011 内臓脂肪が減らないと皮下脂肪は減らない

ダイエットをすれば気になるところについた体脂肪が減っていくはずということで頑張っているのに、なかなか減らないという人もいます。その減らない脂肪は内臓脂肪と皮下脂肪のどちらなのかというと、圧倒的に皮下脂肪だという人が多くなっています。内臓脂肪は内臓の周りの脂肪細胞に蓄積する脂肪のことで、特に多いのは腸の周りです。皮下脂肪は皮膚の下につく脂肪で、下半身や二の腕を気にする人が多くなっています。
脂肪細胞に蓄積されている脂肪は中性脂肪ですが、体内で余分になった脂肪が増えれば同じように蓄積されるというのが大原則です。しかし、蓄積には順番があって内臓脂肪から先に蓄積されて、ある程度の蓄積のあとに皮下脂肪に蓄積されていきます。皮下脂肪が厚くなってきた人は、内臓脂肪も蓄積されているということです。減少にも順番があって、先に内臓脂肪が減って、ある程度の減少の後に皮下脂肪が減っていきます。運動をしたり食事を制限しても皮下脂肪を優先的に減らすことはできないのです。
内臓脂肪の蓄積と減少は預金にたとえられます。内臓脂肪は普通預金、皮下脂肪は定期預金の関係にあって、定期預金が蓄積されてきたら定期預金を始めます。初めから定期預金を始める人がいないのと同じで、内臓脂肪が蓄積されたあとに皮下脂肪が蓄積されていくというわけです。お金に余裕があるときに定期預金を取り崩さないのと同じように、内臓脂肪が多く蓄積されているときに皮下脂肪は減らないようになっています。
だから、皮下脂肪を減らそうと思ったら、内臓脂肪を減らすようにする必要があるわけです。内臓脂肪は有酸素運動をすることで減りやすくなっています。また、糖質を多く摂ると肝臓で中性脂肪が多く合成されて増えていく傾向があるので、糖質を減らすことを心がけることが大切です。