ダイエットの難敵は甘いものだと考えられることが多いようです。1日に3食の食事だけで調整できれば、私たちが提供する100kcal単位の食事によるダイエット法は、それほど難しく感じないで生活に取り入れられます。しかし、実際に1日に食べたものを調べてみると、お菓子も摂取エネルギー量の中に完全に組み込まれている人が多くいます。
100kcal単位で栄養バランスを考える栄養指導では、菓子は摂取すべき食品には加えていません。これは生活習慣病の予防や改善に関する食事指導においても同様ですが、実情に合わせて実践していくことを重視するメディカルダイエットでは、菓子も100kcal単位で考えて、その分を運動によって消費することを掲げています。
菓子を食べた分を、主食(ご飯、パン、麺類など)を減らせばよいと考えるかもしれませんが、同じエネルギー量であっても主食にはたんぱく質も脂質も含まれています。菓子は甘い分だけ砂糖が多く使われています。主食には糖質が多く含まれているといっても糖質ばかりではなくて、砂糖のように血糖値を急上昇させるものではありません。
血糖値は血液中のブドウ糖の量を示すもので、ブドウ糖の量が多いほど血糖値を急上昇させます。砂糖はブドウ糖1分子と果糖1分子が結合したもので、最もブドウ糖の割合が高い食品となっているからです。
ブドウ糖は運動によって初めに多く消費されるエネルギー源であるので、運動をすれば無酸素運動であっても有酸素運動であっても使われて減っていきます。だから、菓子を食べた分は主食を減らすのではなくて、運動をしてバランスを取ることをすすめています。
これは菓子だけでなく、嗜好品としての飲み物でも同じことがいえます。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)