ダイエットに失敗するのは、「努力が足りないから」「我慢が足りないから」と言われることが多いようですが、ダイエットの目標が高望みしているのが原因ということも少なくありません。
低めの目標を定めて、無理をせずにクリアしたら、そこを新たなスタート地点にして次の無理のない目標に向かっていけば、一つの階段は低くても着実に昇っていくことはできます。あまり達成感がないような目標であったとしても、達成できなければ0(ゼロ)でしかありません。0に、どんな数字を掛け算しても0です。
1だけであってもアップすれば、その2倍は2になり、3倍は3になります。2倍の地点を再スタートとすれば、その2倍は4倍になります。一気に10段を昇ろうとしても、体格からして無理なことだと、たった1段にも及ばないことになります。単なる計算上のことかもしれませんが、無理な高望みは無駄にしかならないことになるのです。
具体的にダイエットしたい体重と期間を例にすると、2か月で6kgの減量を目標として適したダイエット法を相談されたことがあります。これが無理なのか、それとも可能なのかということをわかってもらうために、最初に話をするのは体脂肪のエネルギー量です。脂肪1kgは約9000kcalですが、体脂肪は20%が水分であるので、計算をすると体脂肪1kgは約7200kcalのエネルギー量となります。
女性の1日の飲食による摂取エネルギー量は1800kcalほどなので、7200kcalは4日分のエネルギー量となります。4日間、飲まず食わずなら可能という計算になりますが、そんなことはできないので、1日に400kcal分を減らしたとすると18日になります。この量は、ご飯が茶碗で2杯分の量に相当します。これなら、それほど高望みではないかもしれません。
6kgは4万3200kcalで、これを2か月(60日)で減らそうとすると、1日あたりのエネルギー量は720kcalとなり、食事量を40%も減らすことになります。食事を減らすのはきついからと運動で減らそうとしても、ウォーキングでは5時間ほどは元気に歩くかないといけない計算になります。
これが実現可能なのか、それとも目標が間違っているのか、そこを考えることから無理のないダイエットは始まります。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)