031 コエンザイムQ10は吸収率が低い

コエンザイムQ10は脂溶性であることから、食事をした後の胃の中に脂肪がある状態でないと吸収されません。一般のコエンザイムQ10は空腹時に摂った場合には素通りすることになります。コエンザイムQ10は食品に含まれる成分であるものの、体内で合成されることから吸収率が低くなっています。サプリメント成分としては還元型のコエンザイムQ10のほうが酸化型のコエンザイムQ10よりも吸収率は高くなっていますが、それでも吸収率は1%程度でしかありません。そのため、コエンザイムQ10の代謝促進の有効性が実感できにくくなっていました。
摂取のタイミングと吸収率の低さを改善するために開発されたのがシクロデキストリン(環状オリゴ糖)による包接タイプのコエンザイムQ10です。包接すると破壊されず、小腸壁から効率よく吸収され、最大で18%にも高まることが確認されています。シクロデキストリンによる包接は胃液に影響されず、吸収率が高まることから、胃液で分解されるα‐リポ酸にも使われています。
一般にはα‐リポ酸は胃液が分泌されない空腹時に摂るもの、コエンザイムQ10は胃の中に食べ物がある食後に摂るものとされています。それなのにα‐リポ酸とコエンザイムQ10が一緒になったサプリメントがあり、いつ摂ればよいのかわからない商品となっています。それも包接タイプによって、いつ摂ってもよいサプリメントが登場しました。