174 歩行中に3分間だけ早歩きするだけで脂肪が盛んに燃える

ウォーキングは「スピード×時間」でエネルギー消費量が変わってきます。一般には早く、長く歩けば消費エネルギー量が増えて、脂肪が多く燃焼してダイエット効果が高くなります。しかし、早く歩くと長続きしなくなり、長く歩こうとすると早く歩けなくなります。その弱点を解決するのが普通のスピードで10分以上歩いたあとに、3分間だけ早歩きをする方法です。
早歩きといっても必死になって最高速の早歩きをする必要はなく、少し息が上がるくらいの中強度のスピードにします。イメージとしては、会話ができるギリギリの速度より少しだけ早いスピードです。この速度で歩くと筋肉に多くの血液が送り込まれるようになり、筋肉の中の酸素が多くなることから筋肉の中に脂肪が多く送られるようになって、脂肪の燃焼がよい状態になってきます。
このあと普通の速度で歩いても、筋肉が燃焼する脂肪の量が増えた状態で歩き続けることになるので、ダイエット効果が高くなります。早歩きをすると筋肉の中で発生する乳酸が増えて、乳酸の筋疲労作用によって運動が続けにくくなります。筋肉が疲労しないと限界まで筋肉を使い続け、限界に達したときに倒れることにもなり、心臓の筋肉が限界に達したら心臓が止まることにもなりかねません。乳酸が筋肉を疲労させることによって、限界まで動き続けることがなくなり、安全に運動をすることができるようになるわけです。
普通歩きと3分の早歩きを繰り返す方法の場合は、早歩きによって発生した乳酸は普通歩きの有酸素運動によって分解され、エネルギーとして使われることになるので、疲労しにくく、1時間ほどでも続けられるようになります。
3分も早歩きができないという人は何をすればよいかということですが、短い時間の早歩きでも効果を高めるには、一つはスピードを上げることです。もう一つは坂道を上って身体の負荷を高めることです。坂の角度が大きくなる急坂ほど負荷は高まります。上り早歩き、下りはゆっくりと歩くという方法もあります。もっと効果を高めるには1~2kgの荷物を背負って歩くことです。