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サプリ概論229 吸収阻害よりも代謝促進
ダイエットを目的としたサプリメントには、脂肪の分解を阻害するもの、脂肪の吸収を阻害するもの、脂肪の分解を促進するもの、脂肪の代謝を促進するものなどがあります。最も種類が多く、有効性の研究が進んでいるのは脂肪の分解阻害のタイプです。 脂肪は分解されてから吸収されるので、分解されなければ吸収もされないことになります。そのために吸収阻害のサプリメントに人気が集まっています。難消化性デキストリンが、
発達栄養講習5 発達栄養の特徴
「発達栄養」という言葉は、一部の栄養教育の中で使われていて、栄養学科名に使用している大学もあります。しかし、その内容は通常の栄養学講座に、子どもに関する講習の時間を多くしたものにとどまっています。 食事に大きな問題を抱えている発達障害児の改善に直接的につながるものではなく、発達障害児に関わる学校、医療機関、自治体の関係者への聞き取りの結果、発達障害児に特化した栄養研究と指導が求められているこ
健康情報共有27 朝食で栄養素の吸収率が高い理由
身体の機能として消化・吸収について話をするときに、難しい話や馴染みがない話をされると全体的な理解がしにくくなるということで、簡単な話で済ませることがあります。例えば、食べたものは唾液と胃液で消化されて、糖質がブドウ糖に、脂質が脂肪酸に、たんぱく質がアミノ酸に分解されれば、それで小腸から吸収されるというように話をすることがあります。 この流れに間違いはないとしても、消化・吸収の仕組みを知って、
Medical Diet150 ダイエットのリテラシー
リテラシー(literacy)は読解記述力(読み書きの能力)を意味しています。これは元々の意味であって、今では「特定の分野に関する知識や能力を活用する力」を指すようになっています。情報を適切に理解・解釈・分析して、表現することを意味する場合も多くなっています。 本来のリテラシーの意味するところは、江戸時代の寺子屋や学問所の「読み・書き・そろばん」の能力ということになりそうですが、ことダイエッ
講習NAVI29 聞いて考えることに集中できる講習
パワーポイントのスライドショーを使って、そこに示される図表などを指し示して話を進めるというのは講演の基本的な姿です。図表を書き写すわけにはいかなくても、重要ポイントだけを書き写すことならできます。しかし、その内容が複雑になるほど書き写すのには手間がかかり、話に集中できないということもあります。 そんなことにならないように、書き写すことがないような内容、書き写すとしても少なくて済む内容にしよう
発達栄養講習4 エネルギー代謝の重要性
子どもの身体と脳の健全な発育のためには充分な量の栄養素と、バランスが取れた摂取が第一条件となります。しかし、栄養バランスの取れた料理を出して、それをすべて食べていれば健康が保たれて、成長に必要な栄養素が吸収されて、体内で効率よく使われるわけではありません。 これまで乳幼児の栄養指導は生理学を基本として、それに発育段階の特性を加味して実施されてきました。しかし、原則的な栄養理論が通じにくい子ど
脂肪代謝促進研究27 肉を食べればL‐カルニチン不足にならないのか
細胞のミトコンドリアの中に脂肪酸を取り込む働きをするL‐カルニチンは肉類に多く含まれています。中でも羊肉、牛肉に多く含まれているので、肉を多く食べていれば体内のL‐カルニチンの量が増えて、エネルギー代謝も高まるように思われるかもしれません。 しかし、これらの肉を多く食べている人であっても、年齢を重ねるにつれて脂肪酸の取り込みの量が減り、代謝が低下していきます。 その理由の一つは、体内のL‐
整えるダイエット21 脂肪を減らせばよいわけではない
ダイエットは、体脂肪を減らすにしても、筋肉を増やすにしても、脂肪の摂取量を減らすことを考える人が多いかと思います。現在よりも太りたいという考える人でも、ただ体脂肪を増やせばよいということではなくて、体脂肪の量は変えずに筋肉をつけたいという願いを抱くことが多くなっています。 そのため、脂肪の摂取量を増やすことを考えるのではなくて、脂肪の摂取をそのままにして、筋肉を増やすために必要となるたんぱく
健康・火の用心11 卵は何個まで食べてよいのか
「卵は血液中のコレステロール値を高めるので1日1個まで」と言われた時期があります。 1日に摂取するべき栄養素の量については厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」に掲載されています。これは5年ごとに改定されていて、今使われているのは2020年版(2020年4月1日〜2025年3月31日)です。 2010年版ではコレステロールの1日の摂取目標量は成人男子が750mg未満、成人女性が600mg
発達栄養講習3 発達栄養講習の基本的な考え
栄養摂取は生命維持の基本であり、成長にも身体の機能を正常に働かせていくためにも重要なことです。 栄養摂取というと一般には誕生後の授乳、生後5〜6か月の離乳食、そして離乳後の通常の食事から始まるものと考えられがちです。しかし、受精直後から胎盤を通じて母親から栄養成分を受け取ることによって、身体と機能を正常に発育させるための細胞レベルでの生命維持活動が始まっています。 その細胞を増殖させ、