遺伝子検査によって肥満遺伝子を判定して、それによってダイエット指導をする方法があります。ダイエット指導のためのパターン分けはいくつもあるのですが、日本メディカルダイエット支援機構では肥満遺伝子の3タイプを基本として採用しています。遺伝子検査と栄養指導を組み合わせた事業をする会社の役員と、食事の注意点について意見交換をしているときのこと、「自分は朝バナナダイエットで太った」という話をしていました。
朝バナナダイエットは朝食としてバナナ1本を食べて、あとは常温の水を飲むだけというダイエット法で、昼食も夕食も好きなものを食べてよいというダイエット法です。食べる量が少なくて、パイナップルほどではないのですが、消化酵素が多いのでダイエット向きのフルーツです。やせる方法のはずなのですが、太る人がいます。
パイナップルは酵素が生きている状態でないといけないので加熱したものは効果がないことになるために、生で食べることが注意点としてあげられます。バナナを加熱して食べるという人は少ないはずです。余計なことをしないで、そのまま食べたほうがおいしいからです。
ダイエットの基本原則は食べる量を減らして、運動量を増やすこととされるのですが、食べる量を減らしても体内で合成される脂肪が多くなる遺伝子タイプの人には、朝バナナダイエットは間違った方法となるわけです。しかし、これ以外のタイプの人には朝バナナダイエットは効果があります。自分が、どのタイプなのかを肥満遺伝子検査で知りたくなりますが、遺伝子は生まれたときから一生涯変わらないので、早めの検査がすすめられるところです。
ちなみにバナナで太りやすいのはβ3アドレナリン受容体遺伝子タイプで、一般にはリンゴ型と呼ばれています。UCP1遺伝子タイプの洋ナシ型、β2アドレナリン受容体遺伝子タイプのバナナ型は、ややこしいかもしれませんがバナナ型はバナナでは太りにくくなっています。リンゴ型は糖質で太りやすく、洋ナシ型は脂質で太りやすく、バナナ型は筋肉が少なくて太りやすいという特徴があります。