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厚生労働省から、「健康づくりのための睡眠ガイド2023」が発表されました。

以下に、「健康づくりのための睡眠ガイド2023」の「睡眠と嗜好品について」の「よくある質問と回答」を紹介します。

〔よくある質問と回答〕
Q 夜にコーヒーを飲んでいなくても問題なく眠れるのですが、本当にカフェインは睡眠に影響するのですか?

A カフェインの代謝能力には個人差が大きく、微量でも睡眠に影響する人から、多量でもあまり影響がない人まで様々です。また、入眠に問題がない場合でも、睡眠時間の短縮や深睡眠の減少は多くの人にみられるため、注意が必要です。

Q 仕事上の理由で夜にお酒をよく飲むのですが、睡眠に悩んだことはありません。飲酒を続けても良いでしょうか?

A 少量の飲酒であれば、眠る前にはアルコールやアセトアルデヒドの多くは代謝されます。しかし、多量飲酒では高率に睡眠に悪影響が生じます。また、アルコール代謝能力には性差・個人差があり、加齢によってもアルコール代謝能力は低下するので、飲酒量には注意が必要です。

Q お酒を飲んで眠っていますが、やめると眠れません。どうすれば良いですか?

A 眠るために飲むお酒(寝酒)は睡眠に強く悪影響を及ぼします。毎日寝酒を続けている場合は、急にやめると離脱等によって不眠となることがあります。週単位で徐々に量を減らしていくか、あるいは医療機関で相談しながら断酒すると良いでしょう。

Q コーラタイプの飲料にもカフェインが入っていると聞きましたが、夜は飲まないほうが良いですか?

A カフェインを含む代表的な飲料は、コーヒー、紅茶、緑茶、ウーロン茶、コーラタイプの飲料、エネジードリンク、一部の清涼飲料水などが挙げられます。こどもはカフェインに対する感受性が高いため、大人よりも摂取量に注意する必要があります。
例えば、カナダ保健省ではカフェインの摂取制限量を、4〜6歳は1日当たり最大45mgとしており、13歳以上の青少年については、1日当たり2.5mg/kg以上のカフェインを摂取しないことを推奨しています。夜だけでなく、1日を通してカフェイン飲料をとりすぎないようにしましょう。
最近よく飲まれるようになったエナジードリンクの中には、コーヒーの5倍近いカフェインが含まれた商品も存在しますので、より注意が必要です。カフェインレスの麦茶や水を上手に利用するとよいでしょう。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

「カスピ海ヨーグルトの日」フジッコが2006年の11月18日にカスピ海ヨーグルトの頒布活動が100万人に達したことから制定。

「雪見だいふくの日」ロッテが、いい(11)と雪見だいふくのパッケージのふたを開けて縦に見たときに18に見えることから制定。

毎月18日:「防犯の日」(セコム)、「おにぎりの日」(中能登町)

日本メディカルダイエット支援機構の活動は何かと問われたら、「エネルギー代謝」と返答しています。これでは伝わりにくいときには、「メディカルダイエットはエネルギー代謝のこと」と話すようにしています。

メディカルダイエットは、医学・科学に基づいたダイエットで、そのダイエットも一般にイメージされている“やせる”ということではありません。結果として、やせることになるとしても、正しい食事療法と運動療法によって健康になることを目指しています。

ダイエット(Diet)の原語の意味は方針、戦略、作戦などで、正しい方針を立てて、その通りに進むことがダイエットであり、国の方針を定める国会は英語では「the Diet」であることは、これまでにも紹介してきたことです。

科学的に合っていればよいということだけでなく、個々に適した方法でなければ余命な負担がかかることになります。「無理なく無駄なく」実践することが重要であり、そのためには身体のメカニズムを的確に把握することが重要だと話しています。

身体のメカニズムというと、筋肉や内臓、器官などの働きが注目されがちですが、全身のどの部分も細胞で構成されていて、細胞を働かせる生化学反応は細胞の中のミトコンドリアで発生するエネルギーによって起こっています。

エネルギー源(糖質、脂質、たんぱく質)がミトコンドリアで効率的にエネルギーに変わると余計に太ることはなくて、逆にエネルギー化が低下すると太ることになります。

ここまでのことは理解しやすいことですが、エネルギーの産生はエネルギー代謝の前半の出来事です。エネルギー代謝には後半があって、ミトコンドリアで作り出されたエネルギーを使って細胞の生化学反応が起こります。エネルギーを多く作り出すということは、細胞を正常に働かせるために必要なことです。

エネルギー代謝が低下すると太るという単純なことではなくて、全身の機能が細胞レベルから低下していくことになり、これが身体の若さや免疫、脳の機能にも影響を与えておくことになります。

どんな健康法であっても、エネルギー代謝について理解して、代謝を高めることを同時に実践しないと期待する結果が得られないことになる、ということです。そこまで考えての健康法の研究であるだけに、情報収集と分析は終わることがありません。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

腸内細菌の善玉菌と悪玉菌では、活動が高まり、増殖できる環境が異なっています。悪玉菌は腸内の温度に関係なく増殖するのに対して、善玉菌は腸内が温まるほど増殖しやすくなっています。

腸内が温まると善玉菌も悪玉菌も増殖しやすくなるものの、善玉菌が増えると悪玉菌の増殖が抑えられることから、結果として善玉菌が増えて腸内環境が整えられていくようになります。

血流が盛んになると温かい血液が早く送られてくるようになり、放熱による温度低下を上回る保温効果があります。血流が低下すると手足が冷えるのは放熱が上回っているからですが、皮膚も腸壁も血管の末梢にあたり、血流が盛んになるほど温まっていくようになります。そのため、血流が盛んになると腸内も温まって、善玉菌が増えやすい環境になっていきます。

血液の赤血球は酸素を全身に届ける役割をしていて、血流が盛んになると全身の細胞に運ばれる酸素の量が増えていきます。細胞はエネルギー源(糖質、脂質、たんぱく質)を酸素を用いてエネルギー化しています。酸素が多く運ばれるとエネルギー産生が高まりますが、作り出されたエネルギーのうち半分ほどは熱エネルギーとなって体熱の保持に使われています。

腸壁の細胞も酸素が多く運ばれることによって作り出されるエネルギーが増え、温まっていくことから、温かな環境で増殖しやすい善玉菌を増やして腸内環境が整えられるようになっていきます。

酸素を多く取り込むことができるのは有酸素運動で、簡単に実施できて効果が得られるものとしてウォーキングがあげられます。歩くことによって便通が促進されることが知られています。

これは腸が揺り動かされることが理由としてあげられていますが、それと同時に有酸素運動による酸素の取り込みの増加と、血流が盛んになることによる腸壁の温度上昇の効果もあげられています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

ダイエットについて代謝の話をするときに、「脂肪が燃える」という表現がされます。これはテレビCMでも普通に使われているフレーズで、脂肪が燃えて減っていくというのはイメージしやすいことではあるものの、体内で脂肪が燃えるということは実際にはありません。

以前にCMで「燃焼系」というフレーズが多発されたことがあり、飲料やサプリメントでは今でも当たり前のフレーズとして使われています。燃焼系のアミノ酸飲料を販売しているメーカーに、何が燃えているのかを問い合わせたことがあります。

大手メーカーだけに脂肪が燃えているわけではないことは充分に承知していて、脂肪が燃焼するという表現をすると法律に違反することもわかっています。それだけに返ってきた答えは、「これを飲んで燃えるように活動してほしい」という意味合いとのことでした。

脂肪が体内で燃焼するとしたら相当の高温が必要で、油の発火点は340℃以上です。ところが、人間の体温は42℃までしか上昇しません。

そのために体温計の目盛りは42℃までです。デジタル式の体温計は通常の表示では限界温度がわかりにくいのですが、アナログ式の体温計(水銀体温計)は42℃が最高温度です。

人間の身体を構成する細胞のたんぱく質は、42℃を超えると変性が起こって、本来の働きができなくなります。つまり、42℃を超えると生命維持ができなくなるので、目盛りをつける意味がないということです。

脂肪が燃えていないとすると、どんな仕組みで脂肪がエネルギーとして使われているかというと、脂肪を構成する脂肪酸は細胞のミトコンドリアに取り込まれてから、高エネルギー化合物のアセチルCoAに変化して、これがエネルギー産生器官のTCA回路でエネルギー物質のATP(アデノシン三リン酸)となります。

ATPからリン酸が1つ外れてADP(アデノシン二リン酸)になるときにエネルギーが発生します。こういった仕組みで脂肪がエネルギー化されるわけで、脂肪に火をつけたら燃えてなくなるというような簡単な仕組みではないのです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

体が冷えやすい人は血液の温度が低いことが想像されることもあるのですが、実際には血液の温度はほとんど変わりません。

日本人の血液温度は37〜38℃で、血液温度を高めているのは筋肉をはじめとした全身の細胞で発生している熱です。この温かい血液が全身を巡って、皮膚から放熱をされて体温(皮膚温)は36〜37℃になっています。

欧米人は血液温度が高めで、体温も高めになっているので、日本人なら長袖の上着1枚では少し寒く感じるようなときでも、平気で半袖で過ごせるという違いがあります。

その血液温度は38〜39℃と1℃ほどの違いでしかありませんが、この差が、日本人は霧雨を寒いと感じるのに欧米人は涼しくて気持ちがいいという反応の違いになっています。

血液を温める細胞での発熱の元となっているのは食事で摂ったエネルギー源の糖質や脂質で、これを材料にして細胞の中のミトコンドリアという小器官でエネルギーが作られています。

1日に作られるエネルギーのうち約70%は基礎代謝といって、生命を維持するために使われています。その基礎代謝のうちの約70%は体熱となっています。つまり、1日のエネルギーの約半分(70%×70%=49%)は体を温めるために使われているわけです。

欧米人は肉食が多くなっていて、肉に多く含まれる脂肪はエネルギー量が高くて、1gあたり約9kcalとなっています。これに対して糖質は約4kcalなので、脂肪を多く摂るほどエネルギー源の量が多くなり、それだけ細胞の中で作り出される熱量も多くなるわけです。

血液が温まるほど、血液中の脂肪が溶けやすくなって流れやすくなります。日本人は血液の温度が低くて、脂肪が多くなるとドロドロ状態になって血流が低下しやすいという特徴があります。

そのために血液の温度が低くなると全身の血流が低下しやすくなり、末端の血管ほど流れが悪くなります。頭皮の血管は極めて細い毛細血管なので、血液温度が低いほど流れが悪くなって、毛髪を成長させている毛母細胞に運ばれる育毛に必要な栄養成分も送られにくくなって、抜け毛にもつながりやすいということがいえます。

体が冷える人は手足の先が特に冷えやすくなっています。これは温かい血液が先端まで充分に運ばれていないために起こることです。手足が冷えるということは、他の末端の血流も悪くなっているということで、頭皮の血行も悪くなってしまいます。

血流を盛んにする方法としては、運動や入浴、口から入れるものでは香辛料や根菜類なども知られていますが、もう一つ血流をよくするものとして、よく例に出されるのは飲酒です。お酒を飲んだときには体温が上昇します。

そのために飲酒は毛髪によい影響を与えるのではないかという考えがある一方で、飲酒が薄毛の原因になっているという指摘もあります。どちらが本当なのかというのは酒好きの人だけでなく、誰もが気になることかと思います。

飲酒をすると体温が上昇しますが、その理由の一つはアルコールのエネルギー量です。1gあたりでは約7kcalとなっています。脂肪に匹敵するようなエネルギー量ですが、これは純粋なアルコール(100%)の場合で、実際には日本酒で15%、ビールで5%くらいなので、それだけ低くなっています。

とはいっても、飲みすぎれば多くのエネルギー量を摂ることになるわけですが、飲酒後の体温の上昇に多くのエネルギーが使われるので、アルコール飲料だけでは太るようなことはないわけです。飲酒で太るのは、一緒に食べるほうのエネルギー量に原因があります。

適度な飲酒量なら、血管はゆるんで血流がよくなり、血圧も適度に上昇するだけです。適度な量というのは日本酒換算で一合の量となり、ほろ酔い程度で止めておくのが最もよい飲み方といえます。

飲酒と薄毛の関係については、実は臨床的な結果は得られていません。それなのに飲酒で薄毛になると言われるのは、肥満の人に薄毛の傾向があるからです。脂肪細胞の中に蓄積される体脂肪が増えすぎるほどの飲酒は、体温を低下させて、末端の血流を低下させます。

というのは、脂肪細胞にも血管が通っていて、体脂肪が増えるほど脂肪細胞に送られる血液量が増えるために、末端に送られる血液量が減るからです。

肝臓には脂肪合成酵素があって、この酵素はアルコールによって活性化します。ということは、飲酒をすると肝臓で合成される脂肪が増えて、脂肪細胞に蓄積される脂肪が増えていくことになり、これが肥満による薄毛につながっていくことになるのです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

薄毛対策のために養毛剤を使っている人も少なくありません。薄毛対策の基本は生えるようにすることと、抜けないようにすることです。養毛剤は髪の毛を育てて抜けにくくすることを目的としたものです。

似たようなもので発毛剤がありますが、こちらは毛髪を生やすのが目的です。生やして、すぐに抜けては意味がないので、通常は脱毛の進行を遅らせる成分も使われています。

抜けないようにするためには、養毛剤を塗っておけばよいのかというと、大抵の養毛剤には使用法としてマッサージや揉み込むようにして浸透させることがすすめられています。念入りにマッサージをすると浸透しやすくなると書かれていると、養毛剤が効いているのか育毛はマッサージのおかげなのかわからなくなってしまいます。

マッサージの効果は、血行促進だと一般に言われています。毛髪の発育に必要な成分が毛母細胞に届けられやすくなるというのが大きな理由としてあげられています。最新の研究で、頭皮への振動刺激が毛乳頭細胞の細胞分裂を促進して、発毛に影響することが報告されています。

揉み込むマッサージだけよりも、振動や圧迫を与える方法がより効果が高いということで、頭皮用の振動マッサージ器への関心も高まっています。

毛乳頭細胞を刺激するほど強くマッサージをするのは大変なことですが、頭皮が硬い人は血流が悪く、マッサージによって頭皮を軟らかくすることによって、血流がよくなることは間違いありません。

圧迫による刺激といえば、東洋医学のツボ療法も注目されています。男性の薄毛はホルモン分泌が大きく影響していますが、男性ホルモンの過剰に加えて頭皮の血行不良は抜け毛の原因となっています。血行をよくする部分としては髪の分け目や生え際といった気になる部分ということになります。

それと同時に刺激されるツボとしては「百会」(ひゃくえ)が代表的なものとして、ほとんどのツボを紹介した書籍で紹介されています。

百会は頭頂部にあって、頭の正中線と左右の耳の上端を結んだ線の交差点にあります。正中線は鼻から上に上がった左右中央の線のことで、イメージとしては頭のてっぺん(頭頂部の中央部)の凹んだ部分です。

百は多くのものを示す言葉で、百会という名前は、多種多様な経絡が会う、つまり交わるという意味を持っています。経絡は、東洋医学では皮膚に現れた反射経路のことを指していて、経絡上のツボを刺激することで経絡によって結ばれた離れた部位(内臓、器官など)を刺激することができるというものです。

百会を刺激することは、経絡を通じて全身をコントロールすることができる多くの効果があるということで、自律神経と直結して体調を整えるとされています。

自律神経は交感神経と副交感神経があり、全身の内臓や器官、血流などの機能をコントロールしています。自動車にたとえると交感神経はアクセルに、副交感神経はブレーキにあたります。自律神経の働きを調整して、必要に応じてアクセルとブレーキを効かせることによって、全身の健康にプラス効果を与えるというわけです。

その中でも多くの作用が組み合わさって起こる抜け毛、薄毛には威力を発揮することが知られています。自律神経の乱れはストレスによることが多く、髪の毛の状態はストレス状態を反映するとも言われているだけに、百会の効果は大いに期待されます。

このほかに百会が用いられるのは、不眠、頭痛、肩こり、目の疲れ、二日酔い、めまい、耳鳴りなどで、血流低下が影響する痔の特効穴(特に効果のあるツボ)としても使われます。

強く刺激すればよいわけではなくて、心地よい程度に4〜5秒ほど押しては力をゆるめるという刺激法を繰り返すようにします。

理容院や美容院で頭皮マッサージをするときに、途中で親指を当てて軽く押し込むようにするのは、この百会による血流促進と自律神経調整の効果をマッサージの効果と合わせて得るためのことです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

父親が薄毛だと、その子どもは“自分もそうなるのか”と不安になることが多いはずです。子どもといっても不安を感じているのは、ほとんどが男性です。

毛髪の質は遺伝しやすいといっても、そもそも女性は女性ホルモンの働きによって抜け毛が少ないとされているからです。

男性の薄毛の原因の90%以上を占めるとされる男性型脱毛症(AGA)は遺伝に大きく影響されるのは事実です。

しかし、薄毛の遺伝については、父親だけが影響を与えているわけではないので、母親からの遺伝も考える必要があります。とはいっても、母親は女性なので薄毛の体質かどうかは確認しにくいものです。遺伝の場合は、母親だけでなく、その兄弟や親にも遺伝による薄毛が出ていることがあるので、母方の親戚の状態も確認しておく必要がありそうです。

薄毛の遺伝の仕組みについて話をする前に、男性型脱毛症の仕組みを説明して起きます。男性型脱毛症に大きな影響を与えているのは男性ホルモンのテストステロンです。

テストステロンは睾丸から分泌される男性ホルモンで、血液中を流れて頭皮まで運ばれると、頭皮の5αリダクターゼという酵素と結びついて、ジヒドロテストステロン(DHT)という強力な男性ホルモンに変化します。これが男性型脱毛症の最大の原因、つまり原因物質とされているものです。

5αリダクターゼには2つのタイプがあって、それぞれ働く場所が異なっています。頭皮の場合にはⅠ型5αリダクターゼは皮脂腺に多くあって、皮脂を多く作り出す働きをしています。皮脂腺の男性ホルモンが増えると皮脂が詰まって血行が悪くなるといわれますが、実際に増えているのはジヒドロテストステロンで、これにはⅠ型5αリダクターゼが影響しているということです。

もう一つのⅡ型5αリダクターゼは前頭部や頭頂部の毛乳頭細胞に多くあります。毛乳頭細胞は毛根の一番下にあって細胞分裂を盛んに繰り返している部分です。ここでジヒドロテストステロンが増えると細胞分裂に影響が現れます。

男性型脱毛症による薄毛は前頭部や頭頂部から進んでいくので、Ⅱ型5αリダクターゼが影響していることがわかります。

毛乳頭細胞の細胞分裂に影響があった場合には、成長が遅れるだけで、直接的に抜け毛に影響するわけではありません。発生したジヒドロテストステロンは毛乳頭にある男性ホルモンレセプター(受容体)と結合して、脱毛因子TGF−βというタンパク質を増やします。

この脱毛因子TGF−βが脱毛因子FGF−5に伝わると脱毛指令が出されます。この指令を受けて、毛髪が抜けていくことになります。

脱毛のメカニズムのうち、遺伝が関係しているのは頭皮の5αリダクターゼの活性度と、男性ホルモンレセプターの感受性です。5αリダクターゼの活性度が低ければジヒドロテストステロンが発生しにくくなり、男性ホルモンレセプターの感受性が低ければ脱毛指令が出にくくなるわけです。

5αリダクターゼの活性度を高める遺伝子は優性遺伝をします。優性遺伝というのは遺伝の優劣ということではなくて、親の影響を強く受けていることを指しています。5αリダクターゼの活性度は父親からも母親からも受け継がれるものです。

ということは、父親も母親も薄毛でないとしても、母親の親に5αリダクターゼの活性度を高める遺伝子があれば、薄毛になる可能性が高いということになります。つまり、母親を介した隔世遺伝もあるということです。

男性ホルモンレセプターの遺伝子はX染色体にあります。男性はX染色体とY染色体があり、女性はX染色体だけとなっています。男性のX染色体は女性から受け継ぐため、男性ホルモンレセプターの働きが強くて抜け毛になりやすい体質は母方から受け継ぐことになります。母親の兄弟や祖父母に薄毛の人がいたら、早めの対処が必要ということです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

毛髪の状態に影響することとしては、男性ホルモンの分泌や頭皮の血流などがよく言われることですが、毎日の生活習慣も大きな影響を与えるとして、食生活や運動、休養が取り上げられています。

毛髪のために特別なことをするのかというと、メディアやネットなどで紹介されているのは「こんなことでいいのか」という声があがりそうなことばかりです。大雑把にいうなら“バランスの取れた栄養”“適度な運動”“充分な休養”ということになります。

しかし、それらの目標には納得できるところもあって、毛髪のためには絶対に必要な栄養成分があります。摂取した栄養成分からエネルギーを作り出して毛髪の新陳代謝を高めるためには、欠かすことができないビタミンとミネラルがあります。

毛髪に必要な成分の基本はたんぱく質です。毛髪というとカルシウムが必要と書かれた書籍やネット情報もあるのですが、カルシウムは毛髪の成分の一部ではあっても、中心成分ではありません。カルシウムが中心的な成分となっているのは骨です。

毛髪の成分は、タンパク質が約80%を占めていて、そのタンパク質の中でもケラチンタンパク質が約70%、非ケラチンタンパク質が約10%を占めています。ケラチンは爪や皮膚の角質などと同じ硬質タンパク質の一種で、動物では角や羽の主成分ともなっています。

タンパク質以外では、水分が約12%、CMCが約3.5%、メラニン色素やNMF(天然保湿因子)などが約4.5%となっています。CMCは細胞膜複合体といってキューティクルの薄い膜状の結合成分となっています。

栄養成分のうち糖質(ブドウ糖)、脂質(脂肪酸)、たんぱく質(アミノ酸)は三大エネルギー源と呼ばれています。三大エネルギー源は、全身の細胞の中にあるミトコンドリアという小器官に取り入れられて、エネルギー代謝が行われます。

エネルギー代謝というのは糖質や脂質を酸化分解してエネルギー物質のATP(アデノシン三リン酸)を作り出すことです。このエネルギー物質を使って、細胞は新陳代謝を行っているので、多くのエネルギーを作り出すには糖質と脂質を不足させることはできません。

理想的なバランスは、厚生労働省の『日本人の食事摂取基準』では、糖質が50〜65%、脂質が20〜30%、たんぱく質が13〜20%とされています。極端な糖質制限や肥満の改善のために脂肪をあまりに制限するのは体のためにも毛髪のためにもよくないということです。

エネルギー代謝にはビタミンB群のビタミンB₁、ビタミンB₂、ビタミンB₆、ビタミンB₁₂が必要です。ビタミンB₁、ビタミンB₂、ビタミンB₆は植物性食品にも含まれているので大豆、玄米から摂ることもできますが、ビタミンB₁₂は動物性食品にだけ含まれるために肉や魚も食べる必要があります。

毛髪の成長には、さまざまな酵素が働いていますが、酵素が働くときに必要な補酵素の多くはミネラルです。その中でもマグネシウムは約300種類、亜鉛は約200種類の酵素に対する補酵素となっています。マグネシウムは種実類、豆類、魚介類などに多く、亜鉛は魚介類、肉類に多く含まれています。

“適度な運動”と言われても、どの程度の運動を、どれくらいの時間やればよいのかわからないという人が多いかと思います。血流を促進して、毛髪の育成に役立てるためには、ウォーキング程度の運動でも充分です。

普通に歩くだけでも安静時の3倍ほどの消費エネルギー量があります。ウォーキングは有酸素運動で、多くの酸素を取り込んで体を動かすとエネルギー代謝も高まります。

糖質と脂質を使ったミトコンドリアの中のエネルギー代謝には酸素が必要で、酸素を多く取り入れることで、多くのエネルギーを作り出して、その結果として毛髪の育成を促進させることができます。

“充分な休養”というのは、休み時間を取ることというよりも、充分な睡眠時間を取り、熟睡することを指しています。毛髪も含めて身体の成長には、成長ホルモンが必要です。成長ホルモンが最も分泌されるのは深夜の0時から2時の間です。その時間帯に熟睡していることによって成長ホルモンの分泌が高まるので、少なくとも0時前には就寝することがすすめられます。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

毛髪のケアのためには、髪の毛の根元にあたる毛母細胞に栄養素を送ることが大切になります。そのために頭皮の血流をよくしようとするわけですが、血流がよくなっても毛母細胞に必要な栄養素が不足していたのでは、思ったように育毛や抜け毛予防をすることができなくなります。

毛髪の栄養素というと、たんぱく質(アミノ酸)、ミネラルの亜鉛があげられます。もちろん、これらの栄養素も必要ではあるものの、基本中の基本となるのは糖質です。

糖質にはブドウ糖が含まれていて、ブドウ糖は全身の細胞がすぐにエネルギーとすることができる重要なエネルギー源です。少しややこしい話になるかもしれませんが、ブドウ糖が細胞の中に取り込まれる仕組みについて紹介します。

細胞の中にはGLUT4と呼ばれるブドウ糖を取り込む輸送体があります。GLUT4は普段は細胞の奥にあるのですが、インスリンという膵臓から分泌されるホルモンによって細胞膜に移動してきて、ブドウ糖を取り込んでくれます。

インスリンというと糖尿病の話で耳にしたことがあるかと思います。糖質が含まれたものを食べて、血液中のブドウ糖が増えるとインスリンが分泌されて、ブドウ糖が取り込まれます。

インスリンの分泌量が減るか、取り込みの能力が低下すると細胞に取り込まれなかった分だけ血液中のブドウ糖の量が増えて、一定量を超えると糖尿病と診断されます。

インスリンが少ないと血糖値(血液中のブドウ糖の値)が下がりにくくなるわけですが、そんな状態でもブドウ糖を取り込まれるようにする方法があります。それは運動によってGLUT4が移動するようにさせることです。

運動をするとブドウ糖をエネルギー源として使うために、インスリンなしでもGLUT4を移動させる酵素(AMPキナーゼ)が作られます。運動といっても激しい筋トレをする必要はなくて、ウォーキング程度の軽い運動でも大丈夫です。

運動をして酵素が働くと全身の細胞のブドウ糖の取り込みがよくなり、そのブドウ糖を使って細胞の働きがよくなると当然、毛母細胞の働きもよくなっていくということです。この仕組みがあるので、毛髪が気になってきた方には歩くことがすすめられます。

歩くと全身の血行がよくなりますが、頭皮は心臓から離れているうえに毛細血管が多いことから血流が低下しやすくなっています。特に頭頂部は毛細血管が少ないために、全身の血流がよくなったとしても、頭頂部の毛母細胞には栄養素は送られにくくなっています。

歩くことによって血流がよくなり、ブドウ糖がエネルギーを作り出したときには、体温が上昇して、うっすらと額やワキの下などに汗をかいてきます。

その後に背中や胸などに汗をかくようになるのですが、時間としては歩き始めてから10〜15分くらいたってからです。これはウォーキングによる有酸素運動によって、ブドウ糖の燃焼(代謝)が盛んになるまでに、これくらいの時間がかかるからです。

この時間を過ぎると、燃焼は脂肪(脂肪酸)が中心になってきます。なぜかというと、歩くことによって筋肉が温まり、筋肉の中にある脂肪分解の酵素(リパーゼ)が盛んに働くようになるためには、10〜15分の時間が必要だからです。

頭皮の細胞が温まって、頭皮から汗が出るようになるまでには、さらに5〜10分は必要になります。ブドウ糖を多く取り込んで、多くのエネルギーを作り出すのは筋肉で、首から上には筋肉が少なくて、手足や腹筋、背筋などの大きな筋肉で温められた血液が頭皮まで送られてくるまでには時間がかかります。

頭皮から汗が出るようになったときには、血流がよくなり、毛母細胞で作られるエネルギーが増えている状態なので、頭皮の状態をよくすることが考えるなら、頭皮から汗が出るまで歩くようにすることです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕