血糖値が高まると膵臓からインスリンが多く分泌されますが、インスリンには肝臓での脂肪合成を高める作用があることから、ダイエットにも影響があります。血糖値が高まるのは、血糖のもとであるブドウ糖が多く含まれる糖質を摂った結果ですが、通常ならインスリンによって全身の細胞にブドウ糖が取り込まれて血糖値は下がります。
血液中のブドウ糖が多くなるほど膵臓からインスリンが多く分泌されて、膵臓に負担がかかるようになります。これが続いて、膵臓の機能が低下するとインスリンが不足して、その結果として血糖値が上昇します。これが糖尿病の始まりです。
血糖値が上昇すると、赤血球の赤い色素のヘモグロビンというタンパク質とブドウ糖が結びついてヘモグロビンA1cが増えていきます。赤血球の寿命は4か月ほどであるので、ヘモグロビンA1cは長期間の血糖値の状態を示すセンサーともなっています。
ヘモグロビンA1cが発生するときには活性酸素が多く発生します。これは糖化作用と言われるもので、ヘモグロビンA1cの値が高い状態、つまり血液中のヘモグロビンA1cが多くなるほど活性酸素が多く発生していることがわかります。
膵臓は活性酸素の影響を受けやすい臓器で、血液中の活性酸素が増えるほど膵臓の機能が低下して、インスリンの分泌が低下することになります。すると、血糖値が上昇してヘモグロビンA1cが増えて……といったように悪循環を繰り返すようになります。
この悪循環を断つには、もちろん血糖値が高まりすぎないようにすることですが、それと同時に活性酸素を消去する作用がある抗酸化成分を摂ることがすすめられます。抗酸化成分はビタミンA、ビタミンC、ビタミンEがあげられますが、そのほかに植物の色素も有効になります。色素成分は、人間の細胞よりも先に活性酸素に酸化される性質があるので、活性酸素を消去することができるというわけです。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)