メディカルダイエットという名称を伝えたときに、「医療をスリム化させるという意味ですか」と聞かれたことがあります。これは“ダイエット”という用語を、やせる、スリムになるという意味だと思い込んでいるからのことで、そうだとしたら確かに“医療のスリム化”とイメージする人がいても不思議ではありません。
医療をスリム化させるのでなければ“やせるための医学”と考える人もいて、そういった意味だと思い込んで話をしてくることも多いのですが、それでも話が噛み合わないことも起こります。
というのは、私たちは痩身のためのダイエットだけでなく、太る(体脂肪を増やす)ための方法も、筋肉を増やして体重を増やすための方法もダイエットとしているからです。そのことがわかったときにダイエットの意味がわからなくなって、混乱されることがあります。
ダイエット(Diet)はアメリカでは一般には食事療法を指しています。身体に合った正しい食生活をすることをダイエットと呼んでいますが、これは正しい方針に沿って正しい行動をするというダイエットの元々の意味から来ています。
そこから進展して、自分に適した運動をすること、つまり運動療法もダイエットとなりました。
食事をすること、運動をすることは、やせる、太るといったことだけでなく、健康になるために実施することです。それだけでなく、あらゆることが健康に結びつけばダイエットと言い表すことができます。
もちろん、太っている人が健康のために体脂肪を減らすことはダイエットそのもので、現状では、それを目指すべき人のほうが圧倒的に多くなっているのも事実です。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)