたのはメディカルダイエットの名称で収益活動を行うと勘違いされないかということでした。

そう言われる理由はわかっていて、当時の私は健康食品・サプリメントの表示の法律講師をしていたこともあって、“メディカルダイエット印”の商品を販売することが効能効果を標榜することになることへの懸念でした。

この点を話し合って、公益活動の教育と情報発信だけに限っての事業で、収益活動をしないことで“手を打ってもらった”という経緯があります。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

「人生100年時代」というキャッチフレーズが時の政権によって掲げられたのは2017年の安倍内閣でした。看板政策の「人づくり革命」を推進するために内閣府に「人生100年時代構想推進室」が設けられ、人生100年時代の社会づくりに向けた「3つの100」の実現が打ち出されました。

1)「人生100年型の年金」を実現し、豊かな老後を守ります

2)「100人100色の働き方改革」を進め、多様な生き方を支えます

3)「保育受入100%」に向け、子育て支援をさらに強化します。

どこまで実現できたのかは、現状を見てみれば簡単にわかることです。

働く機会の確保は重要な課題であり、2019年には厚生労働省の「人生100年時代に向けた高年齢同同社の安全と健康に関する有識者会議」の報告書が発表されました。

「エイジフレンドリーな職場の実現に向けて」とのサブタイトルが付けられ、高齢者が安全で健康に働ける職場の実現に向けて取り組むべき事項が示されました。

人生100年時代を迎え、高齢者から若者まで、すべての人が元気に活躍できて、安心して暮らせる社会づくりが必要とされているとして、有識者会議では「経済財政運営と改革の基本的方針2019〜令和新時代:Society5.0への挑戦〜」で、サービス業で増加している高齢者の労働災害を防止するための取り組みを推進することを踏まえた提言をしています。

これは、高齢者の身体機能から長期的な推移や壮年者との比較からわかる特性を整理するとともに、年齢、性別、経験期間が労働災害の発生率に与える影響について分類するほか、高齢者の安全生成対策に積極的に取り組んでいる企業などの担当者や関連分野の有識者のヒアリングを実施した上で、取り組むべき事項を取りまとめたものです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

厚生労働省から、「健康づくりのための睡眠ガイド2023」が発表されました。

以下に、「健康づくりのための睡眠ガイド2023」の「睡眠と嗜好品について」の「ニコチン」を紹介します。

〔ニコチン〕
「禁煙を目指しましょう」

たばこに含まれるニコチンは覚醒作用を有しており、睡眠前の喫煙は、入眠潜時の延長(寝つきの悪化)、中途覚醒の増加、睡眠効率の低下、深睡眠の減少をもたらします。また、ニコチンの血中半減期は約2時間であるため、夕方の喫煙であっても、眠るまで、その作用は残存することがあります。

さらに、習慣的にニコチンを摂取している人は、非喫煙者と比べて、入眠困難・中途覚醒・睡眠時間の減少、深睡眠の減少が高度であり、日中の眠気も強いことが報告されています。習慣喫煙者がたばこを控えると、離脱症状による不安・抑うつ・不眠を生じます。

そのため、習慣的な喫煙により、「たばこを吸っていても、吸っていなくても睡眠が悪化する」という状態に陥る可能性があります。したがって、良い睡眠のためには、喫煙しないことが推奨されます。

近年、従来の紙巻きたばこの他にも、加熱式たばこや電子たばこが普及していますが、ニコチンを含有すれば睡眠に対して同様の影響があると考えられます。

なお、受動喫煙も同様に睡眠に影響を及ぼし、特に妊婦・こどもの睡眠への悪影響が強いことが知られています。そのため、同居者の睡眠と健康を守るためにも喫煙を控えることが重要です。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

厚生労働省から、「健康づくりのための睡眠ガイド2023」が発表されました。

以下に、「健康づくりのための睡眠ガイド2023」の「睡眠と嗜好品について」の「アルコール」を紹介します。

〔アルコール〕
「晩酌は控えめにし、寝酒はしない」

アルコール(エタノール)は一時的には寝つきを促進し、睡眠前半では深い睡眠を増加させます。しかし、睡眠後半の眠りの質は顕著に悪化し、飲酒量が増加するにつれて中途覚醒系回数が増加することが報告されています。

アルコールは、摂取後に体内で代謝され、アセトアルデヒドという物質に変換されます。アセトアルデヒドは二日酔いの原因物質です。また、強い交感神経刺激作用を持ち、睡眠を阻害する血中のカテコールアミン(興奮性物質)を増加させます。

さらに、アルコールは閉塞性睡眠時無呼吸をはじめとした様々な睡眠障害を増悪させます。近年、一晩におけるレム睡眠出現量が少ないと将来の死亡リスクが高まるという報告があり、多量(0.75g/kg以上)のアルコール摂取はレム睡眠を著明に減少させることから、長期的な健康リスクとなりうるとの指摘もあるため、飲酒量には注意しましょう。

アルコールの代謝能には個人差があり、特にアルデヒド分解酵素(アルデヒド脱水素酵素:ALDH)の活性の高さに影響を受けます。ALDHの活性が低い人は飲酒後に顔が赤くなりやすい等の特徴があり、日本人を含むアジア人は西欧人やアフリカ系の人より活性が低い人が多いことが知られています。ALDHの活性が低い人は、アルコール摂取量が少量でも影響を強く受けやすいので、より一層注意が必要です。

アルコールは連用することで依存や耐性を形成し、離脱作用によってアルコールを飲まないとよく眠れない状態に至る可能性があります。そのため、良い睡眠のためには、寝つきを改善させるために飲酒をする、いわゆる「寝酒」も含めて、大量のアルコール摂取(深酒)や、毎日の飲酒は推奨されません。

習慣的な寝酒は睡眠の質の悪化とも関連しており、寝酒の原因となる不眠症状がある場合には、医師に相談することが推奨されます。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

厚生労働省から、「健康づくりのための睡眠ガイド2023」が発表されました。

以下に、「健康づくりのための睡眠ガイド2023」の「睡眠と嗜好品について」の「カフェイン」(4回)を紹介します。

〔カフェイン〕
「こどもや高齢者、妊婦はさらにカフェインを減量しましょう」

こどもでは1日当たりに1〜3mg/kg以上のカフェイン摂取で、睡眠に悪影響を生じることが報告されています(体重30kgの児童であれば、30〜90mg)、成人よりも少ないカフェイン摂取量で影響を受けるため、注意が必要です。

こどもは、カフェインをお茶やコーヒーの他にコーラタイプの飲料などからも摂取していることが示されており、これらの飲料に含まれるカフェイン量に注意が必要です。

中でも、エナジードリンクのカフェイン含有率は製品により差があり、コーヒーの5倍近いカフェインを含有する製品が存在するため、摂取量を最小限とするだけでなく、摂取は朝に限るなど、注意する必要があります。

高齢者は、加齢に伴いカフェイン代謝能が低下するため、こどもと同様にカフェイン摂取量が少量であっても睡眠に影響を及ぼす可能性があります。

また、妊婦のカフェイン摂取が胎児に影響するという明らかな研究成果は得られていませんが、胎児の成長を阻害するなどの潜在的なリスクから、可能な限りカフェインの摂取を控えることが、複数の国や学会などから勧奨されています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

厚生労働省から、「健康づくりのための睡眠ガイド2023」が発表されました。

以下に、「健康づくりのための睡眠ガイド2023」の「睡眠と嗜好品について」の「カフェイン」(3回)を紹介します。

〔カフェイン〕
「夕方以降はカフェインを控えめに」

カフェインが睡眠に及ぼす影響には、摂取量とともに、摂取時刻(タイミング)も関わります。前述のカフェインの血中半減期からは、19時に100mgのカフェインを摂取すると、24時間になっても50mg分のカフェインが体内に残存するため、睡眠に悪影響を与える可能性が生じます。

18〜65歳までの成人を対象とした系統的レビューでは、カフェイン摂取量が107mgを超過すると、摂取時刻が就寝時刻の約9時間前であっても、夜間の睡眠に影響し、カフェイン摂取量が217.5mgを超過すると、約13時間前の摂取であっても夜間の睡眠に影響することが示されています。

そのため、良質な睡眠の確保の観点からは、カフェインの摂取総量を減らすとともに、夕方以降はカフェイン含有食品・飲料の摂取は控えることが推奨されます。

なお、茶類のカフェインは茶葉(チャノキ)に含まれるため、茶葉を使用していない麦茶、そば茶、黒豆茶、とうもろこし茶、その他カフェインを含まないハーブティーなどに置き換えるのも良いでしょう。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕