Medical Diet129 女子レスラーの体脂肪減少の運動

日本メディカルダイエット支援機構のメディカルダイエットは、運動と食事、運動と入浴、食事と入浴の組み合わせによるエネルギー代謝コントロールですが、これはタイミングダイエットとも呼ばれています。その始まりはアマチュアレスリングの女子国際チームの体重コントロールの指導に加わったのがきっかけでした。そのときのチームには運動科学、栄養学の専門家がいたので、その両方は封印して、自律神経調整による体脂肪のコントロールにだけ口出しをしていました。
体脂肪を減らすことについては、筋肉運動と同時に有酸素運動をしている選手たちであったので、有酸素運動の効果を高めるプラスαの役割でしたが、もう絞るだけ絞っている女性選手の体脂肪を減らすためには、通常の食事指導と運動指導では通じない状態になっていたということです。
それでも効果がある方法を提供できたのですが、それに比べたら簡単だったのは、もう一つの女子レスラーです。女子のプロレスラーですが、現役ではなくて、引退後の選手でした(引退したら選手ではないのですが)。
これはマイナー団体(失礼!)のエースのカリスマ選手が国会議員になるのを支援したことがきっかけで、本人は男性のような身体なので体脂肪を減らすことは必要ありませんでした。同団体や他の団体の引退選手は、身体的には動いていないのに長年の習慣で食事量が減らせないこともあって、急に太ることがありました。
現役選手のときには体脂肪は大事で、技を受けても身体のショックが少なくて済むのは筋肉の内側と外側についている体脂肪のおかげです。試合の時間は短くても、練習の時間が長いので、それに耐えられるだけのエネルギーを体脂肪として蓄積しておくことも一流レスラーの条件とされています。
この体脂肪を減らすためには有酸素運動が有効で、そのときに3人に指導したのはエアロバイク(自転車こぎマシン)とバウンドボール(バランスボールを使ったバウンド運動)でした。引退後に通ったトレーニングジムでは筋肉トレーニングが主だったということを聞いて、筋トレで使われる筋肉は白筋で、そのエネルギー源はブドウ糖であり、脂肪酸をエネルギーとしているのは赤筋であることを説明して、赤筋を働かせる有酸素運動を納得してやってもらいました。
自転車こぎとバウンド運動だけなので、それまでの厳しいトレーニングに比べたら、楽すぎるものです。蓄積されている体脂肪が多すぎるので、それなりの時間がかかるのは仕方がないことです。中には1日に12時間も有酸素運動をした元選手もいました。
ただ、これにはストップをかけました。内臓脂肪は有酸素運動で減りやすいのですが、皮下脂肪は内臓脂肪が減ってからしか減らないので、急激に内臓脂肪が減ると、皮膚がたるんでしまうからです。これは風船の空気が急に抜けたのと同じような状態です。
メディカルダイエットの講習で内臓脂肪と皮下脂肪の関係を話していますが、それは女子プロレスラーのダイエットで経験したことも大いに参考としています。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)