生活習慣病の食事指導・栄養指導は、食べることが直接的に関係しているだけに、指導どおりに実施するのは大変だと言われています。それは食品の内容(主に糖質、脂質、たんぱく質)と分量が、すぐに検査数値に現れてくるからです。
しかし、食事に困難さを抱えている発達障害児の対応に比べれば、生活習慣病対策の食事は大変とは感じなくなるくらいに、発達障害に関わる食事対応は難しいところがあります。
DNAは発達障害と臨床栄養の両方の知識を有することができる資格認定なので、発達障害の改善のための食事指導・栄養指導を求められることがあり、それぞれの特性に合わせた具体的なメニュー、調理方法、食べ方などを聞かれることは当然あります。
しかし、その一つひとつに返答することは相当に難しいことです。それは発達障害に関する知識と情報が充分でないとか、栄養に関する知識と情報が充分でないということではありません。
DNAの講習内容を構成する発達障害に関わる部分を日本メディカルダイエット支援機構の東京人脈の臨床栄養の専門家に対して提示して、これを理解できれば「発達障害×臨床栄養」は指導できる自信があるかを問い合わせました。それと同時に、同じく東京人脈と岡山人脈の発達障害支援の専門家にも提示して、これを理解できれば「発達障害×臨床栄養」は指導できる自信があるかも問い合わせました。
その結果は、ほとんどは自信がないという結果でした。というのは、臨床栄養の専門家は発達障害がある人(中でも子ども)に対して実施したことがないので困難さの想像がつかないというものでした。また、発達障害支援の専門家は、栄養面でのアプローチをしたことがない(中には考えたこともない人も)ので、どこから手をつけてよいかわからないという反応でした。
このメニューを示して、それに沿った食事を提供してもらえれば大丈夫、ということは決して言えないということはDNAの講習テキストで学べばわかることです。それくらい発達障害がある人の食事の困難さは十人十色、百人百様、それ以上の千差万別の状態であって、これに対応するのは臨床栄養と発達障害の両方の知識と情報がなければ難しいと思っています。
では、そのことをDNAが求められたときに、どのように対応するかということですが、講習本部である日本メディカルダイエット支援機構が、これまでの人脈と情報を駆使して、さらにそれぞれの専門家のアドバイスを受けながら、具体的な食事指導・栄養指導の情報を発達障害児の保護者に対して行っていきます。
そのための基礎的な情報収集・指導のツールとなる「食生活チェック表」と「100kcal栄養バランス」をDNA認定講習テキストに入れ込んであります。
〔発達栄養指南:小林正人〕