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2024年は昭和で言えば99年です。“死んだ子の年を数える”ではないのですが、64年で終わった昭和で数えるというのは、懐かしさだけでなく、過去のことを思い出すのに昭和という長い年月が役立ったということがあります。

昭和が始まったのは1926年のことですが、昭和元年は天皇陛下が即位した12月25日からであるので、わずか7日間でした。12月24日までは前の時代となるところですが、歴史の記録では大正時代は12月25日までとなっています。大正天皇の崩御により、すぐに即位されたので、同じ日が重なっているということです。

一般に即位をした日と思われているのは、即位式をした日で、法律上は前の天皇の崩御された日となります。

この時代に生まれた人は元号にちなんだ名前をつけることが多く、仕事などを通じて知り合った「昭二さん」のほとんどは昭和2年(1927年)生まれでした。これに対して「昭一さん」とは、なかなか巡り会うことがなかったのは、昭和元年の短さが関係しています。

今年が昭和99年ということは、当たり前のことですが、来年は昭和100年で、2025年にはメモリアルイヤーの行事が数多く予定されています。それは、ある意味ではよいことではあるものの、2025年は社会的な問題に立ち向かわなければならない大変な年でもあります。

その一つは「2025年問題」と呼ばれていることで、団塊の世代(ベビーブーム世代)の約800万人が、すべて75歳以上の後期高齢者となる年です。急速な少子高齢化に、さらに拍車がかかる転換点となる年ということで、労働力の不足、介護・医療現場の崩壊、経済の悪化などの社会問題が色濃く起こる年とされています。

昭和100年まで、あと4か月と迫ってきた中で、2025年問題ならぬ“昭和100年問題”のテーマで書き残しておこうと考え、キリがいい9月1日から書き始めようと思っていました。

これには個人的な都合もあって、次にキリがいい9月9日からのスタート(週に1回の予定)となりました。

9月9日は“重陽の節句”で、陽数(奇数)の9が月と日で重なる縁起がよい日とされています。旧暦では菊が咲く季節であることから菊の節句とも呼ばれています。

ちなみに、江戸時代には幕府の祝いの行事として五節句(人日:1月7日、上巳:3月3日、端午:5月5日、七夕:7月7日、重陽:9月9日)が設けられていました。その年の最後の行事が重陽です。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

腸と脳の関係には相乗効果があり、それを効果的に活かすことができればよいものの、うまく活かせないと悪循環にもなりかねないという問題点もあります。

脳神経の働きを調節する神経伝達物質のセロトニンは、幸せホルモンとも呼ばれていますが、これは自律神経の副交感神経の働きを高めてくれる働きをしています。交感神経は亢進作用があって、自動車でいえばアクセルに当たります。副交感神経は亢進しすぎを抑えるブレーキの役割とともに、生命維持の機能を調整する重要な働きもしています。

亢進に関わっているホルモンはアドレナリンやドーパミンがあり、これらが多く分泌されたときにはセロトニンを分泌させて身体の機能を調整してくれます。この重要なセロトニンが不足している人が増えていて、これは体調の不調を引き起こすことになっています。

副交感神経による調整は消化から始まっていて、唾液も胃液も分泌を盛んにするのは副交感神経です。胃で消化されたものを吸収する小腸の働きを高めるのも、腸の蠕動運動を進めるのも、最終的な排泄も副交感神経によって盛んになります。

また、吸収された栄養素などを全身に運ぶ血管は、副交感神経によって緩んで、血液の流れがよくなります。血管とつながっている臓器や器官の働きも正常に保っているのは副交感神経の働きです。

セロトニンは神経伝達物質なので、必須アミノ酸のトリプトファンを材料として使って合成されているのは脳だけと思われがちですが、脳で合成されるのは全体の10%ほどです。残りの90%ほどは腸内で合成されています。

腸内環境がよい状態でセロトニンの合成は進むので、腸内環境を整える副交感神経の働きが重要になります。副交感神経の働きをよくするのはセロトニンの働きということで、この相互作用がうまくいっていれば好循環になってくれるわけですが、一つだけ滞ったために悪循環になってしまうこともあるということです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

過度に加工された超加工食品は、菓子類や菓子パン、冷凍食品などに多く含まれていて、若い世代ほど摂取量が多くなっていると言われています。

超加工食品の危険性については、多くの医学論文で指摘されています。

フランスの研究成果ですが、45歳以上の4万人以上の成人を対象にして、超加工食品の摂取と全死亡率をみた試験では、超加工食品の摂取割合が10%多くなると、全死亡率のリスクは14%上昇することが報告されています。

この研究では、超加工食品は食品の総重量の14%を占めていて、総エネルギー摂取量の29%に相当していたといいます。

次にブラジルでの1万人以上の研究成果ですが、平均年齢51.6歳で超加工食品の摂取の割合を区分してみたところ、最も多く摂取したグループは全体的な認知機能が低下する速度が28%速くなり、実行機能が低下する速度も25%速くなることが報告されています。

超加工食品は、がんとの関わりが指摘され、さまざまな研究が行われています。

フランスの10万人調査(年齢中央値42.8歳)では、超加工食品の割合が10%増加した場合には、全体的ながんのリスクは12%上昇すると報告されています。がんの種類別では、超加工食品の摂取量が多い女性ほど、乳がんのリスクが高まることが指摘されています。

イギリスの約20万人を対象とした試験では、超加工食品の摂取量が10%増加するごとに、全体のがんは6%増加、卵巣がんは30%増加、乳がんは16%増加して、死亡リスクが上昇すると報告されています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

〔リコピン〕
果物や野菜の赤い色素のカロテノイドで、ビタミンEの約100倍、β‐カロテンの約2倍の抗酸化力があります。LDL酸化抑制作用、がん細胞増殖抑制作用があり、心臓疾患や脳血管疾患の予防に効果が認められています。体内では前立腺に多く存在し、多く摂取すると前立腺がんが減少するとの報告があります。

食品では、トマト、ピンクグレープフルーツに多く含まれ、完熟トマト、トマトジュース、トマトピューレには特に多く含まれます。脂溶性のため、食事と一緒に摂ることで吸収されやすくなります。

〔りんごポリフェノール〕
りんごの皮に多く含まれるポリフェノールで、強い抗酸化作用があります。熟す前の未熟果の皮に特に多く、これがサプリメントの素材となっています。りんごポリフェノールはカテキンが複数つながったプロシアニジンが主成分で、多く結合することによって抗酸化作用が高まっています。血流促進、口臭予防、美白効果、アレルギー抑制などの効果も認められています。

〔ルテイン〕
ブロッコリーやケール、マリーゴールドなどに豊富に含まれる眼に多く存在している抗酸化作用のある黄色の色素のカロテノイドで、眼の網膜の黄斑部や水晶体のほか、乳房、子宮頸管部に蓄積されています。

体内には約20種類のカロテノイドが存在していて、黄斑部にはルテインと、ルテインから合成されるゼアキサンチンだけが存在しています。カロテノイドが黄斑部と水晶体に蓄積され、活性酸素による酸化から眼を守っています。

紫外線を直接受ける網膜と水晶体は活性酸素が発生しやすく、活性酸素が多く発生することで、加齢性黄斑変性症や白内障のリスクが高まっていきます。ルテインは日光による眼のダメージを防ぎ、黄斑変性症や白内障のリスク低減などの作用があります。

食品では、ホウレン草やブロッコリー、ケール、スイートコーンなどの緑黄色野菜や卵黄、果物の桃、オレンジなどに含まれているものの、これらの食品の含有量は少なく、ハーブとして知られるメキシコ原産のマリーゴールドの花弁に最も多く含まれています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

〔ピクノジェノール〕
日差しの強いフランス南西部のボルドー地方の沿岸に自生する海岸松の内部樹皮から抽出されるエキスです。フランス海岸松エキス、フラバンジェノールとも呼ばれています。

強い抗酸化作用があり、血管の保護、末梢血管拡張による血流の改善、血圧の調整、抗炎症のほか慢性疲労の解消、鎮痛作用などの作用があります。

〔ブルーベリー〕
北アメリカ原産の落葉低木で、皮と果実に含まれる色素成分のアントシアニンには抗酸化作用があり、網膜の視力を保つ物質のロドプシンの再合成によって視神経の働きを高め、眼精疲労、視力改善などの作用があります。ブルーベリーには15種類のアントシアニンが含まれ、少量で視力を回復させる働きがあります。サプリメントにはブルーベリーの紫色の皮が使われます。

〔ビルベリー〕
野生種のブルーベリーで、果実に含まれる色素成分のアントシアニンはブルーベリーよりも5倍多く含まれ、皮だけでなく果実も紫色になっています。眼の網膜にはロドプシンという視力を保つ物質がありますが、アントシアニンはロドプシンに作用しやすく、視神経の働きを高めて眼精疲労、視力改善をします。また、活性酸素を消去する強い抗酸化作用があります。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

〔黒大豆ポリフェノール〕
黒豆の皮に含まれる黒色のポリフェノールで、強い抗酸化作用があり、吸収性が高くて摂取して1時間で吸収され、血液中の脂肪の酸化を防ぐことが確認されています。

黒豆に豊富なアントシアニンのほか、ブドウ種子にも含まれるプロアントシアニジンも豊富で、カテキンが複数つながった構造のエピカテキンが含まれています。
視力機能改善効果のほかに、美白効果などの作用があります。

〔クロロゲン酸〕
コーヒーから初めて抽出された抗酸化成分で、コーヒーポリフェノールとも呼ばれています。抗酸化作用のほかに、コレステロール抑制作用、糖質をブドウ糖に分解するα‐グルコシダーゼの働きを阻害して血糖値の上昇を抑制する作用もあります。

コーヒー豆を焙煎すると減少することが知られており、未成熟の緑色のコーヒー豆から抽出されています。他には、ごぼう、ジャガイモの皮、春菊、プルーンなどに多く含まれます。

〔セサミン〕
ごまに含まれるポリフェノールの一種であるゴマリグナンの構成成分の一つです。ごまには1%ほどの含有量で、摂取するためにはサプリメントが適しています。

ごまにはセサミンのほかに、セサミノール、セサモリン、セサノールなどの成分が含まれます。抗酸化作用があり、肝臓でのアルコール代謝を促進するほか、LDLコレステロール値低下、血圧低下、老化防止、疲労回復、シミやシワの防止などの作用があります。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

〔グレープシード〕
ブドウの種子で、ポリフェノールのプロアントシアニジンが含まれます。カテキンが多く重なった構造で、抗酸化作用はビタミンEの5倍以上もあります。

赤ワインのポリフェノールは赤い皮に多く含まれる成分で、フランスのボルドー大学の研究で、赤ワインに次ぐ抗酸化物質としてフランス海岸松の内部樹皮に含まれるピクノジェノールの研究が始まりましたが、量が少ないことから廃棄されるブドウの種子の抗酸化作用の研究が進み、強い抗酸化作用が確認されました。

抗酸化作用のほかに細胞の老化防止、関節の抗炎症、網膜の保護、血管保護などの作用があり、食品ではグレープシードオイルからプロアントシアニジンを豊富に摂ることができます。

〔クロセチン〕
クチナシの果実やハーブのサフランに含まれる黄色の色素成分で、ニンジンなどに含まれるβ‐カロテンやトマトに含まれるリコピンの仲間であるカロテノイドとなっています。

強い抗酸化作用があり、眼精疲労の改善、眼精疲労によって起こる肩こりなどの血流改善、光による目の障害の抑制などが認められています。また、睡眠障害の改善も研究されています。

サプリメント素材のクロセチンはサフランのめしべから抽出されています。目のレンズである水晶体の厚さを調節する毛様体筋にクロセチンは直接届いて、毛様体筋の動きを正常にする作用があります。この作用はアスタキサンチンと一緒に摂ることで効果が高まることが知られています。

血流改善は活性酸素が消去された結果で、老化防止効果も期待されています。クロセチンにはルテインの働きを補助し、その効果を高めるため、複合して摂取することがすすめられています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

〔カシス〕
黒スグリ、黒房スグリ、ブラックカラントとも呼ばれる北ヨーロッパからアジアの寒冷地に生育するユキノシタ科の潅木で、そのベリー類の実が使用されます。

抗酸化作用がある青色色素のアントシアニンが豊富で、黒く見えるほどポリフェノールが多く、その量はブルーベリーの3~4倍にも達しています。眼疲労の軽減、眼の毛様体筋の緊張の軽減による近視の抑制、眼の末梢血管の血流の促進などの作用もあります。

〔カテキン〕
緑茶などの茶葉の渋味成分のポリフェノールで、ビタミンEの約20倍の抗酸化作用があり、殺菌・抗菌作用、血糖降下作用、中性脂肪降下作用があります。緑茶に含まれるカテキンの半分ほどがエピガロカテキンガレートで、そのほかにエピガロカテキン、エピカテキン、ガロカテキンなどが含まれます。

緑茶、紅茶、ウーロン茶もツバキ科の茶葉から作られますが、強い抗酸化作用があるエピガロカテキンガレートは緑茶には多く含まれます。緑茶カテキンの含有量は茶葉の8~15%で、上級煎茶に多く、上級の玉露や番茶では少なくなっています。

カテキンは薄い黄色で、お茶の色の緑色は葉緑素(クロロフィル)の色素です。茶葉は乾燥しているときには酸化しないものの、お湯を注ぐと酸化が始まり、30分ほどで酸化が大きく進みます。30分以上が経過してから煎れたお茶は酸化したものを飲んでいることになり、カテキンの抗酸化作用が大きく弱められることになります。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

〔ウコン〕
ショウガ科の多年草で、アジア、アフリカ、中南米の熱帯から亜熱帯の高温多湿地域で自生しています。漢方薬の材料の「鬱金」として、根茎部が肝機能の向上のほか気血の流れを調整する生薬として古くから使われてきました。

ウコンはカレーの黄色い色の香辛料のターメリックであると説明されますが、ウコンは3種類があります。ターメリックは秋ウコンです。春ウコンの正式名称は姜黄(キョウオウ)で、ウコンが正式名称となっているのは秋ウコンだけです。このほかに紫ウコンと呼ばれるガジュツがあります。

ウコンの有効成分のクルクミンは黄色の色素成分で、春ウコンのクルクミンの含有量は0.3%で黄色であるのに対して、秋ウコンは3.6%と12倍の含有量があり、オレンジ色となっています。紫ウコンにはクルクミンはわずかしか含まれていないため、色は薄い紫色となっています。

クルクミンには強い抗酸化作用とともに、アルコールが肝臓で分解されてできるアセトアルデヒドの分解を早める解毒作用を高める働きが認められています。ウコンの精油成分には胃を保護し、肝臓から分泌される消化液である胆汁酸の量を増やす働きがあります。紫ウコンには精油成分が多く含まれ、春ウコンは含有量が少なく、秋ウコンにはわずかしか含まれていません。

〔カカオマスポリフェノール〕
チョコレートの原料のカカオ豆の苦み成分で、カカオマスはカカオ豆の種皮を取り除いてローストしてすり潰したものです。

強い抗酸化作用があり、血流の促進、脂肪代謝の促進のほか、ピロリ菌や虫歯のミュータンス菌の増殖の抑制、アレルギー症状の緩和、免疫向上、ストレス抑制などの効果も認められています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

〔アントシアニン〕
紫色の抗酸化作用がある色素で、ブルーベリー、ビルベリー、アサイーベリー、ブドウなどに豊富に含まれています。アントシアニンは目の毛細血管、水晶体、網膜に届きやすく、眼精疲労などの軽減作用が認められています。

また、強い抗酸化作用によって目の老化抑制、目の血流の促進のほか、網膜の色素体である脳への信号物質であるロドプシンの再合成を促進して、視力を高める効果があります。その結果、酸化ストレスが原因となる緑内障の抑制、加齢性黄班変性症の抑制などの研究が進められています。

〔イチョウ葉エキス〕
イチョウの緑色の葉から抽出されるエキスです。抗酸化成分のフラボノイドに血行促進効果が認められたことから注目を集め、ドイツを中心に生理機能の研究が行われ、1965年にはドイツでイチョウ葉エキスが医薬品として登録されました。現在では50か国以上で医薬品として使用されています。

イチョウ葉エキスには30種類以上のフラボノイドが含まれ、フラボノイドには、血管を拡張して血行をよくするとともに、悪玉コレステロールとも呼ばれるLDLコレステロール(低比重リポたんぱく)の酸化を防いで動脈硬化を予防する作用や、末梢血管を拡げて神経細胞への血流を促進することによって脳の働きを高める作用もあり、海外ではアルツハイマー型認知症への有効性の研究が進められています。

イチョウ葉エキスのフラボノイドには2つのフラボノイドが重なった二重フラボンが含まれ、血液循環効果は他のフラボノイドに比べて約3倍も高いことが認められています。イチョウ葉のフラボノイドの中には他にはない特有成分が含まれ、イチョウの漢字の銀杏(ぎんきょう)にちなんでギンコライドと名づけられました。

相互作用(危険な飲み合わせ)として、血液凝固抑制薬のアスピリンとの併用で、血小板の剥離が進み、血管から出血することが認められています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕