メディカルダイエットは、私が代表を務める特定非営利活動法人(NPO法人)の名称に使われています。メディカルダイエットのあとに支援機構とつけているのは、私たちがメディカルダイエットを実践する団体というよりも、メディカルダイエットを実践している人、実践してほしい人を支援するという思いが込められています。
メディカルダイエットを冠した資格認定ができる唯一の団体として、メディカルダイエットアドバイザーの資格認定講習と資格認定者への情報発信を実施しています。メディカルダイエットアドバイザーの講習はダイエット指導を目的とする方の受講が多いこともあって、「メディカルダイエット=医学的なダイエット」という印象が抱かれることもあります。
しかし、メディカルダイエットは、やせたいと願っている人、それを支援する人のためでもあるのは間違いないことですが、健康の維持増進を願う人を食事を通じて支援するのも重要な役割だと認識しています。
私が初めて臨床栄養の仕事を始めたのは、国立病院出身の管理栄養士が代表を務める研究所の主任研究員になったときのことで、その研究所はHDS研究所といいます。設立当時はH.D.S.研究所と英文字が略称であることを示していました。
臨床栄養の関係者は「Hospital Diet System」の略だと誰も(ほとんど?)が知っていました。病院の栄養管理は「Diet System」で、栄養士は「Dietitian」であるので、HDSは簡単に通じていました。「Diet System」は食事療法であることも理解されていました。
私は病院出身ではないこともあって、病院を利用していない人(入院前、退院後)を対象としたダイエット(栄養管理)を手がけるということで、そのときから「メディカルダイエット」を活動名として使っていました。
このコラムの169回目では、ダイエット(diet)は、もともとは方針、戦略、作戦などの意味だと紹介しましたが、健康づくりの正しい方針に沿って医学的な手法を活用して進んでいくことを、私たちはメディカルダイエットと説明するようにしています。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)