inpaneは「inter personal net」を意識して、インターネットとパーソナルネットを結びつけた造語です。
インターネット(Internet)は、今さら説明するまでもなく、網の目のように張り巡らされたコンピュータによる情報のやり取りを指しています。単に通信環境をつなげたというよりも、小規模のネットワークを結びつけて巨大な情報環境を作り上げたということから、「ネットワークのネットワーク」と言い換えることもできます。
パーソナルネット(personal net)は、個人が他の個人と取り結ぶつながりのことで、正式名称はパーソナルネットワーク(personal network)です。
これを結合させたinter personal netは、個人のつながりが基本にあって、それが一つひとつ結びついていって、最終的には大きなネットワークになっていくことをイメージしています。
ただ個人のつながりによって情報が拡大、拡散していくだけでなく、大きな目的や方向性があって、それを確認しながら進めていくものでなければ、単なるネットワークで終わりかねません。
inpaneという6文字を見て、ここで書いていることと別の印象を持った人も少なくないかと思います。それは「instrument panel」という用語があって、複数の業界でinpaneと略されて使われているからです。
instrument panelは計器盤のことで、自動車業界では複数のメーターが計測した値を表示するメーターパネルを指しています。走行中の自動車の状態を的確に知り、安全に効率よく走り続けるための装置で、これが可視化されることで、より安全かつ効率的な走行ができるようになります。
健康の面でも可視化と行動の修正は重要なことですが、まだ充分ではないと感じていることから、勘違いされることがあるのは承知して、あえて「inpane」をタイトルにした連載コラムを始めることとしました。
〔小林正人〕