DNAの講習は2段階方式としてあります。資格認定講習のDNA認定講習と、この認定講習を担当する認定講師の2段階です。DNAは認定講師養成講習を受講して、試験に合格することで認定講師となり、DNA認定講習を実施することができるという教育体制です。
DNAは認定資格を活かして、発達栄養の知識を身につけたいと考えている多くの方々に講習をすることができる立場ですが、受講者の中には子どもの発達障害の食事に関する困難さを訴えて、その改善のためのメニューを求めてくることは当然のように考えられることです。
DNAでは栄養学の基本中の基本を講習していて、個別のメニューを提供する栄養士のような講習内容ではありません。栄養士や、その上位資格の管理栄養士でも発達障害児に対応するメニューを提示するのは難しいことです。
では、DNAが受講者からメニューや調理法、食べ方指導を求められたときには、どのように対処すればよいのかというと、DNAの講習を担当した認定講師に質問内容を文書で伝えて、これを本部に回すことです。本部では後ろについている臨床栄養と発達障害支援の専門家のアドバイスを受けながら、的確な返答をする体制を整えています。
これは認定講師を介さなくても可能なことで、DNAから本部、場合によっては受講者から本部ということも考えられることではあります。しかし、わざわざ質問や相談を「受講者→DNA→認定講師→本部」として、返答も「本部→認定講師→DNA→受講者」というルートを辿っているのは、DNAと本部講師に具体的な指導の状況を把握してほしいからです。そして、DNAも本部講師も“他人事”ではなく、“自分事”のように感じてほしいので、スルーをするだけということがないように願っています。
その相談と返答の内容は、プライバシーの部分は削除して、すべてのDNAと認定講師が共有できるようにします。これによって、DNA認定講習で学んだことと実例とを組み合わせて、より実践指導ができるスキルをつけていってほしいからです。
DNA、認定講師、本部スタッフともに、ずっと学び続ける必要があるということですが、質問が多くなるほど、返答を重ねるほどパターン化してきます。そこまで行けば、自信を持って、本部のフォローなしに返答ができるようになると信じて進めているのです。
〔発達栄養指南:小林正人〕