Medical Diet108 ピンク筋を増やす薪割りスクワット

下半身の筋肉を鍛えるスクワットは、主には白筋を強化するために行われます。筋肉には白い色をした白筋と赤い色をした赤筋があります。白筋は速筋とも呼ばれていて、筋収縮力に優れています。大きな力を発揮するのが白筋です。それに対して赤筋は筋持久力に優れていて、長く筋肉の力を発揮します。
白筋と赤筋は、それぞれの筋繊維が組み合わされていて、その構成も数も生まれたときから変化していません。運動をすると、それぞれの筋肉が刺激されることで太くなっていきます。そのため、筋肉は年齢を重ねてからも太く、強くしていくことができます。
白筋と赤筋はエネルギー源が違っていて、白筋はブドウ糖を使い、赤筋は脂肪酸を使います。脂肪細胞に蓄えられた脂肪(中性脂肪)を減らすためには、赤筋を刺激する有酸素運動が有効となります。
通常のスクワットは、ゆっくりと腰を低くして、ゆっくりと腰をあげていく、少なくとも大腿が平らに近くなるように腰を沈めるのが基本となります。この方法によって強化されるのは白筋です。では、スクワットを早く繰り返すと赤筋が鍛えられるのかというと、スクワットは相当に早く繰り返しても赤筋は鍛えにくくなっています。最も効果的に赤筋が鍛えられて、脂肪酸を消費できるのはウォーキングです。
ところが、スクワットで脂肪酸を消費できる筋肉を増やす方法があります。その筋肉というのはピンク筋で、筋肉のパワーと持久力の両方がある筋肉です。ピンク筋は白筋が繰り返し刺激されることで、赤筋に多い酸素を使うミオグロビンが増えていってピンク色になっていきます。白筋と赤筋の両方の特性がある筋肉です。
このピンク筋を増やすには、速度の速いスクワットが有効となりますが、ピンク筋に変わりやすい白筋は下半身と背中にあります。そこで両手のひらを合わせて、ナタを振り下ろす感じで腕を使いながら腰を上下させます。少なくとも大腿が45度の角度になるくらいのスクワットを目指します。これを10回で1セット、1回に3セット、これを1日に2〜3回繰り返すようにします。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)