退職をした瞬間に、これまでの肩書きがなくなり、部長、課長という呼び名から「○○さん」と呼ばれることになり、「○○ちゃんのおじいさん」と呼ばれることもあります。
「肩書きは単なる呼称」と言われることがある反面、「肩書きが人を作る」という考え方もあります。役職が人を育てる、肩書きが人材を成長させるとも言われています。
肩書きと実力に開きがある、ギャップがあるという場合も、肩書きの印象とのギャップを解消するために努力をするものです。そうした努力が人を育てていくことになるということです。
これは一般的な考え方であって、肩書きとのギャップを埋められない人がいるのも事実です。これは会社などに務めているときには、人間関係、力関係などもあって、努力をしても埋められないということがあります。
ところが、既存の組織から離れたあとは、自らの力(経験や人脈など)を発揮できる場を、自ら選択することができるようになることから、肩書きの印象そのままに行動することができるようになります。
とはいっても、所属しようとしている組織などが、すでに長い歴史があり、上下関係もはっきりしている、それが変えにくいという組織である場合には、これまでの環境と大きく変わらないことになります。
そこで考えられるのが新たな組織の構築です。組織づくりから加わり、方向性を決定することが少なからずできれば、その中での役割が肩書きと一致するようになります。
多くの人が活躍できるようにするために、例えば大きな組織であっても活動範囲を細分化して、それぞれの会長や副会長を数多くするという手法があります。
また、新たな立場で指導ができるように学んでいくことによって「先生」と呼ばれ、その先生としての役割を果たしていくことができるようにもなります。
このような肩書きの活かし方もあるということを、セカンドステージを目指す方々に伝えるようにしています。
〔セカンドステージ連盟 小林正人〕