作成者別アーカイブ: JMDS

厚生労働省から、「健康づくりのための睡眠ガイド2023」が発表されました。

以下に、「健康づくりのための睡眠ガイド2023」の「睡眠障害について」の「各種睡眠障害について」のむずむず脚症候群と周期性四肢運動障害、睡眠不足症候群を紹介します。

「むずむず脚症候群と周期性四肢運動障害」
むずむず脚症候群は安静時に四肢(主に下肢)に「むずむず」「ざわざわ」「ひりひり」「虫が這う」などの不快な感覚が生じ、四肢を動かさずにいられない衝動に駆られます。夕方から夜間にかけて症状が強くなるという日内変動を認め、四肢を動かしたり、不快な感覚がある部位に感覚刺激を与えることで症状は軽減しますが、動くのを止めたり、刺激するのを止めると再び症状が出現します。このため、眠気はあるにもかかわらずうまく寝つけず、典型的には入眠困難主体の不眠症状を来たします。

周期性四肢運動障害は睡眠中に、四肢(主に下肢)の筋肉のピクつき(不随意運動)が繰り返し生じ、中途覚醒が増え、深い睡眠が妨げられます。周期性四肢運動障害は、効率にむずむず脚症候群に合併することが知られています。

★本ガイドを用いる際のポイント
カフェインやアルコール、ニコチンはむずむず脚症候群を悪化させる可能性があるので、可能な限り摂取を控えてください。習慣的な適度な運動、就寝前に適度に歩く、温かい風呂や冷たいシャワーなどが有効なこともあります。

本ガイドを実践しても入眠困難や四肢(主に下肢)の感覚異常、動かしたい症状が続く場合や、夜間の下肢の不随意運動によって睡眠が妨げられている場合は、医師に相談してください。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

厚生労働省から、「健康づくりのための睡眠ガイド2023」が発表されました。

以下に、「健康づくりのための睡眠ガイド2023」の「睡眠障害について」の「各種睡眠障害について」の閉塞性睡眠時無呼吸を紹介します。

「閉塞性睡眠時無呼吸」
睡眠時無呼吸は、睡眠中の呼吸停止を特徴とする睡眠障害です。無呼吸中に努力呼吸(呼吸困難のため胸郭を大きく動かして行う呼吸)を伴い、通常いびきが出現する閉塞性呼吸時無呼吸と、無呼吸中に努力呼吸を伴わない中枢性睡眠無呼吸に分けられます。

一般的には、睡眠時無呼吸の多くは閉塞性睡眠時無呼吸ですが、心不全や心房細動、脳卒中の患者においては、中枢性睡眠時無呼吸が高頻度で合併します。

閉塞性睡眠時無呼吸では、睡眠中に気道(空気の通り道)は何らかの理由で狭まることによって呼吸がしづらくなる、もしくは一時停止し、血液中の酸素が不足します。酸素不足になると覚醒反応が生じて呼吸は再開しますが、再び眠りにつくとまた呼吸が停止します。その結果、実睡眠時間が減少するとともに深い睡眠が減少し、日中の眠気や居眠り、睡眠休養感の低下、不眠などの症状が現れます。

閉塞性睡眠時無呼吸は、肥満が最大の発症危険因子です。このため、肥満の予防・改善を心がけることが、良質な睡眠の確保には重要です。ただし、肥満でなくても下顎が小さい、下顎が後退している、首が短いなどの身体的な特徴が原因となることもあるので、肥満ではないからといって、必ずしも閉塞性睡眠時無呼吸発症の可能性を否定することはできません。

閉塞性呼吸時無呼吸は高血圧や脳卒中、心筋梗塞、心不全などの循環器疾患や、糖尿病などの代謝性疾患の誘因にもなります。また、これらの疾患を有すると、閉塞性呼吸時無呼吸の頻度は高まり、加えて肥満であると頻度は一段と高まります。

閉塞性呼吸時無呼吸は男性の有病率が高いことが知られていますが、女性であっても閉経後に有病率が急激に増加します。これは、閉経後に加速する女性ホルモン分泌量の減少と関連していると考えられている一方で、関連性が明らかとなっていない点も多く残されています。

★本ガイドを用いる際のポイント
持続陽圧呼吸療法(CPAP)などの閉塞性睡眠時無呼吸の治療を行っていない場合、アルコール摂取やベンゾジアゼピン受容体作動薬に分類される睡眠薬の服用は、閉塞性睡眠時無呼吸を悪化させる可能性があるため、基本的にはこれらは使用しない方がよいでしょう。CPAPを行っている場合でも、アルコールは睡眠に悪影響を及ぼすことがあるので、不眠や睡眠休養感の低下、日中の眠気があるときは飲酒しない方がよいでしょう。
閉塞性睡眠時無呼吸を有する人は呼吸を過大評価することがあるため、十分な時間眠っていると感じていても実際の睡眠時間が短かったり、深い睡眠時間がとれていない場合があります。また、眠気には慣れがあるため、眠気を自覚しづらい場合もあります。このため、仮に睡眠時間が十分とれていても、睡眠休養感の低下や日中の眠気が続き、日常生活に支障を来たしている場合は、医師に相談してください。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

厚生労働省から、「健康づくりのための睡眠ガイド2023」が発表されました。

以下に、「健康づくりのための睡眠ガイド2023」の「睡眠障害について」の「各種睡眠障害について」の不眠症を紹介します。

「不眠症」
不眠症は、眠る機会や環境が適切であるにもかかわらず、なかなか寝つけない(入眠困難)、夜間に途中で何度も起きる(中途覚醒)、朝早く目が覚める(早朝覚醒)などの症状が出現し、それにより日常生活に対して何らかの支障(倦怠感や集中力の低下、日中の眠気、仕事の効率や学業成績の低下、眠ることへの強い不安など)を来たす疾患です。

不眠が続くと、次第に眠れないことに対する不安や緊張、寝室に対する恐怖感、睡眠に対するこだわりが強くなっていきます。不眠症の人はベッドで長く過ごすことで睡眠を確保しようとする場合が多いのですが、寝方を変えても一晩に眠れる時間には限りがあり、また早くベッドに入っても必ずしもすぐに寝つけるわけではありません。

かえって効率の良い睡眠が減少し、眠れないで悶々とベッドで過ごす時間が増え、その結果、さらに不眠症状やそれに苦痛が悪化するという悪循環に陥ります。

不眠症は、うつ病や不安症をはじめとした様々な精神疾患の初期症状、もしくは併存症として現れることが多くあります。精神疾患が併存する場合には、不眠症のみを焦点とした治療では十分に改善しない場合も多く、精神疾患の悪化を防ぐためにも医師の助言を求めることをお勧めします。

★本ガイドを用いる際のポイント
不眠症の人は、実際の睡眠時間(客観的睡眠時間)より自覚的な睡眠時間(主観的睡眠時間)を短く見積もることがあります。客観的睡眠時間は、睡眠測定機器(睡眠脳波計、活動量計、ウェラブルデバイスなど)を用いないと計測できないのですが、主観的睡眠時間が客観的睡眠時間を大きく下回っている場合には、起床時刻と就床時刻を調整し、ベッドで過ごす時間を短くすることによって眠りが圧縮され、寝つきや眠りの維持が容易になります。

本ガイドを実践しても、不眠症状や睡眠休養感の低下、日中の眠気、またそれらによる日常生活の困難が改善しない場合、医師の指示を仰いでください。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

厚生労働省から、「健康づくりのための睡眠ガイド2023」が発表されました。

以下に、「健康づくりのための睡眠ガイド2023」の「睡眠障害について」の「睡眠に関連する症状と睡眠障害」の後半を紹介します。

〔睡眠に関連する症状と睡眠障害〕
「睡眠休養感の低下」
睡眠休養感の低下が認められる代表的な睡眠障害として、不眠症、睡眠不足症候群、閉塞性睡眠時無呼吸、むずむず脚症候群などがあります。いずれの睡眠障害においても、睡眠休養感の低下は、中途覚醒の増加と睡眠効率の低下、睡眠時間の短縮に伴い、睡眠による十分な休養が得られていない状態を反映していると考えられますが、その他にも、日中の眠気、抑うつ症状なども睡眠休養感の低下と関連することが示されており、これらの複合的な要因が睡眠休養感の低下に寄与していると思われます。

「日中の眠気・居眠り」
日中の眠気や居眠りを主症状とする代表的な睡眠障害として、睡眠不足症候群、閉塞性睡眠時無呼吸、周期性四肢運動障害、過眠症などがあります。睡眠不足症候群は、十分な睡眠の機会を確保していないために睡眠不足となり、眠気が生じます。

閉塞性睡眠時無呼吸、周期性四肢運動障害は、十分な睡眠の機会を確保しているにもかかわらず、夜間の睡眠による休息機能が十分発揮しないため、日中に不足分の睡眠欲求が生じた結果、眠気や居眠りとなって生じます。過眠症は、夜間の睡眠はある程度休息機能を発揮しているにもかかわらず、日中に眠気や居眠りが生じます。

多くの睡眠障害で日中に生じる眠気は、慢性的に持続することがほとんどですが、重症の閉塞性睡眠時無呼吸では突発的な居眠りが生じることがあります。また、過眠症の中でもナルコレプシーという疾患では、発作的に強い眠気・居眠りが繰り返し生じますが、発作からは極めて短時間(数分間)で回復し、発作からの回復後は、眠気が解消したかのようにみえます。

「その他」
社会的に望ましいタイミングに合わせて寝起きできない場合、睡眠・覚醒相後退障害、睡眠・覚醒相前進障害などの睡眠障害の可能性があります。睡眠・覚醒相後退障害は思春期や若年成人に多くみられ、極端な遅寝遅起きのため、学校や仕事に遅刻するなどして社会生活に支障を来たします。

睡眠・覚醒相前進障害は高齢者に多くみられ、極端な早寝早起きを特徴とします。夕方からの夜の早い時間帯に眠気が出現し、深夜から早朝に目が覚め、同居者などとの生活リズムが合わなくなります。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

厚生労働省から、「健康づくりのための睡眠ガイド2023」が発表されました。

以下に、「健康づくりのための睡眠ガイド2023」の「睡眠障害について」の「睡眠に関連する症状と睡眠障害」を紹介します。

〔睡眠に関連する症状と睡眠障害〕
「睡眠時間の短縮」
睡眠時間の短縮とは、十分な睡眠の機会を確保しているにもかかわらず、睡眠時間が以前より著しく短くなり、標準的な睡眠時間と比べても短いことを意味します。睡眠時間の短縮を主症状とする代表的な睡眠障害として、不眠症が挙げられます。

その他にも、むずむず脚症候群、周期性四肢運動障害、閉塞性睡眠時無呼吸などが原因で、睡眠時間が短縮する場合もあります。むずむず脚症候群は入眠前の安静時に四肢(特に下肢)の不快感が生じることで入眠が妨げられる(入眠困難を呈する)疾患です。

しばしば、入眠困難型の不眠症と誤認されることがあります。周期性、四肢運動障害は睡眠中に四肢(特に下肢)の不随意運動が繰り返し起こることにより中途覚醒を来たします。自覚症状に乏しい疾患ですが、症状が進行すると日中の倦怠感や眠気から、睡眠の不良を察知したり、中途覚醒型の不眠症と誤認されたりすることもあります。

閉塞性睡眠時無呼吸は睡眠中に繰り返し生じる上気道の閉塞により呼吸不全が生じ、それに引き続いて覚醒反応が生じることによって頻回の中途覚醒を来たします。閉塞性睡眠時無呼吸も周期性四肢運動障害と同様に、中途覚醒型の不眠症と誤認されることがあります。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

厚生労働省から、「健康づくりのための睡眠ガイド2023」が発表されました。

以下に、「健康づくりのための睡眠ガイド2023」の「睡眠障害について」の「睡眠不足・睡眠休養感の低下の裏に潜む睡眠障害」を紹介します。

〔睡眠不足・睡眠休養感の低下の裏に潜む睡眠障害〕
眠れない(不眠)、眠っても休養が取れた感覚がない(睡眠休養感の低下)、日中の眠気・居眠り(過眠)などの睡眠に関連する症状は、「睡眠環境、生活習慣、嗜好品」によって生じる場合と「睡眠障害」によって生じる場合があります。

前者が原因の場合は本ガイドに記載されている事項を実践して、睡眠に影響を及ぼしうる不適切な睡眠環境、生活習慣、嗜好品のとり方を是正することにより、睡眠に関連する症状を改善させることができます。

他方で、睡眠障害が原因の場合は、これらの是正だけでは睡眠に関連する症状が改善しない場合があります。本ガイドに記載されている事項を実践しても十分な時間眠れない、睡眠で休養感が得られない、日中の眠気が強いなどの症状が継続し、それらの症状が日中の生活に影響を及ぼしている場合は、速やかに医師に相談しましょう。

「睡眠障害について」では、①睡眠時間の短縮、②睡眠休養感の低下、③日中の眠気・居眠り、④社会的に望ましいタイミングに合わせて寝起きできない(朝起きられない、朝早く起きすぎてしまう)などの症状を呈する代表的な睡眠障害に関して概説します。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

厚生労働省から、「健康づくりのための睡眠ガイド2023」が発表されました。

以下に、「健康づくりのための睡眠ガイド2023」の「睡眠と嗜好品について」の「よくある質問と回答」を紹介します。

〔よくある質問と回答〕
Q 夜にコーヒーを飲んでいなくても問題なく眠れるのですが、本当にカフェインは睡眠に影響するのですか?

A カフェインの代謝能力には個人差が大きく、微量でも睡眠に影響する人から、多量でもあまり影響がない人まで様々です。また、入眠に問題がない場合でも、睡眠時間の短縮や深睡眠の減少は多くの人にみられるため、注意が必要です。

Q 仕事上の理由で夜にお酒をよく飲むのですが、睡眠に悩んだことはありません。飲酒を続けても良いでしょうか?

A 少量の飲酒であれば、眠る前にはアルコールやアセトアルデヒドの多くは代謝されます。しかし、多量飲酒では高率に睡眠に悪影響が生じます。また、アルコール代謝能力には性差・個人差があり、加齢によってもアルコール代謝能力は低下するので、飲酒量には注意が必要です。

Q お酒を飲んで眠っていますが、やめると眠れません。どうすれば良いですか?

A 眠るために飲むお酒(寝酒)は睡眠に強く悪影響を及ぼします。毎日寝酒を続けている場合は、急にやめると離脱等によって不眠となることがあります。週単位で徐々に量を減らしていくか、あるいは医療機関で相談しながら断酒すると良いでしょう。

Q コーラタイプの飲料にもカフェインが入っていると聞きましたが、夜は飲まないほうが良いですか?

A カフェインを含む代表的な飲料は、コーヒー、紅茶、緑茶、ウーロン茶、コーラタイプの飲料、エネジードリンク、一部の清涼飲料水などが挙げられます。こどもはカフェインに対する感受性が高いため、大人よりも摂取量に注意する必要があります。
例えば、カナダ保健省ではカフェインの摂取制限量を、4〜6歳は1日当たり最大45mgとしており、13歳以上の青少年については、1日当たり2.5mg/kg以上のカフェインを摂取しないことを推奨しています。夜だけでなく、1日を通してカフェイン飲料をとりすぎないようにしましょう。
最近よく飲まれるようになったエナジードリンクの中には、コーヒーの5倍近いカフェインが含まれた商品も存在しますので、より注意が必要です。カフェインレスの麦茶や水を上手に利用するとよいでしょう。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

「カスピ海ヨーグルトの日」フジッコが2006年の11月18日にカスピ海ヨーグルトの頒布活動が100万人に達したことから制定。

「雪見だいふくの日」ロッテが、いい(11)と雪見だいふくのパッケージのふたを開けて縦に見たときに18に見えることから制定。

毎月18日:「防犯の日」(セコム)、「おにぎりの日」(中能登町)

日本メディカルダイエット支援機構の活動は何かと問われたら、「エネルギー代謝」と返答しています。これでは伝わりにくいときには、「メディカルダイエットはエネルギー代謝のこと」と話すようにしています。

メディカルダイエットは、医学・科学に基づいたダイエットで、そのダイエットも一般にイメージされている“やせる”ということではありません。結果として、やせることになるとしても、正しい食事療法と運動療法によって健康になることを目指しています。

ダイエット(Diet)の原語の意味は方針、戦略、作戦などで、正しい方針を立てて、その通りに進むことがダイエットであり、国の方針を定める国会は英語では「the Diet」であることは、これまでにも紹介してきたことです。

科学的に合っていればよいということだけでなく、個々に適した方法でなければ余命な負担がかかることになります。「無理なく無駄なく」実践することが重要であり、そのためには身体のメカニズムを的確に把握することが重要だと話しています。

身体のメカニズムというと、筋肉や内臓、器官などの働きが注目されがちですが、全身のどの部分も細胞で構成されていて、細胞を働かせる生化学反応は細胞の中のミトコンドリアで発生するエネルギーによって起こっています。

エネルギー源(糖質、脂質、たんぱく質)がミトコンドリアで効率的にエネルギーに変わると余計に太ることはなくて、逆にエネルギー化が低下すると太ることになります。

ここまでのことは理解しやすいことですが、エネルギーの産生はエネルギー代謝の前半の出来事です。エネルギー代謝には後半があって、ミトコンドリアで作り出されたエネルギーを使って細胞の生化学反応が起こります。エネルギーを多く作り出すということは、細胞を正常に働かせるために必要なことです。

エネルギー代謝が低下すると太るという単純なことではなくて、全身の機能が細胞レベルから低下していくことになり、これが身体の若さや免疫、脳の機能にも影響を与えておくことになります。

どんな健康法であっても、エネルギー代謝について理解して、代謝を高めることを同時に実践しないと期待する結果が得られないことになる、ということです。そこまで考えての健康法の研究であるだけに、情報収集と分析は終わることがありません。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

腸内細菌の善玉菌と悪玉菌では、活動が高まり、増殖できる環境が異なっています。悪玉菌は腸内の温度に関係なく増殖するのに対して、善玉菌は腸内が温まるほど増殖しやすくなっています。

腸内が温まると善玉菌も悪玉菌も増殖しやすくなるものの、善玉菌が増えると悪玉菌の増殖が抑えられることから、結果として善玉菌が増えて腸内環境が整えられていくようになります。

血流が盛んになると温かい血液が早く送られてくるようになり、放熱による温度低下を上回る保温効果があります。血流が低下すると手足が冷えるのは放熱が上回っているからですが、皮膚も腸壁も血管の末梢にあたり、血流が盛んになるほど温まっていくようになります。そのため、血流が盛んになると腸内も温まって、善玉菌が増えやすい環境になっていきます。

血液の赤血球は酸素を全身に届ける役割をしていて、血流が盛んになると全身の細胞に運ばれる酸素の量が増えていきます。細胞はエネルギー源(糖質、脂質、たんぱく質)を酸素を用いてエネルギー化しています。酸素が多く運ばれるとエネルギー産生が高まりますが、作り出されたエネルギーのうち半分ほどは熱エネルギーとなって体熱の保持に使われています。

腸壁の細胞も酸素が多く運ばれることによって作り出されるエネルギーが増え、温まっていくことから、温かな環境で増殖しやすい善玉菌を増やして腸内環境が整えられるようになっていきます。

酸素を多く取り込むことができるのは有酸素運動で、簡単に実施できて効果が得られるものとしてウォーキングがあげられます。歩くことによって便通が促進されることが知られています。

これは腸が揺り動かされることが理由としてあげられていますが、それと同時に有酸素運動による酸素の取り込みの増加と、血流が盛んになることによる腸壁の温度上昇の効果もあげられています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕