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噛む回数の重要性については2回前(日々修行225)で紹介しました。

そのときに伝えさせてもらったのは咀嚼の考え方で、食べ物が口の中に入ってきたときには、まず粗噛みを7~8回して、それから10回以上は噛むのが通常の咀嚼の状態で、咀嚼をしてから飲み込むことによって消化も進みやすくなるということでした。

そして、3歳児は誰に教わることもなしに一口につき平均17回は噛んでいること、軟らかなものを食べている子どもでさえ17回なので、硬いものを食べている大人なら30回以上は当たり前のように噛まなければならないはずだ、ということです。

しかし、実際には多くても7~8回でしかなくて、軟らかなファストフードやハンバーグ、カレーライスなどでは4~5回くらいと粗噛みの段階で飲み込んでいる人も多くいます。「カレーライスは飲み物」と豪語する人さえいます。

どれくらいの回数が目安なのかというと、一口につき30回以上噛むことがすすめられています。この裏付けとなっているのは厚生労働省によって始められた「噛ミング30」(カミングさんまる)です。

口に入れた食べ物を多くの回数噛むことは、食べ物を充分に粉砕するとともに、多量の唾液を分泌させて、安全に飲み込むことができるようにしてくれます。硬い種実類(ピーナッツやアーモンドなど)であっても25回ほど噛むと唾液と混ざり合って、喉を通過しやすくなる“嚥下食塊”になることが知られています。

高齢者の場合には、噛む回数を多くすることは誤飲を防ぐ効果も高くなっています。

健康のためには「一口につき噛むのは30回」といっても、軟らかな食品や料理ばかりでは30回も噛んだら流動食のような状態にもなりかねません。また、一口について30回噛まなければならないというのは、楽しいはずの食事を苦痛にさせることにもなります。

回数を意識するのではなく、噛むのに時間がかかる生野菜を増やす、食材を大きく切る、茹で野菜も茹で時間を短めにして硬めの状態で食べるようにすることで、自然のうちに30回ほど噛めるようになります。

30回を噛むのではなく、食品選びを考えて「30回は噛める料理を食べる」というのが正解ではないかと考えられています。

また、噛む回数を増やすためには、一口ごとに箸を置いて、噛むことに集中するようにすることで咀嚼回数が増えていきます。この方法は、満腹感を早く感じて、食べ過ぎを防ぐための方法としても紹介されています。

30回の咀嚼回数の説明として、歯の本数があげられることもあります。人の歯は切歯8本、犬歯4本、臼歯20本の合計32本で構成されています。それぞれの歯に感謝しながら1回ずつ噛むと32回になるので、キリのいいところで30回にしたということです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

相続放棄について前々回(業苦楽12)、前回(業苦楽13)で書きましたが、預金は多くはないけれど、遺された家があるので、これを売って被相続人(亡くなった人)の借金をチャラにしようと考えることは、よく聞くことです。

少子化が進み、継ぐべき家が余るような時代だけに、一人っ子同士の結婚では、一方の親の家に住み、もう一方の家は売るというのも、よくあることです。

そのようなときに押さえておかなければならないのは、購入金額を確認しておくことです。現在の住宅としての価値と価格だけで判断すると相続税で苦しむことになりかねません。

家の価格の変動は地域によって大きく異なりますが、購入時よりも価格が上昇していると、購入時の金額と今の段階で売った場合の金額を把握することが相続によってプラスになるかマイナスになるかの決定的な事項ともなります。

購入時の金額がわかっていて、それを証明する書面があれば、売った金額との差額の20%が相続税の対象となります。

ところが、購入時の金額がわからないと売った金額の5%が購入時の財産の金額とされてしまいます。

例えば、5000万円で売ったとすると5%は250万円なので、差額の4750万円が相続税の対象となります。

これが20%の場合には4000万円と、それほど大きな差には感じられないかもしれませんが、家を売った金額だけでなく、他に財産があると大きな相続税がかかることもあります。

法定相続人が配偶者だけなのか、配偶者がいなくて子どもだけの場合などによって相続税は違ってくるものの、しなくてもよい苦労をすることがないように、こういった知識は重要になります。

こういったトラブルも、親元に頻繁に通っていれば避けられたかもしれないのですが、結果として相続がトラブルの元になる例は少なくないのです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

発達障害の特性の一つの触覚過敏は触覚が特に敏感に反応することから、学習では、これが気になって集中できない、指先の感覚に違和感を感じて触ることができない、鉛筆を持てない、鉛筆を持っても上手に動かせないということが起こります。

これとは逆に、気に入った手触りのものを、いつも触っている、いつまでも触っているということも発達特性としてみられます。

他人に触れられることを極端に嫌うところがあり、背中を触られるのが嫌い、背後に他の人がいることが不安ということもあります。運動では、他の人が背後にいるのはよくあることですが、それが気になって運動や競技に集中できないこともみられます。

触覚過敏では手で受ける刺激が、とても強い刺激に感じることもあり、ボールが持てない、ボールを指のコントロールで投げられない、ボールを受けるのが痛い、軽いタッチでも強いショックに感じるということがあり、基本的な動作が上手にできないことになります。

熱いものが痛みに感じることがあり、手や身体で受ける摩擦が他の人よりも熱い、痛いという感覚となります。

日常生活でも服の着心地にこだわる、苦手で着られない服、靴下、靴、帽子があるといったことで着られない服装があります。運動着は一定のものに限られていて、着心地よりも活動性、丈夫さが求められることから運動着が苦手、運動着が着られないということも起こります。

温度に対して敏感で、とても暑がり、寒がりというところがあり、他の人は平気で過ごせる運動着が不快で運動に励むことができない面もあります。

締めつけが苦手ということもあり、日常生活ではベルトをゆるめている、シートベルトができないということがあるのですが、運動着は競技によっては装着性が重要で、そのためにできない運動、競技が出てきます。

また、砂や泥の感触が不快で、外での運動や競技ができないという子どもも少なくありません。

水が苦手で、水に顔がつけられないというだけでなく、手が水で濡れるだけでも不快ということもあり、そのような感覚過敏がある子どもの水泳をさせることは拷問のようにも感じさせることさえあるのです。

このようなことまで気配りをして、触覚過敏の子どもの場合には運動を進めていく必要があるということです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

「水産デー」大日本水産会が1901年4月13日に漁業法が制定されたことにちなんで制定。

「喫茶店の日」1888年4月13日に東京・上野に日本初の喫茶店「可否茶館」が開業したことにちなんで制定。

「浄水器の日」浄水器協会が良(4)い(1)水(3)の語呂合わせで制定。

「新型インフルエンザ対策の日」練馬桜台クリニックの永野正史医師が2009年4月13日にメキシコで初の新型インフルエンザ患者が確認されたことにちなんで制定。

毎月13日:「一汁一菜の日」(一汁一菜ぷらす・みらいご飯)、「お父さんの日」(ヤクルト本社)、「登山の日」(ICI石井スポーツ)

1989年(平成元年)に当時の厚生省(2001年から厚生労働省)と日本歯科医師会によって8020(はちまるにいまる)運動が提唱されました。

「生涯にわたって自分の歯で食べる楽しみを味わえるように」との願いを込めて、「80歳になっても20本以上、自分の歯を保とう」と数値目標を掲げた運動が始まりました。

「80」という数字は、当時の平均寿命(平成元年簡易生命表)は男性が75.9歳、女性が81.8歳で、男女合わせた平均寿命に相当する年齢だったからです。現在(2023年)では平均寿命は男性が81.09歳、女性が87.14歳となりました。

80がゴールであった時代から今では途中経過になり、より健康的な高齢期を過ごすための運動へと変化してきました。

「20」という数字は、満足できる食生活が過ごせるために必要な歯の数を意味しています。

歯の本数と咀嚼能力に関する調査では、32本の歯(切歯8本、犬歯4本、臼歯20本)のうち20本以上の歯が残っていれば、どの年齢であっても硬い食品を充分に噛むことができることが科学的に明らかにされています。

8020運動が始まった当初は8020を達成している後期高齢者は10%にも満たなかったものの、現在では半数を超えています。

噛むことが大切であることを示す報告として、高齢者で残っている歯が少なくなるほど認知症リスクが高いという調査結果があります。

歯とあごの骨を結びつけている歯根膜はコラーゲン線維によって噛んだ感覚が脳に刺激を与え、脳を活性化させているため、噛まなくなったり噛めなくなると脳への刺激が減り、脳の働きも鈍くなると考えられています。8020運動は認知症予防のためでもあるのです。

では、20本の歯を残していれば80歳までは生きることができるのかというと、そういう話ではないのですが、これは健康関連の講習会や噛むことを伝える機会に、よく出てくる質問です。

虫歯にならないように、歯周病になって歯が抜けてしまわないように歯のケアをすればよいということではなくて、歯が多く残っているということは、それに相応しい食事をして、必要な栄養素も補われているということです。

また、歯が多くて、食べたいものを食べられるということは外出して飲食をする機会も増えて、出歩いて足腰が鍛えられるだけでなく、外出によって与えられる刺激、一緒に話をする人との精神的なつながりも健康で長生きするための条件と考えられています。

歯の状態は健康のバロメーターであり、多くの歯があることをプラスに変えていくことができるという発想ですが、これは自分が古希になって歯の健康への不安が高まっていく年齢だからこそ感じることなのかもしれません。

そうではないことを、ずっと願ってはいたのですが。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

文字を書くことは幼児期の子どもにとっては、憧れといえます。文字を書くことで、おにいさん、おねえさんになっていく感覚で捉えられています。

幼児期に身につけた会話の力や手指の動作を土台として、教育として教えられるまでもなく、ひらがなの読み方、書き方を覚えていくものです。子どもとの会話や手指を使う遊びなどは、小学校に上がってからの読み書きの基本となります。

自然に覚えるものだと言われているものの、子どもの認知力には個人差があり、思ったように身体を動かすことにも当然のように個人差があります。

発達障害児の場合には、認知機能だけでなく、身体機能にも差が生じやすいだけに、遊びを通じて、それぞれの機能を身につけていくことが大切になります。

読み書きの能力を高めるために、子どもにしてあげることに言葉遊びがあります。しりとり、なぞなどが代表的なものですが、この他に回文(上から読んでも下から読んでも同じ文句。やおや、しんぶんし、だんすがすんだ、たけやぶやけた、わたしまけましたわ、など)、クロスワードパズルもあげられます。

こういった言葉遊びをする中で、言葉を認識(音韻認識)して、言葉を受けて思考する能力を高めていくことができるようになります。

読み書きの能力というと、言葉遊びの延長にあるということだけが認識されがちですが、正しく読むためにも書くためにも、姿勢を保つことが重要です。

手指をコントロールして文字を正確に書くためには、きちんと座って聞く、見る、書くという基本中の基本を身につけるためには座るという姿勢を保つために筋肉を調整する身体コントロールが必要になります。

その身体機能を身につけるための身体を使った遊びも、言葉遊びと同時に時間をかけて身につけていくことです。
〔セカンドステージ連盟 理事長:小林正人〕

「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、身体状況調査を説明しています。その中から食品成分表の利用を紹介します。

〔食品成分表の利用〕
食事調査によってエネルギーと栄養素の摂取量を推定したり、献立からエネルギーと栄養素の給与量を推定したりする際には、食品成分表を用いて栄養計算を行います。

現在、我が国の唯一の公的な食品成分表は「日本食品標準成分表2020年版」(八訂)ですが、栄養素の定義に関しては、食事摂取基準と日本食品標準成分表(八訂)とで異なるものがあります。

日本食品標準成分表(八訂)は、日本食品標準成分表2015年版(七訂)からの改訂の際に、エネルギー量の計算に関連する大きな変更がありました。

日本食品標準成分表(七訂)では、基準窒素量に換算係数をかけてたんぱく質の質量を、食品中の有機溶媒可溶性成分の総質量として脂質の質量を、それぞれ算出していました。

炭水化物の質量は、水分、たんぱく質、脂質、灰分などの合計を100gから差し引いて算出していました。そして、これらにAtwater係数を乗じてエネルギー量を算出していました。

日本食品標準成分表(八訂)では、エネルギー量の計算において、たんぱく質はアミノ酸組成によるたんぱく質、脂質は脂肪酸のトリアシルグルセロール当量が使用されることとなりました。

炭水化物は利用可能炭水化物・食物繊維・糖アルコール・有機酸のそれぞれの質量が算出され、エネルギー量の計算の際に使用する係数も細分化されました。

よって、個々の食品の可食部100g当たりエネルギー量は、食品によって日本食品標準成分表の改訂前後で増加したり減少したりしています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

「パンの記念日」パン食普及協議会が日本で初めてパンのようなものが焼かれた1842年4月12日にちなんで制定。

「子どもを紫外線から守る日」ルバンシュとピーカブー(石川県能美市)が良い(4)皮膚(12)の語呂合わせで制定。

「徳島県にんじんの日」徳島県にんじん振興協議会が、よ(4)い(1)に(2)んじんの語呂合わせで制定。

毎月12日:「パンの日」(パン食普及協議会)、「育児の日」(神戸新聞社)

岡山自主夜間中学校の特別授業で栄養学の講習を始めて、2回目にして「考えていることを話してよいのか」との疑問と不安が浮かび上がってきました。それも話をさせてもらっている途中で浮かんできたので、断定的な話ができずに終わってしまいました。

栄養摂取の基本は、多くの種類の食品から必要な栄養素を摂ることで、さまざまな食品を食べることは難しいところがあります。

自主夜間中学校の生徒は、さまざまな事情から学べないことがあり、そのために仕事が充分にできないこともあって、収入的にも厳しい人が少なくありません。

現在のように食品の値段が跳ね上がり、主食の米も野菜も“高級食材”になってしまった時期に、高いものを買って食べることを言うのは強い抵抗感があります。

このような状況では、安い食品であっても栄養摂取ができるもの、効率的に摂取できる方法などを伝えたほうがよいのかもしれないものの、基本を理解してからのアレンジでなければ間違ったことを覚えてしまうかもしれないという心配もあります。

こういったことを感じながら講習をして、その帰り道、岡山駅までの20分ほどを有酸素運動(ウォーキング)で脳に酸素を送りながら考えついたのが、学ぶ人とともに歩いていく伴歩(ばんぽ)の活動でした。

学習に必要な栄養素の補給については、私が別に代表を務める日本メディカルダイエット支援機構が研究してきていて、その内容は「発達栄養アドバイザー」の講習テキストに詰め込んであります。

それを講習で使うのではなくて、少なくとも自主夜間中学校で学ぶために必要な栄養補給ができるように寄付なり募金なりを集めていく活動も同時にしないことには、学ぶことに寄り添ったことにはならないのではないか、との考えです。

それができれば、その先は安心して栄養学の講習を続けていくことができる、という結論に達したのです。
〔セカンドステージ連盟 理事長:小林正人〕

噛むという習慣が健康によいことは昔から知られていました。江戸時代の儒学者である貝原益軒は『日本歳時記』で、「人は歯をもって命とする故に、歯といふ文字をよわい(齢)ともよむ也」と書いています。

これは、齢という文字に歯が入っているのは人が健康を保って命をつなぐために噛むことが大事である、ということを示しているわけです。

現代人は早食いだ、とよく言われます。過去の食事に比べて食物繊維が多く含まれる野菜などを食べる機会が減って噛むのに時間がかからなくなった一方で、肉類や脂肪の摂取量が増えて消化に時間がかかるようになりました。

消化力が弱い日本人にとっては、胃液を補う消化液である唾液の分泌は重要で、唾液を多く分泌させる咀嚼は年齢を重ねても消化力を低下させないために大切なことです。

ところが、日本人は仕事や学業、遊び、休憩などに少しでも時間を割こうとして、咀嚼にかける時間をおろそかにしがちです。咀嚼は前歯の切歯と犬歯で粗噛みしたものを奥の臼歯で細かく噛み砕き、磨り潰していくことを指しています。

食べ物が口の中に入ってきたときには、まず粗噛みを7~8回して、それから10回以上は噛むのが通常の咀嚼の状態で、咀嚼をしてから飲み込むことによって消化も進みやすくなります。

3歳児は誰に教わることもなしに一口につき平均17回は噛んでいるといいます。軟らかなものを食べている子どもでさえ17回なので、硬いものを食べている大人なら30回以上は当たり前のように噛まなければならないはずです。

しかし、実際には多くても7~8回でしかなくて、軟らかなファストフードやハンバーグ、カレーライスなどでは4~5回くらいと粗噛みの段階で飲み込んでいる人も多くいます。

このような食べ方では胃液の少なさを唾液で補うことができずに、食品に含まれる栄養素が分解されにくくなるために吸収も悪くなりかねません。よく噛んだ場合に比べると10%ほども栄養吸収率が低下するとの報告もあります。

噛む回数の推移については、さまざまな報告がありますが、弥生時代の日本人は1回の食事で約4000回は噛んでいたといいます。

鎌倉時代には約2500回、江戸時代には約2000回になり、第二次世界大戦前には約1400回、食べるものが大きく変化した戦後には600回くらいになり、今では300回を下回る人も少なくないのです。

私が伝える栄養学は、食べるものの大切さよりも、食べ方の重要性を話しているだけに、この噛むことは最重要課題として講習の大きなテーマとしています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕