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前回(食事摂取基準3)で触れた健康増進法に基づき定める食事摂取基準について、以下に紹介します。

〔健康増進法に基づき定める食事摂取基準〕
1 国民が健康の維持増進を図る上で摂取することが望ましい熱量に関する事項
2 国民が健康の維持増進を図る上で摂取することが望ましい次に掲げる栄養素の量に関する事項

イ 国民の栄養摂取の状況からみて、その欠乏が国民の健康の保持増進に影響を与えているものとして厚生労働省令で定める栄養素
・たんぱく質
・n-6系脂肪酸、n-3系脂肪酸
・炭水化物、食物繊維
・ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK、ビタミンB₁、ビタミンB₂、ナイアシン、ビタミンB₆、ビタミンB₁₂、葉酸、パントテン酸、ビオチン、ビタミンC
・カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、鉄、亜鉛、銅、マンガン、ヨウ素、セレン、クロム、モリブデン

ロ 国民の栄養摂取の状況からみて、その過剰な摂取が国民の健康の保持増進に影響を与えているものとして厚生労働省令で定める栄養素
・脂質、飽和脂肪酸、コレステロール
・糖類(単糖類または二糖類であって糖アルコールでないものに限る)
・ナトリウム
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

介護予防は、要介護状態の発生をできる限り防ぐことが第一義です。この予防がうまくいかずに要介護状態になった場合には悪化をできる限り防ぐことが次の目的となります。

要介護状態の発生を防ぐといっても、高齢化が急速に進み、日本人の平均年齢が50歳を超えた現在では、防ぐというよりも“できるだけ発生を遅らせる”ことが中心になるのは仕方がないことです。

介護予防の目的は、介護を減らすこと、介護状態になったとしても介護の手間が軽減されることで、国民的に健康度を高め、自立した生活を送れる(医療と介護に頼らずに済む)期間の延長、介護期間の短縮、介護の負担の軽減を目指して、最終的には介護保険給付金の抑制が期待されています。

健康づくりの活動については、「健康な要介護者を増やす」ということが言われたことがあります。この言葉は誤解を招いたこともあって今では使われなくなっていますが、重要なポイントが隠されています。

介護を受けるようになった高齢者は、健康面でも低下した状態になると一般には認識されています。高齢者は運動機能の低下があり、内臓の働きも低下傾向にあることから、生活習慣病(高血圧、糖尿病、脂質異常症など)も多くなる傾向があり、さらに動脈硬化、心疾患、脳血管疾患といった合併症によって、健康とは呼びにくい状態であるのは通常の認識です。

生活習慣病があると運動機能の低下が起こりやすいのは事実で、生活習慣病がなければ加齢によって運動機能が進んでいったとしても低下の速度を遅くすることは可能です。

生活習慣病と運動機能低下が重なると、70歳前後から急に機能低下が低下していくようになります。それだけに生活習慣病のない「健康な状態」であることが介護の発生を遅らせ、介護が必要になっても負担を軽減させることもできます。

足腰の機能低下は何も65歳以上の高齢者で起こるものではなく、その始まりは55歳から始まります。労働安全衛生法では、55歳以上は高年齢者に分類されていて、筋力の低下だけでなく、反射力や注意力の低下もあって事故が起こりやすくなります。

この事故が、後々に介護の状態を重くすることにもなるので、55歳を過ぎた頃から生活習慣病の予防と改善、それに運動習慣によって対応することが重要になってくるということです。
〔セカンドステージ連盟 小林正人〕

強いストレスを受けたために一晩にして黒髪が白髪になった、という伝説がありますが、そのようなことが実際に起こるのかといったことは、よく話題にのぼります。一晩にして白髪になったというのは、フランス革命で処刑されたマリー・アントワネットの処刑前日の話として伝えられていることです。

毛髪は、もともとの色は白で、メラノサイト(色素形成細胞)で作り出されたメラニン色素によって黒色となっています。メラノサイトは毛母細胞に接した毛球にあります。メラノサイトの働きが弱くなると、メラニン色素が少なくなり、メラニン色素の量が大きく減少すると白髪になります。この変化は徐々に起こるもので、一晩にして変化するということは通常では考えられません。

ストレス白髪の関係は、これまでにも複数の研究者によってメカニズムの解明が進められてきましたが、アメリカ・ハーバード大学の研究チームがストレスによって白髪が発生するメカニズムを発表して、これがイギリスの著名な科学誌『ネイチャー』に掲載されました。研究はマウスを使った動物試験の結果ですが、マウスにストレスを与えて、白い毛が生えてくる過程を観察しました。

ストレスを感じたときには自律神経の交感神経の働きが盛んになり、神経伝達物質のノルアドレナリンが多く放出されます。ノルアドレナリンが放出されると血圧が上昇し、心拍数や呼吸数が増加して、体を活動的にさせてくれます。研究チームは、ストレスが高まったときには、毛根付近の細胞を活性化させることを突き止めました。

毛根付近にある幹細胞は通常では、髪が生える過程で徐々に色素細胞に変化して、毛髪の色素が作り出されていきます。ところが、ノルアドレナリンによって過度に細胞が活性すると、色素細胞に変化するスピードが早まり、早くメラニン色素が少なくなります。

ストレスを受けると血管が収縮して、血流が低下します。これも交感神経の働きが盛んになったときの反応ですが、そのために頭皮に酸素と栄養成分を運んでいく毛細血管の血液の流れが減って、毛母細胞にもメラノサイトにも必要な成分が届きにくくなります。このことが白髪になりやすくさせるとともに、毛髪の成長も遅らせることになるわけです。

白髪は年齢を重ねると増えていくのが通常のことですが、若白髪と呼ばれるものがあります。若白髪の原因は、ストレス、不規則な生活、栄養不足、過激なダイエットなどがあげられているものの、それには心当たりがないという人も少なくありません。

遺伝が最も大きな要因と考えられていて、通常では白髪は30代後半から40代前半で出始めますが、遺伝の影響を受けると10代から出ることもあります。両親のどちらかが白髪ということではなく、どちらかが若白髪であった場合には、その体質を受け継いで白髪になる可能性が高まります。

白髪が出始める時期については、中国最古の医学書とされる2000年前の後漢の時代に記された「黄帝内経」の中に書かれています。女性は7の倍数、男性は8の倍数の年齢を節目に体の変化が訪れるとして、女性は42歳で、男性は48歳で白髪が目立ち始めるとの記述があります。7の倍数、8の倍数ということでは6周期目となります。平均寿命が延びた現代では、もっと遅くなって50代になって白髪が目立つようになっています。

ちなみに、未病という言葉は「黄帝内経」の中に初めて登場したもので、白髪が生えてくるのは体の変化の一つの兆候とみられています。

白髪は処理を間違うと増えていくと言われています。その間違いというのは抜くことです。白髪は毛母細胞に接したメラノサイトでのメラニン色素の量が少なくなるために起こるもので、抜いたあとに生えてくる毛髪も同じ特徴を持っているために、白髪が生えてきます。

白髪を抜いたからといって他の毛髪が白髪になるわけではないのですが、毛髪は一つの毛穴から2〜3本が生えていることから、同じところから生えている毛髪は同様にメラニン色素の量が少なくなっている可能性が高くなっています。このことから、抜いた後に白髪が増えたように見えるという結果につながっています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

髪の指通りがよくて、抜け毛、白髪、かゆみやフケにも効果があるということで人気が高まっているアミノ酸シャンプー。アミノ酸シャンプーは洗浄剤にアミノ酸の成分を使用しているもので、洗浄力は弱めではあるものの、刺激が少なく、頭皮にも優しいことを特徴としています。シャンプーに使われるアミノ酸には、タウリン、アラニン、グリシン、グルタミン酸、アスパラギン酸などの種類があります。

アミノ酸は全身の細胞を構成するタンパク質の成分で、天然のアミノ酸は500種類以上あるとされていますが、体を構成しているアミノ酸は20種類でしかありません。毛髪もアミノ酸が組み合わされたタンパク質でできているため、これが毛髪に優しい理由とされています。

毛髪の健康には、シャンプーによって汚れや余分な皮脂を落としても、毛根を守るために必要な皮脂を残すことが必要です。アミノ酸シャンプーは汚れを落として、皮脂が洗い流されすぎないようにするという特徴があり、頭皮が過敏な人やフケが出やすい人、皮膚のアレルギーがある人に向いています。

また、シャンプーに含まれるアミノ酸が頭皮に浸透して、頭皮を守るという有効性をうたっている商品もあります。アミノ酸シャンプーは、ヘアサロンでは以前から使われていたもので、プロの仕上がりが期待され、保湿性がよく、パサつきがないことから指通りがよく、髪のまとまりもよいことが一気に広まっていった要因となっています。

プラスの面ばかりが強調されがちですが、アミノ酸シャンプーのデメリットを指摘する声もあります。余分に皮脂を落とさないとしても、全体的には洗浄力が弱いので、整髪剤や汚れが落としにくいということはあります。臭いが残ることもあります。また、保湿性が高いことから、さっぱりとした洗い上がりにはならないという面もあります。さらに加えると価格が高いこともあげられます。

ブラシで髪の毛をとくと毛髪が抜けるからとブラシを使わないようにしている人もいます。しかし、ブラシで抜けるのは、数日したら抜けるはずだった毛髪がブラシの刺激で先に抜けただけのことで、ブラッシングが抜け毛の原因ではありません。アミノ酸シャンプーを使うことで抵抗性が弱まってブラシで抜ける毛髪は減るのですが、その抜けなかった毛髪も数日で抜ける運命にあったものだということを考えると、抜け毛が予防できるという効果に疑問が抱かれることもあります。

アミノ酸シャンプーに使われている成分としては、タウリン系(ココイルメチルタウリンNa、ラウロイルメチルタウリンNa)、アラニン系(ラウロイルメチルアラニンNa、ココイルメチルアラニンTEA)、グリシン系(ラウロイルサルコシンTEA、ラウロイルサルコシンNa、ココイルサルコシンTEA、ココイルサルコシンNa、ココイルグリシンK)、グルタミン酸系(ラウロイルグルタミン酸Na、ココイルグルタミン酸TEA)、アスパラギン酸系(ラウロイルアスパラギン酸Na)があります。

タウリン系は刺激が弱く、適度な洗浄力があり、細かな泡立ちと、さっぱり感が特徴的です。アラニン系は泡立ちがよく、適度な洗浄力に加えて、すすぎやすく、サラサラ感があるのが特徴です。グリシン系は洗浄力がやや強めで、泡立ち泡切れともによく、さっぱり感があります。

グルタミン酸系は洗浄力が弱く、泡立ちも弱いものの、指通りのよさと、しっとり感が特徴となっていて、ヘアサロンで多く使われています。アスパラギン酸系は泡立ちと適度な洗浄力があって刺激が少ないことから人気があります。

アミノ酸シャンプーだと思って手にしたら、実は違ったシャンプーだったということもあります。それはアミノ酸配合シャンプーです。よく見ればアミノ酸シャンプーではなく、「アミノ酸配合」と書かれています。商品パッケージには配合量が多い順に成分が表示されます。最も多いのは水で、その次に表示されているのが洗浄剤の成分です。そこに高級アルコール系洗浄成分のラウリル硫酸、ラウレス硫酸、スルホン酸と書かれていたら、これは一部の成分としてアミノ酸が含まれているアミノ酸配合シャンプーとなります。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

抜け毛の原因はホルモン分泌の変化、血流低下、栄養不足など、さまざまな原因があげられています。その一つに糖尿病を指摘する専門医もいます。糖尿病になると血流が低下して、そのために毛髪を作り出す毛母細胞に栄養が充分に送られなくなり、毛髪の成長が遅れたり、抜けやすくなると言われています。

糖尿病患者は、国民健康・栄養調査の結果によると、約1000万人と推計されています。この数は医療機関に通っている患者数ではなくて、「糖尿病が強く疑われる者」とされています。糖尿病の予備群は国民健康・栄養調査では「糖尿病が否定できない者」とされていて、その数は約1000万人と推計されています。統計の対象は成人人口の約1億人なので、日本人の5人に1人は糖尿病か予備群ということになります。

糖尿病については男女差が大きく、男性の場合は糖尿病患者だけでも約18%となっています。これだけ糖尿病の人が多く、糖尿病のリスクが高い人がいて、さらに男性のほうが発症率が高いとなると、糖尿病と抜け毛の関係が気になる人が増えるのも当然のことかもしれません。

糖尿病は、血液中のブドウ糖(血糖)が多くなりすぎて、尿の中に糖が多く含まれることから名付けられました。余分な糖が出てくるのだから問題はないのではないかと単純に考える人がいるかもしれませんが、全身の細胞のエネルギー源となるブドウ糖が細胞に適切に取り込まれなかったために血液中で濃くなったことから、血管にダメージが与えられます。血液中のブドウ糖が多くなると、血管の細胞にブドウ糖が入り込み、糖アルコールに変化します。また、糖には水分を吸着する作用があるために、細胞内の水分が多くなります。

細胞は水分量が一定の状態で正常な働きをするため、水分量が多くなると新陳代謝が低下してしまいます。細胞の再生が遅くなることから、血管がもろくなり、傷つきやすくなっていきます。糖尿病の最大の問題は血管の老化が進み、そのために合併症が起こることです。

糖尿病の合併症のうち糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症、糖尿病性神経障害は三大合併症と呼ばれています。網膜、腎臓、神経細胞は毛細血管が密集していて、血管の老化によって血液が充分に送られなくなり、酸素も栄養素も不足した状態になります。そのために合併症が起こるわけですが、そのほかにも毛細血管が多い脳、心臓、皮膚などにも影響が出てきます。毛髪が生えている頭皮も皮膚の一部で、頭皮は特に毛細血管が多く、さらに血流が低下しやすいことから、糖尿病になったり、その予備群となっただけでも毛髪の状態への悪影響が考えられているわけです。

糖尿病と予備群は血流が低下して酸素と栄養素が充分に運ばれなくなるだけでなく、血液中のブドウ糖が多くなりすぎたために、さらに毛髪の状態に悪影響が出てきます。毛細血管の直径は5〜8μm(マイクロメートル)です。1μmは0.001mm(ミリメートル)、つまり1000分の1mmです。毛細血管という名前から、毛髪の太さをイメージするかもしれませんが、毛髪の太さは0.05〜0.08mmで、毛細血管は10分の1以下のサイズです。

極めて狭い毛細血管ですが、ここを通過する赤血球の直径は7〜8μmです。毛細血管の中でも太めのところは、そのまま通過できても、細い部分を通過するときには扁平して(つぶれて)通っていきます。

これは赤血球が一つひとつ独立しているから可能なことですが、血液中のブドウ糖が多くなって血糖値が高い状態になると、赤血球がくっつくようになります。くっついた赤血球は毛細血管を通過することができなくなります。赤血球は肺で酸素を受け取り、全身の細胞に酸素を運び、不要となった二酸化炭素を肺まで運んでくるという働きをしています。

毛細血管を通過できる赤血球が少なくなると、その毛細血管が通っている部分の細胞は酸素が不足して、二酸化炭素が多い状態になることから、細胞の新陳代謝が低下することになります。その結果、毛髪に影響が出てくるということで、抜け毛は糖尿病を発見するサインの一つとされているのです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

ヘアドライヤーには温風と冷風の切り替えスイッチがついています。洗髪後の濡れた毛髪を乾燥させるだけなら温風だけでよいはずですが、温風と冷風の切り替えは初めて販売されたヘアドライヤーにもつけられていました。

そのことから、何かの役割があるはずだというのは想像がつくはずです。何の役割かというと、毛髪のケアのためには冷風が必要で、メリットはいくつもあります。

メリットの前にヘアドライヤーの温風と毛髪の関係から説明すると、毛髪にとって温風は乾燥をさせるためにダメージを与えるものとなります。毛髪は適度な水分が保持されることでハリやコシが保たれています。

毛髪はウロコ状のキューティクルによって表面が保護されているのですが、温風を当てるとキューティクルが開いてきて、毛髪の水分が抜けてしまいます。そのために傷みやすくもなります。開いたキューティクルを閉じさせて、水分を保持するのが冷風の一つの役割です。

毛髪はキューティクルが開いているときには曲がりやすく、ヘアドライヤーの温風を当てながらセットをすると自由な形にすることができます。このままだと元に戻りやすくなるので、セットした状態をキープするために冷風を当てるということです。くせ毛は温風のあとに冷風を当てることで直毛状態に整えることもできます。

キューティクルが閉じていると、毛髪同士の摩擦が起こりにくくなり、絡まりにくくもなります。寝ぐせは、寝ている間に枕と毛髪の間の摩擦によって起こりやすくなるのですが、温風のあとに冷風を当ててキューティクルを閉じておくと、枕との摩擦も弱まるので、寝ている間の乱れが少なくなります。

ヘアドライヤーによっては温風の熱量と風量が切り替えられるものがあります。熱い風を勢いよく送り出せば早く乾かすことができるのは当然のことなのですが、毛髪は温度が上昇するほど毛髪にダメージを与えることになります。

一般のヘアドライヤーの温風の温度は100〜120℃となっています。これは毛髪だけでなく、頭皮も乾燥させることになり、毛根のほうにもダメージを与えることになるので、できれば低めの温度で、多くの風量で乾燥させて、最後に冷風で整えるというようにするべきです。

ヘアドライヤーは後ろ(吹き出し口の反対側)から空気を取り込むものが一般的ですが、ヘアサロンでは横から取り込んで、吹き出し口に送り込むタイプが使われています。横のファンは大きくて、しかも左右から取り込めるので風量が多くなり、風の勢いで乾燥させることから温度が低めでもしっかりと乾燥させることができます。

ヘアドライヤーはヒーターで温めておいて、そこに空気が通過することで温められているので、同じ温度であったら風量が少ないほど吹き出す温風の温度が高くなります。逆に風量が多ければ温風の温度は低くなるわけで、風量を多くすることで温度を低めにして、短時間で乾燥させようとするものです。

業務用のヘアドライヤーのメーカーが最近では少し小型ではあるものの、同じ方式のヘアドライヤーを一般向けにも販売するようになりました。

毛髪の水分を保持するためにナノイーを活用したものがあり、これを使うとヘアドライヤーから水分が保持された空気が送られることから、毛髪の水分が抜けにくくなります。吹き出し口からの水分量は2倍ほどにもなっているといいます。

プラズマクラスターを活用したヘアドライヤーも水分保持力に優れています。プラズマクラスターはプラスのイオンとマイナスのイオンを風に乗せて毛髪と頭皮に送り出すもので、保湿効果のほかに静電気の発生を抑える効果があり、毛髪についた臭い成分を分解する効果も知られています。

最近の注目商品としては、スカルプドラーヤーがあげられることが多くなっています。これは遠赤外線と音波振動によって頭皮をケアすることもできるという新ジャンルのヘアドライヤーです。遠赤外線によって60℃の温風でも乾燥させることができます。

普通にヘアドライヤーとして使っているときには音波振動の効果は得られないのですが、アタッチメントをつけて頭皮に当てることによって頭皮のマッサージ効果も得られるというものです。

こういったヘアドライヤーも、温風と冷風を上手に切り替えて使わないと、せっかくの効果が充分に得られないことにもなりかねません。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

ロングブレスは、俳優の美木良介さんが開発した丹田を意識して強く長く息を吐く健康法で、2011年に初登場したときにはダイエット法で、ロングブレスダイエットとして広まりました。

それが今では「髪の毛が生える」として再燃して、さらに2019年にはインナーマッスルを鍛えて介護予防にもつながるというので、人気が高まってきています。

気になる毛髪の効果については後半で説明するとして、実際のやり方とダイエット、インナーマッスルのほうの効果を先に紹介します。ロングブレスダイエットは、鼻から大きく息を吸い込んで、口から勢いよく吐き出すのですが、ただ息を吐くのではなく、おなかをへこませて腹部の筋肉を使って一気に吐き出します。

これによって、血流もよくなり、次に息を吸ったときに多くの酸素が取り込まれ、これが赤血球によって全身に運ばれていきます。全身の細胞にはミトコンドリアという酸素と脂肪を使ってエネルギーを作り出す小器官があり、ここで多くの酸素が使われて、脂肪の代謝が高まると説明されています。

小器官というと小さな効果しかないようにイメージされるかもしれませんが、一つの細胞に100〜3000個もあり、筋肉では特に数が多くなっています。全身のミトコンドリアを集めると細胞の重量の10%ほどにもなり、体重が60kgの人は6kgもミトコンドリアがあることになります。

ミトコンドリアは運動で体に負荷がかかったり、多くの酸素を取り込んでいると数が増えていくという特徴があり、ロングブレスのよって脂肪の燃焼効率を高めていくことができるようになるということです。

インナーマッスルは体の深いところにある筋肉の総称で、インナーマッスルという名前の筋肉があるわけではありません。姿勢を保つ体幹の筋肉で、一般的な腹筋運動では鍛えることができません。腹筋運動で鍛えられるのは腹直筋、腹横筋などの表側の筋肉で、インナーマッスルを鍛えると腹部が引っ込み、腹式呼吸で酸素を多く取り込むことができるようになります。

3秒間で鼻から息を吸い、腹部をへこませながら10秒をかけて口から吐き出すということを10回ほど繰り返します。何回やったら効果があるというよりも、ロングブレスを行っていると徐々に体が温まってきます。これはミトコンドリアでの脂肪燃焼が高まってきている証拠とされます。
ロングブレスによる発毛は、血流がよくなることと関係しています。

ストレスを抱えていると呼吸が浅くなることが知られています。呼吸が浅くなると肺に入ってくる酸素の量が少なくなります。ストレスがかかっているときには自律神経の交感神経の働きが盛んになり、その結果として血圧の上昇、呼吸数と心拍数の増加が起こります。

ストレスを抱えたまま睡眠すると、寝ている間の呼吸も浅くなり、体に入ってくる酸素も少なくなります。毛髪を成長させる毛母細胞も他の細胞と同じようにエネルギー源と酸素が必要です。

毛髪は1日中、同じように成長しているわけではなくて、夜の10時から深夜の2時くらいまでの間に成長します。特に成長速度が早いのは深夜の0〜2時の間で、この時間帯には成長ホルモンが多く分泌されています。

毛髪も成長ホルモンを使って成長しているということですが、ロングブレスによってストレスが解消されることが毛髪の成長を促しているということになります。このことからすると、ロングブレスは寝る前に行うのが毛髪の発毛に役立つということになります。

毛髪の成長にはビタミンとミネラルも必要で、血流がよいということは、毛母細胞に運ばれるビタミン、ミネラルも多くなるということです。血流の促進がロングブレスの効果ということになると、体内に多くの栄養素が取り込まれるのは食事のときです。

食事の直後は胃の中に食べたものが詰まっている状態なので運動には向かない時間帯です。また、食事で摂ったビタミン、ミネラルは肝臓で活性化されてから全身で使われるので、食事と食事の間の時間帯、次の食事の時間が近づいてきて、胃が楽になってきてから始めればよいのです。

ちなみに、食事で摂った糖質が胃で完全に消化されるのには2時間、たんぱく質は4時間、脂質(脂肪)は6時間となっています。食事から2時間もたてばロングブレスをしてよい時間帯ということになります。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

酵素が含まれた食品は、全身の細胞を働かせることができるということはメディアでもよく取り上げられることで、毛母細胞の働きをよくしてくれるので発毛に効果があるという情報も広まっています。

酵素は細胞の中にあって、それぞれの細胞が栄養素を取り入れて、生化学反応を起こすときに使われています。酵素なしでは細胞が働くことができないことから、どうやって酵素を増やすのかというのは健康でも美容でもテーマの一つとなってきました。

酵素が含まれている食品は数多く販売されているのですが、そのほとんどが植物に含まれている酵素を発酵などの方法で取り出したものです。植物の酵素が、動物である人間の酵素の代わりになるのだろうかという疑問はあるかと思います。

しかし、実際には植物の酵素が、そのまま人間の酵素にはならないものの、人間の酵素の働きに影響を与えているのは事実です。

人間の体の中で働く酵素は肝臓で作られています。その酵素は維持酵素と呼ばれていて、二つのルートの使われ方をしています。一つは消化酵素で、食べたものを消化するために使われています。

もう一つは代謝酵素で、これが細胞の中で生化学反応を起こす役割をしています。

維持酵素の1日に作られる量はほぼ決まっているので、消化酵素が多く必要になると代謝酵素に回る分が少なくなります。代謝酵素が多くなれば、毛母細胞に回される分が多くなって、発毛にプラス効果があるのは当然のことです。

食品には消化酵素が含まれています。生の野菜に多く含まれているので、生のままで食べるか、加熱するにしても温めすぎないようにすることで酵素を残して摂ることができます。

ところが、生で食べる機会が少なくなり、そもそも酵素が含まれている食品を食べることが少なくなると、胃から分泌される酵素の量を増やさなければならなくなります。その結果として、代謝酵素として使われる分が減ることになります。

このような状態が続けば、全身の細胞の代謝酵素が減り、毛母細胞の酵素も減って、発毛にマイナスの結果となってしまうことは当然に考えられることです。

消化酵素が多く含まれるのは野菜では大根、キャベツ、里芋などで、果物にも多く含まれます。パイナップルやキウイが肉を柔らかくするために使われるのは、消化酵素の働きを活用しているからです。

日常の食事からでは酵素の摂取が少ない人は、酵素の食品(ドリンクや錠剤)を摂ることもすすめられるわけです。

酵素の食品なら、すべてが全身の細胞を活性化させ、毛髪の育成にも効果があるわけではありません。酵素はタンパク質なので、加熱によって破壊されます。その温度は60℃です。食品が腐敗しないようにするための加熱が60℃以上で、この温度を越えると細菌や病原菌のタンパク質が破壊されて死滅します。

酵素の食品の場合は、滅菌の条件が整えられていないところで作られたものは、衛生のために最後に加熱して細菌などを死滅させています。ということは、酵素も破壊されているということです。だから、加熱については確認してから購入すべきです。

もう一つの酵素の食品の問題は、本当に酵素が含まれているか、ということです。酵素の食品は、酵素が含まれる野菜や果物、野草などを材料にして、これに発酵菌を加えて発酵させて作られます。酵素が抽出されて、活性を保ったままで食品になっていればよいのですが、発酵して作られた糖分だけが残っているというような商品も中にはあります。

これでは消化酵素としての働きは期待できなくなるので、酵素が残っている商品なのかも確認するべきです。商品のパッケージやパンフレット、会社のWEBサイトを見ても書かれていないことが多いのですが、これは問い合わせをしてでも確認しておきたいことです。

酵素が含まれていない、酵素が含まれていても破壊されているという商品であっても、ビタミン、ミネラルは充分に残っています。これが毛母細胞に効果があるという説明がされることもあるのですが、どうせお金を使うならビタミンとミネラルだけでなく、本来の酵素が摂れて、細胞の代謝酵素を増やす結果となる酵素の食品を使うようにしたいものです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

シャンプーをしないと毛髪の毛穴に皮脂が詰まって、これが発毛を妨げる原因にもなります。毛穴の皮脂を押し出すようにマッサージしながらシャンプーをしている人もいますが、これには時間がかかることから、かえってシャンプー液で毛髪がダメージを受けることを心配する人も少なからず存在しています。

毎日、シャンプーをする必要はないからと、入浴は毎日であっても毛髪を洗うのは1日おきという人もいます。しかし、皮脂の分泌が多い人の場合には頭皮も毛髪もベタついて、毛髪のベタつきが髪を薄く見せてしまうことに抵抗感を感じる人も少なくありません。

そこですすめられているのが、お湯だけで洗髪をする“お湯シャン”です。もっと短く“湯シャン”と呼んでいる人もいるようです。

シャンプーをすると、毛髪の汚れが除去されるのはよいとして、皮脂も取りすぎてしまうことがあります。皮脂は頭皮をコーティングして、これがバリアの役割もしていますが、シャンプーで洗いすぎると皮脂が多く取れて、角質が剥がれることにもなります。

角質は皮膚の表面の部分で、細胞としては死んでいるので、時間をかけて剥がれていきます。徐々に剥がれているうちは、その下の水分が減るようなことはないのですが、短い時間に多くが剥がれるようなことがあると水分が抜けるだけでなく、角質層の下の顆粒層が外からの刺激を受けやすくなり、皮膚が荒れたり、炎症を起こすようなことにもなります。

かかとの角質が硬く、厚くなったときには軽く除去するのはよいとしても、除去しすぎるとヒリヒリしたり、痛みを感じることにもなります。角質層が剥がれたときには、そこまでの変化はないとしても、皮膚には着実にダメージを与えています。

シャンプーのしすぎは頭皮を乾燥させすぎることになり、毛穴にもダメージを与えることになります。1日に1回のシャワーなら問題がないように思われても、頭皮の老化が進んできている状態では、刺激を受けやすくなっています。頭皮が弱い人の場合には皮膚炎を起こすことにもなります。そこで2回に1回は、お湯だけで洗髪をしようというわけです。

お湯だけで洗髪するときには、その温度がまずは大切になります。体をシャワーを使って洗うときの適度な温度というと、40〜42℃が一般的です。寒い季節には42℃以上の温度でないと体が温まらないということもあります。その温度のままで、お湯シャンをすると、これは熱すぎることになります。

お湯の温度は自律神経の調整に影響を与えます。リラックス系の副交感神経の働きが盛んになるのは38〜40℃での入浴をしたときです。副交感神経が働くと、血管はゆるみ、血流もよくなります。

ぬるめのお湯につかっていると、体が芯から温まってきて、心拍数が減ってきて、血圧も下がった状態になっています。ぬるめのお湯で洗髪することでも、同じように頭皮もリラックス状態にさせることができるということです。

お湯の温度が40℃を超えると徐々に副交感神経の働きが低下してきて、逆に交感神経の働きが高まっていきます。そして、42℃を越えると交感神経の働きが盛んになります。交感神経が働いているときには、血管が萎縮して、血圧が上昇して、心拍数も吸収数も高まります。

いわゆる興奮状態になって、入浴することで体脂肪の燃焼が進むというダイエット効果はあるのですが、この温度でシャワーを浴びたときには頭皮にとっては血流が低下してマイナスになります。

シャワーの温度を切り替えられない場合には、適度な温度に調整したバスタブのお湯を汲んで洗う方法でも大丈夫です。シャンプーを使っていないので、それほどしっかりと洗い流す必要はないからです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

日本人は特徴的な体質を持っていることが、よく言われます。体が冷えやすいこと、血流が弱いこと、血管が老化しやすいことが欧米人と比較して指摘されていますが、これらのことは間接的には頭皮に影響を与えて、毛髪の成長にも関係してくることです。

欧米人との比較だけではなくて、同じアジア人と比較しても中国や韓国の方とも異なった体質となっています。その体質の違いは、歴史的に食べてきたものが大きく関係しています。

日本人は今でこそ世界に誇る長寿となっていますが、日本人の平均寿命が50歳に達したのは今から80年ほど前の終戦後です。それまでは40歳台でした。

それが一気に世界のトップまで駆け上がったのは食事内容の変化であり、中でも大きく影響したのは肉食です。日本人の死亡原因は、がんに次いで心疾患、老衰、脳血管疾患、肺炎となっています。老衰と肺炎が上位であるのは高齢化が関係しています。心疾患(心臓疾患)と脳血管疾患は、どちらも動脈硬化が引き金となっていて、動脈硬化の影響が、どちらに先に出たかということです。

以前から心疾患と脳血管疾患は多いのですが、終戦直後はコレステロールの摂取量が少ないために血管が切れて亡くなる人が多くなっていました。それに対して、今では肉食によるコレステロールの摂取量が多いことで動脈硬化になり、血管が詰まって亡くなる人が増えています。同じ病名であっても、理由が逆になっているのです。

同じだけの肉を食べても日本人は動脈硬化のリスクが高くなっています。というのは、日本人は欧米人や北方のアジア人に比べると血液の温度が低くて、脂肪が固まりやすく、それが影響して血流が悪くなります。太い血管だけでなく、頭皮につながる毛細血管も流れが悪くなりやすいのです。

欧米人や北方アジア人は肉食の歴史が長くて、脂肪を燃焼させる能力が高くなっています。そのために体温が上昇しやすくて、血液の温度も高くなっています。

日本人の血液の温度は37〜38℃ですが、羊は約44℃、牛と豚は約40℃、鶏は約42℃の血液温度となっています。これらの動物の肉に含まれる飽和脂肪酸は高めの温度の血液の中で溶けていて、それよりも温度が低い人間の血液の中では固まりやすくなります。

日本人は飽和脂肪酸が血液中で固まりやすいのに対して、血液の温度が1℃ほど高めの欧米人や北方アジア人は動物の血液の温度に近いことから、日本人よりも飽和脂肪酸が固まりにくくなっています。

日本人は肉食のおかげで血管が丈夫になり、免疫も高まってきたものの、肉食を増やすと脂肪による健康被害が出やすく、血液の粘度が高くなって血流も低下しやすいのです。

そのために、血液によって細胞に送られる酸素や栄養素の供給が低下して、細胞から排出される二酸化炭素や老廃物の除去が遅れるようになります。特に血流が低下しやすい頭皮は、大きな影響が与えられることになります。

ちなみに魚は棲息する環境によって体温が変化する変温動物で、水温に合わせて血液の温度が変化して、温かい環境でも冷たい環境でも生き延びることができます。少なくとも水の中で暮らしているので、人間の血液温度よりも低いのは当然のことです。

その低い温度の中で溶けている不飽和脂肪酸なので、それよりも温かな人間の血液の中でも、さらに溶けやすくなり、いわゆる血液サラサラにしてくれるわけです。

毛細血管という名前から、髪の毛の太さがあると勘違いされがちですが、髪の毛の太さは平均で0.08mmです。毛細血管の直径は8μm(マイクロメートル)で、1000分の8mm(ミリメートル)でしかありません。毛細血管を他のものにたとえるとクモの糸の太さです。

血管の中を流れる赤血球の直径は8〜10μmで、毛細血管よりも大きな赤血球の場合には、扁平して通過していきます。赤血球は一つずつなら毛細血管を通過していくことができるのですが、血液中の脂肪が多くなると赤血球がくっつくようになり、通過できなくなります。そのために酸素が充分に届けられなくなっていきます。

血液の流れをよくして、頭皮に栄養と酸素を運ぶためには、脂肪の摂りすぎはいけないということを理解して、毛髪のためにすることは数々あっても、まずは食事の内容を見直してほしいのです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕