大豆・大豆製品は女性ホルモン作用が認められているイソフラボンが豊富に含まれていて、これが女性だけに限らず、誰にも健康効果があるということがわかり、大豆・大豆製品を多く食べたほうがよい、という話が広まっていきました。日本人は昔から大豆と大豆製品を多く摂ってきました。女性ホルモンに好影響を与える量は納豆なら1パック、豆腐なら1丁と、無理をしなくても摂れる量です。
身体によい食品を並べた『まごわやさしい』という言葉があります。この言葉の文字の「ま」は豆のことで、主には大豆を指しています。他の文字について説明すると「ご」はごま、「わ」はわかめ、つまり海藻、「や」は野菜、「さ」は魚、「し」はしいたけ、つまりキノコ、「い」はいもを指しています。
こういった日本的な食品が食卓に並ぶ生活から、洋食を食べるが増え、子供の健康のためには減らしたほうがよい料理として、『オカアサンハヤスメ』というようなことが言われる時代には、もっと積極的に大豆製品を摂ることが必要かもしれません。ちなみに、「オ」はオムライス、「カ」はカレーライス、「ア」はアイスクリーム、「サン」はサンドイッチ、「ハ」はハンバーグ、「ヤ」は焼きソバ、「ス」はスパゲッティー、「メ」は目玉焼き。
これらの肉類や脂肪の多い料理を多く食べている人だと、通常の量の大豆や大豆製品を食べるだけでは足りないかもしれません。また、大豆と大豆製品を多く摂っている人が、乳がんやほかのがんのリスクを減らしたいと考えるなら、別の方法で植物性のエストロゲンを摂ることを考えたいものです。