Diet Designer22 体重の増減に一喜一憂するなかれ

体重計で測定する時代には体重を測定するだけでした。そこから体脂肪計に進んだときには、体重とともに体脂肪率も測定することができました。そして、今は体組成計となり、体脂肪率だけでなくて、内臓脂肪量、筋肉量、BMI、基礎代謝量、体水分量、体内年齢なども測定することができるようになりました。

BMIはBody Mass Indexの略で、体格指数と略されています。「体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)」で計算することができます。BMIは22を標準としています。日本人のBMIは22のときに生活習慣病が少なく、健康であることから標準値として採用されています。

このように多くの数値が測定できるのですが、いまだに体重の増減に反応して、体重が増えた、減ったということに一喜一憂する人が少なくありません。体重が減るということは、一般には体脂肪が減ることが想定されています。ところが、体内の水分が減って体重が下がることで、体脂肪は減っていなくても、体重が下がることがあります。体内の水分の割合は60%ほどもあり、この水分が減るだけで体重は大きく低下していきます。

体重が減ることだけが目的であれば、水分量が減ることでも喜ぶことができるものの、あくまでダイエットで減らしたいのは体脂肪です。体重の減少とともに、どれくらい体脂肪が減ったのかを知らないことには、体重減少に喜んでばかりもいられなくなります。

水分を減らして体重を減らすと、3〜4kgを減らすのは簡単にできます。その分だけの体脂肪を減らすとなると、体脂肪1kgあたりのエネルギー量は約7200kcalなので、4kgなら2万8800kcalとなります。1日に摂取するエネルギー量が2000kcalだとすると14日以上のエネルギー量になります。こんなにも多くのエネルギーを消費するとしたら、フルマラソン1回分の平均の消費エネルギー量が2400kcalとされているので、1日にフルマラソンを12回しなければならないことになります。

そんなことは不可能なので、水分量の減少によって体重が減ったことは、簡単にわかるかと思います。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)