100kcal単位の食事量について説明する前に、バランスのよい食事について紹介します。バランスのよい食事とは、たんぱく質、脂質、糖質(炭水化物)が、それぞれ理想的な摂取割合になっていることを指しています。エネルギーを構成する三大栄養素(エネルギー源)のバランスはPFCバランスと呼ばれます。P(たんぱく質:protein)、F(脂質:fat)、C(糖質:carbohydrate)の成人の理想的なバランスは、たんぱく質13~20%、脂質20~30%、糖質(炭水化物)60~70%の割合となっています。
以前は、脂質は20〜25%でしたが、上限が増えたのは単純に脂質を増やしてよいということではなく、飽和脂肪酸を7%以下にするという条件が加わったからです。植物油や魚に多い不飽和脂肪酸を増やし、肉類などに多い飽和脂肪酸を減らすことを示しています。
エネルギーの単位はkcal(キロカロリー)であり、食品のエネルギー量の合計は三大栄養素を摂取した合計ともなっています。しかし、食品の摂取割合は重量(g)で表されることが多く、重量からエネルギー量は把握しにくいところがあります。たんぱく質は1gが約4kcalに相当します。脂質は1gが約9kcal、糖質は1gが約4kcalとなっています。ちなみに、アルコール1gは約7kcalです。
このため、わかりやすくするために、三大栄養素をエネルギー量(kcal)に換算して、3種類の比率をパーセントにしたものがPFCバランスとなります。エネルギー量から1日の理想的な栄養バランスを食品に分類すると、1日に摂取するエネルギー量のうち50%が主食、25%が主菜、25%が副菜となります。